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第2話 王様とおっさん

知らない白い天井だ。

よく聞くやつだな。


頭が重い。二日酔いの朝みたいだな。

飲まないけど。


「おおっ、目覚めたようですぞ。」


ここは、どこなんだ?


「使徒様、お目覚めですか?」


使徒って誰?あんたも誰?


「ここはガチョーン王国の王宮。使徒様をお待ちしておりました。」


どうなってんの?


「カクカクシカジカ。」


そんなことになっているのか?

話を聞くと、こうらしい。


・女神の神託があった

 → 酒庫に空いた酒瓶が多数散乱


・使徒を遣わすとのこと

 → 対価として酒樽が多数消失


・使徒に王国の問題を解決してもらえ

 → 酒樽に「ヨロピコ〜」の落書き


あっ、あの酔っぱらいめー!


***


王様と宰相。


「使徒様とはどのような御仁か?」


ただのおっさんのようです。


「大丈夫なのか?」


右手の甲に女神の紋章がございます。

使徒様で間違いはないかと。


「謁見の用意をせよ。首席宮廷計算士を呼んでおけ。」


御意。



***


国王との謁見


白い天井の部屋?から謁見の間に連れられる。


俺の両側にはよろいの騎士が。

ちゃんと付いて来たから、さまよっているわけではなさそうだ。


不思議と緊張しないな。


「面をあげよ。」


偉いさん?(宰相です)の言葉で、王様に拝謁する。


王様あるある。ふくよかなお腹だな。

王妃様とお姫様はいないようだ。


おっさんだからか?


王様に代わり宰相からガチョーン王国の状況を聞く。


「まずは名を名乗れ。」


「喜多だ。」


「キターン?か。」


「だから、喜多だ。」


「キターンか!」


「……」


もういいや。好きにしてくれ。

キターンでいいよ。


宰相から王国の現状を聞く。


・民の商売が滞り、借金が払えずに奴隷が増えている

→ 何かの詐欺か?金利の問題?

 これは詳しく聞かないとわからないな。


・主食の価格が上がり民が困窮している

→ 売り惜しみ、あるいは転売ヤーかな。 そもそも生産力は足りてるのか?


・地方領主から税金が滞納している

→不作か何かか?そうでなければ領地経営の問題か後継者問題だな。


・ナントカ、カントカな権利証が暴騰

→投機を呼んでるな。バブルの前兆かな。


なんかどこかで聞いた話が多いぞ。


「このような問題を解決して欲しいのじゃよ。」


なんで俺?

ただのおっさんだぞ。


「女神様の神託じゃ、受け入れよ。ただし女神様の神託とは言え、わしも其方をそのまま信じるわけにはいかん。」


「……」


「女神の使徒ならば、スキルを示せ。」


スキル?


なろう的にはありだが、俺にはないらしいぞ?


「ならば、女神の知恵を見せよ。無ければ使徒とは認められんな。」


知らんがな。


***


ということで、なんか宮廷計算士との勝負をさせられることに。


なんだ?宮廷計算士って?

俺は文系だぞ?


ジャジャーン!


宮廷計算士が現れた。


戦いますか? (YES/NO)

YESッと。


宮廷計算士と四本勝負らしい。

まあ負けても、BANされなけりゃいいか。


宮廷計算士か。

50歳くらいの小太りのおっさんだ。

中年太りは実年齢よりも老けて見える。


気をつけよう。


「私は首席宮廷計算士のスウドックンだ。」


ほー、それっぽい名前だな。


「これから、お主の知恵を見せてもらおう。これを見よ。」


何やら、2つの木箱に果物が入っている。


「右の木箱には25個、左の木箱には23個のリンカーが入っておる。合わせていくらになる?」


ん?なにそれ?


「数えてはならん!。両手の指では足らぬであろう!わははは。」


48個。


「なぜわかる!?」


簡単じゃん、だって2桁の足し算だぞ?


「ぐぬぬっ、この問題は神問四天王の中でも最弱!これしきで女神の神問は屈せぬわ!次はこれじゃ!」


で、これだった。


・九九


 7× 9は63な。

 7の桁は2年生泣かせだな。

「バ、バカな…九九まで突破するとは……!?」

2年生はクリアするぞ?

「次は割り算!女神の神問の守護神よ!」

 39➗13=3 だな。

 暗算でできるぞ。

「し、しかし次は分数……!これは選ばれし者しか理解できぬ、禁断の計算ッ!」

 ½ + ¼ = ¾

 通分すればいいだけ。

「なぜ、女神の神問が即座に解ける!。女神でも直ぐには解けぬというのに?」


酔っぱらいだからさ。 


……なんだ、簡単じゃんか。


なるほど、この世界は読み書きはできても算数教育がないのか。


それじゃ金融経済は無理だわ。

複利計算の概念もなさそうだし。

悪いヤツはやり放題ってことか?


「よくぞ女神の神問を看破したな。

 約束どおり褒美を取らせよう。」


宮廷計算士との神問四天王勝負に勝った俺は王様から褒美をもらうことになった。


まあ、あるあるだな。


まず、王国通行手形と路銀(ガチョーン金貨)だ。略はG。俺のRPG投資と同じ単位だからわかりやすいな。



そんなこと考えていると……


王様の傍からなにやら気配が。


ポヤッとした光の集合体が宙に浮かんでいる。


青く明滅しながら、俺に向かって来るぞ!


なんだ、なんだ?!エネルギーが集まってる?

ナントカ玉か?


いや、宇宙犯罪者を追ってきた巨人か?


「ヴィヴィィィ…ンンン……」


何かが回転しているような、高周波のような音が響き、静かに収束していく。


明滅する青い光の集合体は、俺の前で停止し、やがて見覚えのある形に……。



「おっぢゃーん、あいだっがっだよーーーー!」



お前は……お子ちゃまだな!



次回 TBD




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