第6話 奴隷商人の襲撃
いままでと比べると少し長めです。
オアシスの泉で起きた昼間のひと騒動も無事に落ち着き、太陽が傾きかけた頃カイト
とアルテナの二人は野宿の準備を始める。アルテナは夜食の果実を探し、カイトは薪を
集める。
二人が合流した時にはもう日が落ちかけていたので、日が完全に落ちる前に薪に火を
つけてたき火を起こす。この時火をつけたのは勿論カイトの魔術だ。二人でたき火をは
さみ食事を行う。
食事も終わり、荒野にすっかり夜の帳が落ちた頃、
「さて、準備をしようか」
「? 何の準備ですか?」
カイトはそんなことを呟きながら、立ち上がる。
アルテナは何の準備なのか疑問に思う。くどいようだが、今の二人は旅をするのに必
要なものを、碌に持っていないのだ。準備するにしても物がないし、何を準備するのか
分からない。
頭に疑問符を浮かべるアルテナを置いたまま、カイトはオアシスの西側、北西の方向
に向かう。
オアシスの茂みを出てすぐのところで止まり、何故か周囲を見渡し始めた。先程置い
て行かれたアルテナも後ろから追いつく。
「あの・・・どうされたのですか?」
気になって聞いてみるもカイトは答えない。その様子に少し不安を覚える。
カイトは腰の当たりから一枚の札を取り出し、十時の方向に投げる。
アルテナは、何をするんだろうと黙って見ていると札が地面に着いた瞬間、突然テン
トが現れた。ちなみに出現したテントは、カイトがこれまで使用していた一人用と違い
それよりも大きい二人用だ。
カイトが一切の説明をしなかったこともあって、これにはアルテナも驚く。
「テントがいきなり出現した!? カイト様! これは『魔導具』ですか?」
「まあ、そんなモノだね」
「そんなモノって・・・! 一体何処で、どうやって手に入れたんですか!」
この世界には『魔導具』という物が存在し、大きく二つに分かれる。一つは術者が使
用する魔術の効果を高めるモノ、もう一つは術者でない者が使っても、魔術と同じ効果
を生み出すモノ。正確には違うが、カイトが使用した物は後者の魔導具に近い。
何事もなく落ち着いた口調で答えるカイトに反して質問するアルテナは興奮状態だ。
それもそうだろう。この【果ての大地】から外に出た事もなく、外の世界の状況に疎
い彼女でも魔導具がとても高価な代物だという事位は知っている。いくら何でも自分と
同年代の少年がポンポン使えるような物でもない。
「落ち着いてよアルテナ。どうやっても何も、これも【恩師様】から頂いたんだよ」
「えっ? カイト様のお師匠さまから? ああ、成程」
カイトの答えは素気ない物だったが、同時に納得も出来た。あれだけの業物を鍛え、
魔法を授ける御仁だ。ならば魔導具の一つや二つ作れてもおかしい事は無い。
「納得できた?」
カイトはテントの入り口で膝間づき、一人納得しているアルテナに向かって手招きを
する。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
そして荒野の夜も更けた頃。
カイトとアルテナが休んでいるオアシスに近くで動く影があった。それはこの荒野で
は珍しい岩の陰から現れ、オアシスに張られたカイトのテントへまっすぐに向かって行
く。数は七つ程、程無くテントの周囲を取り囲む。
「旦那ァ。準備出来やしたぜ」
テントを取り囲んでいる影の一つが小さな男の声を上げる。
よく見ると、どうやら全員人間のようだ。だが、やっている事と雰囲気は剣呑そのも
のだ。この男をはじめとして、周囲に居る男たち全員抜身の剣を所持していて、おまけ
に人相が悪い。
何も知らない人がこの状況を見たら、十人中十人とも『盗賊がテントを囲んでいる』
