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第12話

プロレスリング・ドリームファクトリー旗揚げ4周年!

2日連続で投稿します!第1夜、よろしくど〜うぞ!

格闘ゲームファンの皆様へ

この物語はフィクションですので目くじらを立てることなく生暖かい目で見ていただけると嬉しいです

実)街の灯りがとても綺麗なブルーライトで染まる中、ヨコハマポートタウン・ゴールデンフェスの最終日、ここクーロンズアリーナにおいて九龍城の大一番を迎えます。本日は大一番にふさわしい豪華な対戦カードにプラスして対戦カードを一部試合開始前の入場曲で発表するというアイデアでラインナップされています。実況は潮野真琴、解説は月刊女子プロレス副編集長の佐倉和代さんです。本日はよろしくお願いします。

解)月刊女子プロレスの佐倉です、本日もよろしくお願いします。


実)まずは決定している対戦カードから見ていきましょう。第一試合、クリムゾン・ローズ・ガーデン提供のシングルマッチ20分1本勝負、第四試合、九龍城VSドリーム・ファクトリーの対抗戦30分1本勝負、第七試合セミファイナルにはタッグマッチの選手権試合30分1本勝負、そしてメインはシングルマッチの選手権試合60分1本勝負が行われます。さて佐倉さん、このラインナップを見てどうご覧になりますか?

解)そうですね、大一番の大会とあって選手権試合が二試合、提供試合と対抗戦、なにより試合直前にならないと対戦カードがわからないという挑戦的なラインナップです。普通ならカードを見てからチケットを買うと思うのですが、ここまでお客さんがギッシリ入っているのは九龍城のこれまでの実績と信頼の証だと思います。

実)そうですね。それではざっくりとおさらいですが、第一試合、クリムゾン・ローズ・ガーデン提供試合ですが、〝今まで誰も見たことのないドリームマッチがリングに飛び出してくる!〟という情報しか発表されていないんですよね。

解)ある意味これも直前にならないとわからないんですよね。これはどうなってしまうのか想像もつきません。本当にどうなるのでしょうか。

実)思い切ったことしてきましたがオープニングマッチに期待しましょう。次に第四試合です。一ヶ月前のGPWO主催〝Brote〟の決勝戦でヘイト選手と佐藤選手との間に遺恨が生まれました。お互いにマリス選手、堀田選手とパートナーを用意してタッグマッチが組まれ、それも九龍城のルールであるトルネードタッチルールで対戦します。

解)これはスピーディな試合展開が予想されますね。そのスピードにドリーム・ファクトリーの選手がどう対応できるかがカギになると思います。ただ、九龍城の二人はスピードだけじゃないですからそこ以外にも神経を使わないといけないので相当厳しいのではないでしょうか。

実)不慣れなルールですからね。そしてセミファイナルタッグマッチの選手権試合、チトリ選手、アトル選手のダークネス・ドラゴン組に挑戦するは、サクヤ・インティライミ選手とナギサ・インティライミ選手の姉妹タッグがチャンピオンに初挑戦となります。

解)新進気鋭の姉妹タッグがいかにしてチャンピオンの食らいつくか、はたまた盤石の強さと悪さを見せて返り討ちにしてしまうか、注目のタイトルマッチです。

実)最後にメインイベント、トゥルエノ・パンテーラ選手(パンテーラ会長)に、なんとクリムゾン・ローズ・ガーデンの志村ローズ選手が挑戦します。

解)これには私も初めて聞いたときはびっくりしました。団体の顔と言ってもいい選手同士の対戦ですからね。志村選手はケガから復帰してから芸能活動を一時的に控え、団体内外の試合に重点を置いた活動のおかげで体調もケガをする前と同じくらいに戻してきたようです。

実)そうですね、これまではプロレスラーとコスプレイヤーと二刀流で活動していたわけですから、そこまでこの一戦にかけてきたと言ってもいいかもしれません。

解)ただ、志村選手がこの戦いに勝利した後、どのような行動に移すのかちょっと気になる事があるんですよね。

実)と言いますと?

解)今回のケガが原因で、とある選手とできたかもしれない試合ができなかった事が以前ありましたね。本人も熱望していただけに相当悔いが残っていると思います。そのケガが癒えた今、この勝利を手土産に、その選手が持っているベルトに挑戦を名乗り上げるのではないかと。

実)あえて固有名詞を挙げなかったのは他団体の選手だからですね。なるほど、もしそうだとすると、九龍城サイドは気をつけないと屈辱的な結果になってしまいますが、どうなるでしょうか。まもなく試合開始のゴングです。



「レィディ〜ス、ア〜ンド、ジェントルメ〜ン!プリィ〜ズ、ウェルカ〜ム、ク〜ロンズ、アリ〜ナ〜!ザ、マ〜ッチ、ビギ〜〜〜ン!!!」



実)さあ始まりました、九龍城ヨコハマポートタウン大会、クーロンズアリーナよりお送りします。オールスタンディングの会場は超満員、花道やエプロンサイドには飲み物のペットボトルが置かれていますがこれはおなじみの光景、建物と場内と相まってアンダーグランドな雰囲気を醸し出しいます。初めてこのリングに上がる選手はこの世界観に恐怖を感じるとも言われていますが本日出場の選手はどうでしょうか。その奥、一段上がった場所ではVIP席でしょうか、ゆったりとしたスペースもあるようです。

