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狩りゲー転移でオレTUEEEEE!(予定)  作者: 霜月早唯
第1章:チュートリアル
7/51

パーティでの狩猟をしてみよう

※グロ描写有り

「そういえばグラシア氏は『狩人ギルド』で何をしていたんだ?」


装備屋を出たところで、彼女がどうして依頼カウンター前にいたのかが気になったので聞いてみる。


「あ、うん。そうね。私の事情も含めて話すわね。」


「ああ。」


「えっとね。私は2週間前に誕生日が来て16になったから、『採掘ギルド』に登録出来たんだけどね。登録した直後くらいにダークベアーが発生したのよ。で、発生当初はそこまで鉱山に近づくわけじゃなかったから、隙を見て鉱山に入って掘ってたんだけど。」


「ふむふむ。」


「5日前くらいからかな、そいつが鉱山前に居座るようになってね。近づくと襲われるから採掘できなくなったのよ。」


「『採掘ギルド』で狩猟とかはできないのか?」


「出来なくはないけど、ダークベアーは奇襲が得意だから。被害が大きくなりそうってことで専門の『狩人ギルド』に依頼したのよ。」


あの熊は闇というか影に潜むからな。慣れればどこに隠れてるかの予測は楽なんだが。


「でもしばらくその依頼は放置されていた、と?」


「そういうことね。私は『採掘ギルド』入ったばっかりだから鍛冶の方では仕事にカウントされなくてね。このままじゃ辞めさせられるんじゃないかって思って。『狩人ギルド』に登録して自力で狩って、採掘できるようにしようかな!ってところでちょうどその依頼の話が聞こえたのよ。」


「ちょうどよかったわけだ。って鍛冶?グラシア氏は鍛冶仕事できるのか?」


「そうよ?これでも鍛冶屋の娘だし、小さいころから手伝ってるからそれなりには出来るわ!下手な《中級採掘者》なんかよりはるかにいいもの作れるんだから!」


誇らしげである。というか『採掘ギルド』は鍛冶仕事もやるのか。《カリウド》では武器防具は全て装備屋が取り扱っていたからその辺りも差異だな。


「それで、グラシア氏は戦闘経験は?」


「ないわ!でも小さいころからの経験のおかげで鎚スキルはレベル8だから大丈夫よ!キット・・・。」


「一応ステータス見せてくれないか?嫌ならいいが。」


「そうね、Aのも見せてくれるならいいわ。ステータスオープン、閲覧許可。」


======

名前  :グラシア・ローレライ

年齢  :16

性別  :女

職業  :狩人《メイスと中盾》使いLv5

     採掘者《初級採掘者》 


体力  : 60

魔力  : 50 

スタミナ:100


筋力/攻撃力    : 64/214

耐久/物理防御力  : 42/172

器用   : 90

敏捷   : 52

魔法技能/魔法攻撃力: 38/19

精神/魔法防御力  : 20/75

スキル :<鎚Lv8><盾Lv2><鍛冶Lv8><採掘Lv1>


装備

右手 :スチールメイス(150)

左手 :スチールシールド(40)(10)

頭部 :革の兜(20)(10)

上半身:革の鎧(30)(20)

下半身:革のズボン(25)(10)

脚部 :革のブーツ(15)(10)

======


うーん。スキルでの成長パラメータがオレに比べて低い気がするが・・・。装備で補うから誤差の範囲になるんだろうか。


「なるほど、把握した。ではこちらも。ステータスオープン、閲覧許可。」


彼女に自分のステータスを見せる。


「え!このスキルでこんな数値になるの!?あれ?私がおかしいのかな・・・?」


困惑しだしたのでちょっと落ち着くまで待って、


「お互いステータスも把握したことだし、そろそろ弁当を買って狩りに行こうか。」


と声をかける。


「わかったわ。というかお弁当ならあるし、これからも作ってきてあげるから携帯食糧を買いに行く必要はないわ!」


「・・・グラシア氏は誰に対してもそんな感じなのか?献身的というか無防備というか。距離が近すぎるというか。」


「そう?両親からは準備は出来るだけしてことに臨めとか、相手に好意的に振舞えば好きになってもらえるとか言われて育ったから・・・。迷惑だった?」


「そういう距離感のヒトと付き合ったことがないから困惑しただけだ。」


裏はなさそうだしいいのか?いやしかし、『採掘ギルド』の姫だったりするのかも知れないので気をつけよう。



「じゃぁ改めてよろしくね、A。詠って呼んだ方がいい?」


「改めてよろしくグラシア氏。Aで頼む。」


「わかったわ。じゃぁ行きましょうか。」



村を出て南の森へ。普通なら奥にいるはずの森林狼の姿がちらほら見える。ダークベアーに本来の縄張りを追い出されたのだろうか。


「ダークベアーの前に実戦経験をつんでおこうか。その辺りに狼がいるからちょっと戦ってみてくれ。」


「わかったわ!・・・てぇりゃぁ!!」


精神集中した後掛け声一閃、グラシアが飛び出しメイスが近くの狼に振り下ろされる。しかし声に反応した狼がバックステップでかわす。


「りゃぁ!」


続けて横薙ぎ。これが顔面にヒットし狼が吹き飛ばされる。さすがに死んだか。


「はぁ・・・っ!はぁ・・・っ!どう?」


「横薙ぎが綺麗に決まったな。ちゃんと狩れてる、大丈夫だ。あと何回か戦闘したら奥に行ってダークベアーを狩ろう。」


「わかったわ。」


一応狼の首を斬って近くの木に吊るして血抜きをしておく。ほかの狼の餌になってもそれはそれでいい。エレメントを吸う前の狼はそんなにいい素材にはならなかったはずだ。


そのあとオレが2頭、グラシアが1頭狩り、すべて血抜き処理をしたところでダークベアーの縄張りへ。


その前に安全を確保して昼ごはんだ。


「はい、これがAの分のお弁当。自家製の野良イノシシと夏レタスと夏トマトのサンドイッチよ。」


「ああ、ありがとう。いただきます。」


見た目は普通のサンドイッチだが。味は・・・美味い!イノシシの味付けがすごくいい感じだ!そしてトマトが現代日本のよりも味が濃い。レタスとトマトとイノシシが完全に調和している。