と答えるだろう。
「おお、そうか。ぬかるんじゃないぞ」
その盗賊予備軍から少し離れた処にいる男が掛けられた声に答える。
其処に居たのは『本当にヒトか?』と思いたくなるような男だった。
何が悪いかと聞かれれば、まず体型が悪いと答えるしかあるまい。身長はそれほど高
くないのに対し、横幅は常人二人分はあろうかという位ある。
暴飲暴食を運動不足を続けた結果なのだろうが、それをどれだけやればああなるのか
見当もつかない。何しろ脂肪は腹部のみならず全身に余すことなくついている。加えて
豪華な飾りを、飾るだけ飾り付けた成金趣味丸出しの服も、見た目を悪くするのに一役
買っていた。
体型が悪ければ人相もひどい。三重顎に糸のように細い目、口はいやらしく曲がって
おり、肌は思いっきり脂ぎっていて、夜なのにテカッて見える。
女性のみならず男性でも、生理的嫌悪を抱かずにはいられまい。周りにいる盗賊予備
軍連中は特に気にしていないところを見ると、人相の悪い人間は人相が醜い人間が平気
なのかもしれない。
「まったく。良質の奴隷を手に入れる為に折角荒野くんだりまでしたのに、手ぶらで
帰っては大損だ」
「ブラデパノサの群れに襲われた時は生きた心地がしませんでしたし、折角手に入れ
た獣人の娘は囮に使っちまいやしたからね」
「まあ、いいじゃねぇですかい。また狼人族の上玉が手に入るかもしれねぇんですか
ら」
「そうだ。だから絶対にしくじるんじゃないぞ」
この男達の会話から分かる通り、彼らこそアルテナを襲った奴隷商人とその護衛であ
る。
盗賊予備軍から『旦那』と呼ばれた男は間違いなく奴隷商人なのだが、この男はやろ
うとしている事は正直に言って違法で、本来であれば処罰の対象になる行為である。
奴隷商人は確かに人の売り買いを行うが、この世界では厳格に決められた売買に関す
る規則が存在し、それを遵守しなくてはならない。
この世界にも富める者と、貧しい者とに分かれ貧富の差が存在する。その貧しい者が
借金や税金、生活苦などで多額の金銭を必要とした際にとる手段が『身売り』である。
そしてその『身売り』先は当然の如く奴隷商人が多い。この時に、奴隷商人が絶対に
順守しなくてはならない規則が発生する。
それは『奴隷商人が扱う奴隷は全て、自身の身売りを承諾していなくてはならない』
というものだ。
この世界の奴隷業は、おおよそ金貸し業の延長で行っている者が多い。早い話、自分
の体を担保にして金銭を借りているのだ。その時に奴隷商人と身売り本人と金銭に関す
る契約が結ばれるが、その契約には上記の規則を順守するのが前提になっている。
ちなみに、金貸し業の延長・一環である以上、契約の際に受け取った時と同じ金額及
び利子を払えば奴隷の身分から解放はされるが、金額の桁が桁なので解放が成立する事
は少ない。また奴隷といえども、必ず最低限の衣食住の保障を受けられるので、解放を
望まないパターンも多い。
しかし、中には上記の規則を守らない奴隷商人も存在する。そういった連中は必ずと
言っていい程『誘拐』という手段で奴隷を確保する。これなら、身売り本人にも金を払
わなくて済むし、奴隷は高値で売れることが多いので、奴隷商人が一番得をする形にな
る。
ただし、これは当然の如く犯罪なので、摘発されればまず間違いなく死罪になる。だ
が、実際には摘発されるケースはほとんどない。その理由【奴隷紋】と呼ばれるモノに
ある。
この『奴隷紋』は奴隷本人が自分の体のどこか(たいていは手の甲や、胸元など)に
つける。これにより、『私は奴隷契約を承諾しました』という事を、自分自身で証明す
