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>ヨシノ=パラレル<
「こ・・・これは・・・」
目の前には俺の死体が横たわっていた。
体はぺしゃんこで、俺であるという事がわかるのが不思議なぐらいグチャグチャである。
俺は強烈な吐き気に口を抑えた。
「なんで・・・こんな・・・」
この空間が異質なものであるのはわかっていたが、突然こんな衝撃的な物を見せつけられ俺の頭はパニックに陥った。
「それはお前の最期の姿だ。」
死体を挟んだ向こう側には少女が立っていた。
「最期の姿・・・?」
俺は恐る恐る聞いた。
「そうだ。お前は装甲車に潰されて死んだ。この通りな。」
少女はぺしゃんこの死体に目を向けた。
「じゃあ、俺はなんでこんな所に・・・」
「ここはお前自身の意思によって生まれた空間だ。お前の強い意思によってな。」
「俺の意思・・・教えてくれ、お前はいったい誰なんだ?」
「説明している暇は無い。すぐに迎えが来る。」
「迎え・・・?ぐわっ!!」
その直後、彼女は眩い光に包まれた。
俺はあまりの眩しさに気を失ってしまった。