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誘拐事件

おかしい⋯武村くんがレギュラー入りしたのに出てこない⋯というわけで今回武村くんはいません。許してください。ではどうぞ。

場所(教室)


「僕の固有能力(オリジナルスキル)を使えばそれが出来ると思うんだ」

「どういう事だ?それとすまんが俺と同じ帰り道の人って少ないから早く帰んなきゃいけないんだが⋯」

「ああそっか、それだったら帰ってから電話で伝えるよ。じゃあね」

「ああ分かった。じゃあまた後で」


 何をする気だ⋯?あいつの固有能力(オリジナルスキル)は天眼っていう名前だったけどな⋯。




***

場所(通学路)

 

 俺は校門を出て、誰と帰るべきかと悩んでいるとまたもやあの脳筋がやってきた。


「翁ー!一緒に帰ろー!」

「断る。どうせお前は1人でも誘拐なんてーー」


 いや、考えてみればこいつの事だ。昨日みたく相手が実力行使をしてくるならこいつは逆に相手を叩きのめして終わりだろうが、相手が何らかの方法で騙そうとしてきたらこいつは何も考えずに飛びつくだろう。


「ハァ⋯やっぱり一緒に帰る。おら行くぞ紅菜」

「やったー!じゃあ早く行こー!」


 めんどくさい⋯が、このあとさらわれでもした後の方がめんどくさい。これでも一応友達?だからな⋯


「ねえねえ翁の能力(スキル)って何なんだー?」

「俺の固有能力(オリジナルスキル)は武器創造っていうので、能力(スキル)は集中、命中、視覚補正、予見というやつだ」

「へー!それって何ができるんだー?」


 そういえば武器創造と命中と視覚補正以外使ったことがないな⋯じゃあ今使ってみるか。


「武器創造は多分そのままの意味で武器を生み出す能力(スキル)だ。今回はこの腕輪だったみたいだな。それと命中は射撃とかの弾がよく当たるようになる、視覚補正は視界の一部が拡大して見える能力(スキル)だ。他はわからないから今やってみるか。ーー集中」


 そう言うと、水中にいるような動きにくい感じがした。さらに周りの声が引き延ばされて聞こえる。


「なーにーかーあーっーたーのーかー?ーおーきーなー?」


 これっていつまで続くんだろうか⋯と思っているとその間に元に戻った。大体普通の時間で10秒くらいだろうか。3、4倍には引き延ばされてるように感じた。


「あーこの能力(スキル)はな⋯水の中にいると体が動きにくいだろ?あんな感じになるみたいだ」

「そーなのかー!じゃあ後1つは何だー?」

「今使うーー予見」




 その時紅菜が車に轢かれる光景が見えた。




「紅菜っ!」




 俺は車道の方から紅菜を歩道側へ引き寄せ、その後すぐに車がこちらへと突っ込んできた。


「大丈夫か!?怪我はないのか!?」

「痛ッ⋯ちょっと足をくじいたみたいだー⋯」

「俺が引っ張ったからか⋯ごめんな。歩くの大変だろうし⋯ほい、乗れ」

「いや助けてくれたんだしー⋯歩けはするから大丈夫だぞー?」

「いや、それでも痛いだろうし乗っとけ」

「お、おう⋯」


 あの光景は予見の効果で見えたんだろう。その車は急いで走り去っていったが、ナンバーはあの時見逃さなかったので多分見つかるだろう。

 この後俺はこの腕輪の話や、紅菜のスキルの話をしながらこいつを家まで送り届けてから帰った。紅菜は何故か顔を終始赤くしていた。因みにあのドライバーは後で運転前に酒を飲んでいたことが分かり、飲酒運転の罪で逮捕されたらしい。




***

場所(翁の家)


「ただいまー」


 父さんはもう帰ってきているはずなのに返事をしない。何があったのかな?そう思ってリビングまで行くと⋯部屋がめちゃくちゃになっていた。


「!?父さん!?」


呼び掛けても返事はこない。父さんも能力(スキル)の使い方は知っていたのか、リビングは凍っている椅子などの物があるため父さんが抵抗したんだろうということが分かる。死体や血痕はないことから多分連れ去られたんだろう。


「落ち着け⋯父さんが帰ってくるのは3時半ぐらい

なはず、それで今は3時40分ぐらい⋯まだ10分程度しか経っていない⋯だったらまだ父さんは近くにいるはず!」


そう思い俺は家を飛び出して探し回った。だが、何処にも見当たらないくて、7時を過ぎたあたりで諦めて家に帰ることにした。




プルルルルル⋯

[もしもし、翁?何度も電話したのに何してたんだい?]

「⋯父さんが拐われた」

「⋯童子さんが?いつ頃?」

「3時半から40分のあたりだ。リビングで連れて行かれたらしい」

[家の近くは探したんだよね?]

「ああ。それでどうにかして探せるか?」


委員長は誘拐犯の居場所がわかるかもしれないと言っていた。それなら父さんの居場所も分かるかもしれないと思った訳だ。


[その前に⋯僕の天眼って能力(スキル)は何処に何があるか見えるっていう能力(スキル)だけど、今からそこに行かないって約束できる?]

「⋯分かった。約束する」


本当は場所が分かったらすぐにでも行きたかったが、1人だと流石に無理かもしれないため諦めることにした。


[じゃあ見てみるよーー天眼]

「何か見えたか?」

[⋯童子さんって排神教だっけ?]

「?いや、父さんは排神教なんて信仰してないが⋯」


そう言うと、委員長は父さんの場所を言った。


[童子さんだけじゃなくて、行方不明になったって言われてた辻さん、田中さん、笹森さんの3人⋯他にも大勢の人が排神教の演説に参加してるよ]










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