表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/146

(14) 一日<2>

 朝、編集部のドアが開き、後輩部員の下田と本郷和也ほんごうかずやが入ってきた。

「あれっ? キモさん、いねえぞ? お前、知らねえか?」

「知る訳ねえだろ! 俺、今、来たとこだぜ」

 本郷が不機嫌な声で返した。 

「それも、そうだな…」

 下田は買ってきた袋を木本の席へ置き、辺りを見回してつぶやいた。木本はすぐ傍の席にいた。

『おいっ! シカトかっ!? 俺は、ここにいる!』

 木本としては面白くない。冗談半分の完全無視としか考えられなかった。

 確かに、木本は木本のデスクに存在していた。だがその姿は、木本にしか見えなかった。他の部員達の目には空席の木本のデスクが映っていた。

「ははは…、パタン、キュ~~じゃねえか? キモさん、ここんとこ徹夜だろ?」

 本郷が対面席の下田に言った。

「ああ、そうか…。そのうち電話が、かかってくるか。今日、明日、休みます・・ってか? はっはっはっ…」

 笑いながら下田はデスクスタンドの灯りをONした。パッ! と机が明るく映えた。

「待てよ! おかしかねえか…」

 下田は木本のデスクスタンドが灯っていることに気づいた。

「なにがよ?」

 俄かに険しい表情になった下田は、木本のデスクスタンドを指さした。本郷も分かったのか、顔を険しくした。

『お前らっ! 馬鹿言ってんじゃねえ! 俺は、ここにいるっ!』

 木本は必死に訴えるような大声をあげた。だが、二人の反応は何もなかった。

「まあ、編集長が来てからだっ!」

 本郷はから元気な声を出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