第五話「人形」
マキが生徒会に入って一ヶ月が経った
あっどうも
僕、ケンです
僕が、アリスが作ってきたマキの人形で何か遊んでいる様子をお届けします
「何ブツブツ言ってんだよ」
「いや、何でもない」
「...変なの」
今、アリスは自分で作ってきたマキの人形を指から出ている糸で操っている
「へぇ〜、こんなに動くもんなんだ〜」
タクミが感心した様に言う
「コツを覚えれば誰にでも出来るわよ」
「ヘェ〜」
アリスはマキの人形を動かし始める
「おぉ!?すげえ!?生きてるみたいだ!?」
アリスは誇らしげな顔をした
アリスが人形を動かしていると、そこにタクミが声を入れる
「全く、なんでいつもあんたはそうなのよ!!」
アリスが笑っている
「似てる似てる」
「全く、生徒会なんてつまらないじゃない!!」
「映姫先輩、絶対に復讐してやる」
アリスとタクミは笑い合った
が、アリスの顔が恐怖に変わる
タクミの後ろにマキがいたのだ
「おいアリス、もっとやれよ
面白いのお...も...い...」
どうやらタクミも背後の気配に気づいたようだ
「あ、いや、その、な?違うんだこれは、その〜、なんていうか...」
まるで浮気がばれた夫のように否定するタクミ
「問答無用!!!」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァ」
学校中にタクミの悲鳴が轟いた
ただいま、説教中...
で、
「何で僕も説教されてるの??」
「うっさい!あんたも笑ってたじゃない!!」
気づかなかったが、結構笑ってたらしい
「もういいや、怒るの疲れた」
そう言ってマキは腰を下ろした
「しかしアリス、人形作るの上手いね」
「私と同じ、いやそれ以上でしょうね」
「そんなことないよ」
アリスは顔を赤くする
それを僕とタクミがニヤニヤして見る
「何ニヤニヤしてるのよ」
「「いや、別に」」
僕とタクミは声を揃えて言った
「まぁいいわ。私はね、人形を作るのが趣味だったの。」
そういうとアリスは様々な人形を見せてくれた
それを、まるで生きているように動かす
「すげえな」
「うん、すごい」
「あ、ありがとう///」
またアリスが赤くなる
「じゃぁ、私の人形、あげるよ」
そう言ってマキは自分の持ってる人形をアリスに渡した
「え?どうして?」
「私が持っているより、ずっといいと思うの。それに、人形たちがそれを望んでる気がするの」
「...うん、分かった」
「大事にするね」
人形たちが...笑っているような気がした
更新遅れて申し訳ないです
次回は明日投稿します