表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/228

第13話

「次に向かいます。こちらにお客様や取材などのマスコミの関係者がいらしたら2階の応接室に案内して差し上げて隣の事務所に連絡をしてください」

階段を上がり応接室へ入ると綺麗な内装、立派な革製のソファ、壁には団体ロゴを中心にベルトやトロフィーや王冠?ティアラみたいな物などが飾られている。質素な合宿所やむき出しの鉄骨に簡単なカバーがかけてある1階とはえらい違いです。当たり前か。


「あ〜1コ注意事項ね。ここにはうちの事務所ともう一つ事務所があるので間違わないようにね」

え?事務所が2つってどういう事だろう。


「もう一つの事務所っていうのはGPWO事務局の事ね」

Girl’s Pro Wrestling Office。女子プロレス組合の頭文字をとってGPWOというらしい。日本全国にいくつもある中小の団体やユニット・フリーで活躍する選手たちが登録しているとのこと。正確な団体・ユニット数は事務局の人しか知らないらしい。仕事内容というのは

・登録された団体の興行日程、場所の確保と調整

・選手の派遣・スケジュール管理、各種保険の管理、リングドクターの派遣

・基本ルールの統一化、各団体のタイトル(チャンピオンベルトなど)の管理

・興行の営業支援・広報活動、プロレス以外の新しいビジネスの企画・提案

・共同で使用できる道場の管理・運営、遠征先の宿泊所の案内

・リング・選手の移動支援・送迎、

などなど、選手が少しでもプロレスに集中できるように、安心して試合に臨めるように色々バックアップしてくれるという事です。また自分たちでできることは自分たちでやって、手伝って欲しい事をだけお願いするって事もできるらしい。


「ここに入るときはちゃんとノックして、中から返事があったら失礼しますって言うようにね。ここにいる皆さんのおかげでプロレスに集中できるようになったんだから。一応見本を見せるからね」と言って「コンコン(は〜い)失礼します」とドアを開け中に入る。私たもゾロゾロと中に入る。

「挨拶はっ!」やばっ、最初の一人だけでよかったと思ったら全員が挨拶しないといけなかったのか。

「中に入ったら奥まで進んで一列に並んで、早くっ!」今までの口調と違って少し強めに言われたので全員が素早く中に入る。もちろん挨拶も忘れない。


「皆さんお忙しいところ恐れ入ります。こちらが今年の練習生です、至らぬところもあり迷惑をかけるかと思いますがよろしくお願いします。はい、みんなも!」「「「よろしくお願いします!」」」

「おうっ」とか「よろしくね」とか返事があったり手をあげて反応してくれたり、簡単ですが事務局の方々との顔合わせができました。


事務所を出るときも「挨拶!」と注意された。失礼しました、と言って外に出る。もしかして挨拶のことに関しては学校にいた時よりもうるさいかも。


事務局から1階に戻ると「次は商店街を案内します。外に出る用意は大丈夫ね」

とロビーの方から外に出ました。


「はい、1列になって行くよ。少し早歩きになるけど遅れないように交通ルールは守ってね、では出発」

道場から出て駅方面へと向かう。道場の近くには倉庫が多くて人の気配があんまりなかったけど、駅に向かって行くとだんだんお店や人通りが増えてきた。

「商店街の方々はうちのスポンサーになってもらっているのでここでも挨拶はしっかりね。特に食品関係は忙しい中うちに配送してもらってるんだから。皆さんがきちんと挨拶できてないとうちの教育がなってない!なんて思われちゃうんだからしっかりね。あっと、商店街の方々絵の挨拶は”おはようございます”じゃなくていいから。なんかね、びっくりするんだって」


商店街はみんな顔なじみのようで軽く挨拶してたり立ち話してたりで結構賑やかで活気があるようです。

GPWA第1回主催興行公式パンフレットを一部参考にしています

次話は12月5日を予定しています

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