る事になるのだ。人攫いしてきた奴隷商人も当然これを誘拐してきた人たちにつける。
つけられた【奴隷紋】により、本当に誘拐された人達でも、便宜上『自己承諾した奴
隷』として扱われてしまい、自分だけでは誘拐を立証できない。
更に始末の悪い事に、この手の強制奴隷を買う顧客は非常に碌でも無い者である事が
多い。客の大半は抵抗できない人間を嬲って楽しむ加虐嗜好者だからだ。そしてこの手
の人間は殺しを楽しむ傾向がある。
誘拐された本人が、犯罪を立証する一番の証人でありながら殺されているのだから、
摘発が難しくて当たり前である。
話を戻すが、この奴隷商人たちがこのオアシスに居るのは偶然ではない。
自分達が助かる為にアルテナを囮にして逃げ切ったまでは良かったが、今度は助かっ
たら助かったで欲がぶり返して来たのだ。
自分達が捕まえた狼人族の女は、簡単な旅支度しかしていない状態で、あのオアシス
にいた。つまり、あのオアシスからそう遠くないところに、狼人族の集落があることに
なる。
集落にいけば、他の女子供も沢山いるだろう。なら、そいつらを攫って売ればいい。
と考えたらしい。
更に、このオアシスに戻る途中、アルテナを縛っていた縄が切れた状態で落ちている
のを見つけたのだ。
ここで、奴隷商人たちは更に欲をかいた。必ずあのオアシスで休むだろうから、もう
一度狼人族の女を捕まえようと。
そうして、このオアシスまで戻り、カイトのテントを取り囲んで今に至る。
「くれぐれも、無駄に傷つけるんじゃないぞ。アルカレフの大貴族様がご所望なんだ
からな」
「分かっていますよ。その分給金はずんで下さいよ」
「それは安心しろ。者どもかかれぇえい!」
奴隷証人の掛け声を合図に、テントを囲んでいた男たちが一斉にテントにとりつく。
寝込みを襲って、カイトとアルテナを捕まえようとするが、
「旦那ァーッ!! 誰もいやせんぜーっ!!」
護衛に雇っていた男達から、予想外の報告を聞く奴隷商人。
「何っ!そんなバカな!?」
奴隷商人もその重そうな体に苦労しながらも、テントのあった場所に向かう。
そこには、男たちが言っていた通り誰もいなかった。
「くそっ、逃げたか! 探せぇ!! 近くに居るはずだ!!」
「誰が逃げるかバカ」
奴隷商人たちは一斉に声がした方に振り向く。ちょうどオアシスの南側から、カイト
達が姿を現すところだった。
「小僧! 貴様、ワシらがここに来るのが分かっていたのか?」
「人を誘拐して私腹を肥やそうとする奴は、欲深くてがめついと相場が決まってるモ
ンさ。自分達の命が助かれば、必ず欲を出して同じ事を繰り返すと思った。それに、
アンタ達は一度アルテナを寝込みで襲ってる。悪党ってのは、一度成功した手口をや
められない生き物だからね、同じ手口で来ると予想するのは難しくない。案の定、そ
この岩場に隠れて寝込みを襲うタイミングを図っていたみたいだしね」
「それじゃ、俺達に見えるようにテントを張っていたのは!?」
「当然ワザと。テントに入るように見せかけて、オアシスの南側に回ったんだよ」
テントの前で膝間付き、アルテナに手招きした時だ。
この時、アルテナにも奴隷商人が近くに居る事を伝え、彼らに気づかれないように移
動しようと言ったのだが、何を思ったのか彼女は匍匐前進で移動しようとしたのだ。カ
イトの前でいきなり始めたので、図らずとも、彼女の魅力的なお尻を堪能してしまった
のは彼だけの秘密である。
「だが、何故俺達が近くにいると分かったんだ!? 【気配探知】を遮断する装備を
しているのに!?」
「いくら気配を感じられないようにしたって、アンタ達の存在が消える訳じゃない。