「美味いな。グラシア氏は料理上手だな。」


「ありがと!まずいって言われたらどうしようかと思ってたわ!」


「弁当は『採掘ギルド』のメンバーにも配ってるのか?」


「いつもは自分と両親の分だけよ。今日はお母さんが弁当要らないって言ってたから2食分持ってたのよ。」


「そうなのか。『採掘ギルド』で配ってるなら、いつもグラシア氏の弁当を食べているメンバーに恨まれそうだなと思ってな。」


「あっちは結婚してる人が多いから、私が配る余地とかないわよ。」


「そうか。じゃあ両親以外でグラシア氏の手作り弁当を食べるやつは、今のところオレだけか。光栄だな。」


「そうでしょ!次はもっと凝ったお弁当にするから!遠慮しないで食べてね!?」


「ああ。感謝する。ご馳走様でした。」


「お粗末様!私もご馳走様、作ったの私だけどね!」



さて、ここからが本番、ダークベアー狩猟だ。森の奥、目撃された地点へゆっくりと進む。


「合図したらグラシア氏は盾を構えてくれ。潜んでそうなところに石でも投げてみる。」


「あれ?Aって登録したばっかりの初心者よね?それでダークベアーの潜んでるところがわかるの?」


「なんとなくだがな。とりあえず予測が外れて奇襲を受けるのが怖いので、まずは防御に徹してくれ。」


「安全第一ね!わかったわ!」


ゆっくりと進む。そろそろか。


「防御を。」


「ええ!」


グラシアが盾を構えたのを確認して、足元の石を拾う。《カリウド》ではダークベアーは散々狩ったから、大体はわかる。おそらくこの世界でも潜伏場所のパターンは一緒だろうと予測する。


狙うは前方右3mほどの、木同士の間隔が1mちょうどくらいになっている位置だ。


「っ!」



一歩踏み出し、声を押し殺して投げる。石は影に飲み込まれていき、何かに弾かれた。予測は当たったみたいだ。

そして2.5mほどの大きな熊が飛び出してきた!


「予測は成功だが、ダークベアーの大きさが予想外だ!まずは盾で攻撃を受けることだけに集中してくれ!」


「わ、わかったわ!」


よく見るとグラシアは震えている。さすがに怖いか。オレも少し怖い。


飛び込んできた熊を→+Cでかわし、左側面に回り込む。そのままAボタンで左腕に切りつける。浅いか。表面をなぞる程度にとどまった。


「グラシア、熊の方を向いたまま左にステップ!」


「は、はい!」


正面にいられると危険が増すので、彼女には逆サイドに回りこんでもらう。


「熊がこっち向いているときだけ足を殴ってくれ!」


「はい!」


グラシアのしゃべり方が変わった気がするが。まずはきっちりこの熊を狩らなければな!


横に半回転して振るわれる熊の右腕をR+Bで弾く。タイミングが重要だが、ガードしながらの盾攻撃で敵の攻撃を受け流し無効化できる。

その隙に振るわれるグラシアのメイスが右太腿にヒットし、熊の動きが一瞬止まる。


↓+Cを意識しバックステップ。そしてA+Bで飛び込み斬り下ろし。今回は首以外無傷とかは狙わない。とにかく傷を与えてその修復にエレメントを使わせるのだ。


飛び込み斬り下ろしが胸から腹にかけてを切り裂く。そして→+Cで反撃を予測し回避。予測どおりに熊の両腕が振るわれる。


空振りした左腕にA+Bの飛び込み斬り下ろしを当ててやる。半ばまで剣が入るが、切り落とすには至らない。


「ゴガァッ!!!」


熊が吼える。本気で殺しにかかる気になったようだ。腕に黒いエネルギーが集まっていく。闇のエレメントか。


「グラシア、ガード。今は攻撃を考えなくていい!」


「はい!」


みたび→+Cで右回転。そのままAボタンで熊の左足に斬りつけ、さらに↓+Cで距離をとる。そこに熊が横回転しながら腕を振るう。闇のエレメントをまとっているので射程が長い!R+Bで受け流し、間に合え!


間に合った。が、エレメントを弾いただけなので熊自身の体勢を崩すには至っていない。グラシアの盾には腕自体が届いたようで、彼女はノックバックさせられていた。


「大丈夫か!?」


「問題ないわ!いえ、ないです!」


なぜ言い直すのだろうか。


さて。仕切りなおしだ。

======

名前  :グラシア・ローレライ

年齢  :16

性別  :女

職業  :狩人《メイスと中盾》使いLv5

     採掘者《初級採掘者》 


体力  : 60

魔力  : 50 

スタミナ:100


筋力/攻撃力    : 64/214

耐久/物理防御力  : 42/172

器用   : 90

敏捷   : 52

魔法技能/魔法攻撃力: 38/19

精神/魔法防御力  : 20/75

スキル :<鎚Lv8><盾Lv2><鍛冶Lv8><採掘Lv1>


装備

右手 :スチールメイス(150)

左手 :スチールシールド(40)(10)

頭部 :革の兜(20)(10)

上半身:革の鎧(30)(20)

下半身:革のズボン(25)(10)

脚部 :革のブーツ(15)(10)

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