チケット
現在の俺はというと…
なーんにもやる気が起きず
家でただ寝ているだけ
たまにマンガ読んだり
ただ無駄に過ごしている
俺が学校に行かなくなって3か月
「藍、そろそろ学校に行きなさい」
「嫌だ。」
毎日、母親とこれだ
父親は仕事が忙しくて俺にかまっている暇はなかった
「友達の駆君、毎日来てくれているのよ。いい加減行きなさい」
「しるかよ。別に行く必要ないし」
駆は優しいやつだ
ヴァイオリンを弾いていて今でもコンクールで賞を取っている
音楽をまだ嫌う前は駆とよく一緒に演奏をしていた
今ではもうただのニートだけどな
それにしても駆よく来るな
諦めればいいのに
やめるのは簡単なことだった
彼女がいないのなら俺は弾き続ける意味なんてない
「藍、駆君から預かったものがあるわ」
「何これ。俺いらないんだけど。音楽なんて」
「これ、駆くんが演奏するんだって。だから来てほしいみたいよ」
「あいつ、馬鹿だな。」
そういって俺は部屋に戻った
チケットを見るとそこには上田 駆と書いてあった
このときなんとなく行ってみようと思った
「駆のやつ、覚えとけよ。仕方ないから行ってやるよ。」
久々にきちんとした服を着て俺はでかけた