【索敵探知】の結界を張っていればコト足りる」
「いくら疲れていたからといっても、これだけの人数に気づかず寝込みを襲われるな
んて、おかしいとは思っていましたが・・・」
「フン! 小僧、白馬の王子様気取りでワシらを出し抜いたつもりじゃろうが、この
人数差はどうするんじゃ?」
奴隷商人がこの場の空気をの流れを変えようと、強気になって乗り出してくる。
相手は奴隷商人も含めて七人いるのに対して、カイト達は二人のみ。普通に考えれば
圧倒的にカイト達が不利だ。普通に考えればの話だが。
「ん? よく見たら良い剣を持っているではないか。よし、その剣と後ろの女をワシ
に渡せ」
「私はお前の所有物ではないっ!!」
「この剣も、彼女も断じてお前のものじゃない」
アルテナとカイトは即座に否定するが、奴隷商人の方は全く意に介さない。
「何を言っておる? その女はワシの商品。もうその剣も小僧もワシの物同然じゃ」
「ふざけるな! そもそも彼女を見捨てて逃げておいて、何をいまさら!」
「当然じゃろうが、商品に固執して死んでしまっては元も子も無い。商品はまた別の
場所で探せば良い。だが、ワシの商品が自分の前に落ちているのなら、それを拾って
何が悪い?」
全然悪びれる様子もない上どこまでも傲慢な奴隷商人の物言いに、カイトの瞳の色が
変わっていく。
「早く渡せ! そうすれば奴隷として売り飛ばすだけで済ませてやるぞ!」
「旦那の言う通りにしな。無駄に痛い目に遭いたくないだろ? ヒャハハハハハ!」
自分たちが圧倒的優位に立っていると判断したのか、周りの男たちも笑い始める。
この時、カイトの雰囲気が変わっている事に気づいたのは、アルテナだけだった。
昼間の時は暖かく優しい雰囲気を纏っていたのに対し、今はとても冷たく触れた瞬間
に切り刻まれそうな雰囲気を纏っている。
「話すだけムダか・・・」
カイトが小さな声でそう呟いた直後、
―ドスッ―
肉塊に刃物を突き刺すような鈍い音と共に、カイトとアルテナに一番近い所にいた男
の背中から一本の剣が生えていた。
「なっ!!?」
突然の出来事に、奴隷商人も護衛の男たちも動揺して動けない。
男は背中からゆっくりと倒れる。その向こうには血に濡れた剣を持つ、冷たく感情の
こもらない眼をしたカイトがいた。そしてその瞳に劣らないほど冷たく低い声で奴隷商
人たちに静かに告げる。
「僕は親しい人達から温厚温和のお人よしってよく言われる。だけど誰に対しても情
け深いワケじゃない。外道、特に自分よりも弱い人を思うがままに嬲り、その人の人
生と命を散々弄んで、踏み躙って喰いモノにし、悦に入るような外道にはね・・・」
それは奴隷商人達に対する明確な敵対宣言、そして死刑宣告だった。
「ふっ、ふざけるんじゃねぇーーーーっ!!!」
護衛の男たちは一斉に各々の武器を振り上げ、カイトに向かって行く。
目の前の得体の知れない子供から感じる恐怖。
自分達の仲間を殺された怒り。
そして子供に舐められてたまるかという、ちっぽけな自尊心。
それらが彼らの頭が支配し、冷静な判断を鈍らせていた。
対してカイトは冷静に、自分に向かってくる敵に対処する。
そもそも奴隷商人の護衛をしている彼らは全員集まったところで、ブラデパノサ一体
よりも弱い。七体のブラデパノサを屠ったカイトとの実力差など比べるまでもない。
彼我の実力差がかけ離れているのに加え、頭に血が上り正常な判断が下せず、連携が
取れない敵などいくらいたところでカイトには何の脅威にもならない。
剣を交えることなく、流れるような動きで瞬く間に一人、二人と屠るカイト。
大地は血に染まり一体、また一体と屍が増えていく様を、茫然とみつめるアルテナと