さて第一試合はクリムゾン・ローズ・ガーデン(以降C・R・Gと表記)提供試合が行われますが、聞きなれないテーマ曲が流れてきました。入場ゲートにはフードを深く被ったロングガウン姿、比較的小柄な選手が現れます。花道を颯爽と歩き今リングイン。続いてもうひとりの選手が現れます。こちらは大柄な選手ですが同じようなロングガウンで姿を隠しています。ゆっくりとロープをくぐりリングイン、赤コーナーに控えました。


「本日の第一試合、20分1本勝負を行います。青コーナー、US特殊部隊レッドキャップ所属、キャンディー・クリーンヒルーーーッ!、赤コーナー、アマゾネスクイーン、レイーアーーーッ!」


解)え?えーーー?どういう事ですか?なんで彼女たちがここにいるんですかーー?

実)客席も大きくざわついています。あ、はい、ただいま手元に資料が届きました。世界的に有名でeスポーツの正式種目にもなっています、株式会社カブコンの対戦格闘3Dゲーム、グローバル・オナード・ファイターズ7、略してG・H・F7より主要キャラクターのキャンディー・グリーンヒルとアマゾネスクイーンのレイアが目の前のリングに現れました!これはどういった事でしょうか!

解)そういう事でしたか。今まで誰も見たことのないドリームマッチがリングに飛び出して、というのはこれだったんですね。ゲームのキャラクターがこんな形で…C・R・Gならではですね。

実)手元の資料によりますと、株式会社カブコンの承認を得て、公認コスチュームを使用し技や動きを実際に戦うとどうなるかをC・R・Gと研鑽し監修してきたそうです。ある意味本物のキャンディー選手とレイア選手と言ってもいいでしょう。

解)実は私、このゲームのファンでして、2の頃からキャンディーを使っていたんですよ。いやー、参ったなー。

実)どうですか、選手たちは本物ですか?

解)まずレイアですが、ワイルドな茶髪に毛皮を模したワンショルダーのトップ、ショートパンツの上からパレオのような腰巻き、裸足、肌に見えるのは戦闘民族特有のタトゥーが施されていますね。対するキャンディーは背中が隠れる長さの金髪を三つ編みにして肩を出した黒いノースリーブのボディスーツ、赤いベレー帽とオープンフィンガーグローブと編み上げのロングブーツ姿、さすがのクオリティーですね。画面からそのまま出てきたようです。ゲームファンにもたまらない一戦になりそうです。

実)そうですか、しかし、プロレスとなると話が変わってくると思うのですがいかがでしょう。

解)2人ともと言いますか、ゲーム自体が打撃中心ですのでどうプロレスと組み合わせることができるかですね。まあプロレスラーキャラもいるにはいるのですが、この2人を選んできたということは期待してもいいと思います。


「ラウンドワン、レディー、ファイッ!」


実)さあゴングが鳴らされました。金髪をたなびかせながら小刻みにステップを踏んでリング内を動くキャンディーに対し、どっしりと構えているレイア。ジャブで牽制しヒットアンドアウェイで攻め、あっと危ないっ!レイアのハンマーパンチがキャンディーを襲う!一発の重さがありそうです……..



「ただいまの試合は時間切れ引き分けとなりました」


実)観客のため息の中、決着はつかずドローとなってしまいましたが、どうでしたか?

解)この2人は打撃技を得意とするキャラクターですので、通常のファイトスタイルに途中途中でうまく投げ技や締め技を効果的に入れることができていましたね。プロレスとしてあまり違和感を感じさせない、いい試合だったと思います。

実)そうでしたね。レスラーには空手などの立ち技系から入ってきた選手もいますから、うまく融合できていたと思います。観客からも概ね好意的な反応がありましたね。

解)見てください、このドローの時の姿も忠実に再現されていますよ。細かいところまですごいなー。これが今後のコスプレのスタンダートとなっていくとしたら、他のコスプレイヤーさんたちは困ってしまいそうですね。

実)姿形だけでなく戦えるコスプレイヤーはC・R・Gの独壇場となりそうです。そしてお互いに肩を並べて花道を下がっていきます。ここで朗報です。株式会社カブコン様より来場者全員にノベルティーグッズがプレゼントされるそうです。おかえりの際にぜひお受け取りください。


続いて第二試合です。ここにダークネスドラゴンのマスクウーマン、スライ選手の登場です。お気楽そうに周りを見ながら花道を通りリングにやってきました。さあ次にやってくるのは敵か味方か。あーっ!この曲は!ダイヤモンズの佐々木北斗選手です!いやーこれは予測できません。臨戦態勢でやってきました、今リングイン!赤コーナーに向かいました、ということは…


「本日の第二試合、シングルマッチ20分1本勝負を行います!」

実)なんていうことでしょう!スライ選手には非常に厳しい対戦となりました。これから始まる試練のような20分、どう対するのか、どう逃げるのか、何分保つのか大変興味が湧きます。

解)この体格差、身長や厚みが大人と子供くらいの差がありますが、これに負けず一矢報いて欲しいですね...

アブドーラ・ザ・ブッチャー選手が健康状態の悪化で緊急入院されたそうです

1日も早く体調が良くなることを願っています

次話は8月6日を予定しています

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