奴隷商人。
程無くして一方的な殺戮は終わり、カイトは奴隷商人に剣を突きつける。
「まっ、まってく・・・」
「この期に及んでの外道の命乞いに、耳を貸す僕だと思うか?」
奴隷商人の命乞いを最後まで聞かずに切り捨て、剣を突きつけたまま一歩一歩近づく
カイト。
一方、迫りくる死の恐怖に足を振るわせ、歯を鳴らす奴隷商人。恐ろしさのあまり失
禁までしている。
その二人を何も言わずに見つめるアルテナ。
奴隷商人はどうにかして逃げようと必死に考えるが、動揺して考えが纏まらない。
ここまで来るのに使った馬車で逃げれらればいいのだが、いかんせん件の馬車はカイ
トの後ろの方にある。
「ひ、ひ、ひ、ひゃあああああああぁぁぁぁっ!!!」
ついに恐怖に耐え切れず、カイトに背を見せて逃げ出す奴隷商人。
奴隷商人にとって、もう後の事などどうでも良かった。
ただ少しでも早く、少しでも遠く、あの子供の姿をした得体の知れない化け物から逃
げる。それしか頭の中にはそれしかなかった。
北に向かって逃げ出す奴隷商人。その行為が彼の死を更に惨たらしくする事になる。
オアシスを離れ、荒野を少し行ったところでソレは地中から突然現れ、奴隷商人の腹
に喰らいついたのだ。
「ぎゃあああああああぁぁぁっ!!?」
地中から現れ、奴隷商人の腹に喰らいついたのは、巨大なトカゲの魔物。
名は『サウデノリノス』。この荒野に生息する危険な魔物の一種。
その体を覆う鱗は頑強で、生半可な武器や魔法では傷一つつけられない。普段から地
中を移動しており、捕食の際に一気に地上に飛び出して、獲物に喰らいつく習性を持っ
ている。
ただし、この魔物夜行性で、しかも大抵の冒険者たちが寝静まった時間帯に活動を行
う。その為、夜中にバカ騒ぎ等をしなければ滅多な事では遭遇せず、加えて何故かオア
シスのすぐ近くでは活動しない。
後半の習性だけ見ると一見対処のしやすい魔物に思えるが、それは甘い。この魔物は
獲物に一度喰らいつくと離さない上、地中に引きずり込んで引きたまま食い殺す恐ろし
い習性があるのだ。夜中に油断した冒険者のパーティーが、サウデノリノスに襲われて
全滅する。という話はこの荒野では珍しくない。
「た、た、助けてくれえぇぇぇぇぇっ!!」
断末魔の叫び声を上げながら、サウデノリノスに地中へ引きずり込まれる奴隷商人。
散々他者の人生と命と踏み躙り、弄び、喰いモノしてきた人間が魔物に喰われて終わ
る。正に自業自得、似合いの末路である。
オアシスの端でその様を見届けたカイトは、踵を返し元いた場所に戻っていく。
「・・・カイト様・・・・・・・」
恐る恐る声を掛けるアルテナ。
出会って僅かな間に心優しく暖かい一面と、相手が外道だったとはいえ、躊躇いもな
く切り殺す非情で冷酷な一面を彼女は垣間見たのだ。あまりの温度差に混乱し、カイト
との距離を測りかねていた。
カイトはアルテナの呼びかけずに答えず、魔法で地面にヒト一人入れる位の穴を開け
ていく。その数は全部で六つ。
「弔ってやろう。いくら外道とはいえ、せめて命がある土地の土に還りたいだろう・
・・」
そう言って、自分が屠った男達の亡骸を埋葬していく。
「・・・お手伝いします。カイト様」
カイトと共に敵だった男達の弔いをするアルテナ。
その彼女の瞳には、ある決意の光が宿っていた。
主人公のある一面を描いてみました。
不殺を貫く主人公の物語はたくさんありますが、この作品ではあえてそうしません。勿論、本作の主人公も戦いや殺しを決して好みませんが、基本そういう事も躊躇わないヒトにしました。
主人公がそうなった経緯もいずれ書いていこうと思います。