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次なるスカウティング

                    ∞

「……オッカさん、食べ盛りとはいえ、食べすぎにはくれぐれも注意してください」

「うん、分かった。あんまり食べないようにする」

 オッカがシャルの言葉に対し、首を縦に振る。

「クイナさん、武具の手入れも良いですが、皆さんともっとコミュニケーションを取っていきましょう。人間性を磨くことも大事ですよ?」

「ふむ……なかなか上手いことをおっしゃる……承知しました」

「ルパさん、昼間からお酒はやはり控えた方が良いですよ?」

「は~い、そうしま~す♪」

「はてさて、一体どこまで持つのやら……」

 レプがルパを呆れた表情で見つめる。シャルがレプに話しかける。

「あの、レプさん……後で占ってもらえますか……相性占いとか……」

「年上のエルフの双子のお姉さんの方が相性ピッタリと出ていますね、はい」

「ちょっと、ちょっと! そんなピンポイントズバリな占いがあるわけないでしょう⁉」

 レプの即答にルパが大きな声を上げる。

「シャルくん……この街では、一緒に散策でもどうかな?」

「あ~ユキ、ズルい! シャルっちはウチとショッピングって約束っしょ!」

「待て、そんな約束してねえだろう! い、一緒に街の外でモンスターを狩ろうぜ?」

「えっと……ユキさん、カグラさん、マイさん、落ち着いてください……とりあえず四人で一緒にお出かけというのはどうでしょうか……?」

 シャルが困惑しながらも折衷案を出す。

「モンスターについて教えてあげるよ。薬のことでも良いけど……」

「ファインさん、抜け駆けは武人としていかがなものでしょうか? シャル殿、自分と鍛錬しましょう! どうぞお手合わせをお願いします!」

「どっちが抜け駆けですか! なんだか手つきがいやらしいわ!」

 不自然なまでにもみ手をするアーヴに対して、ファインが声を上げる。

「魔法を覚えた方が良いでしょう。僭越ながら私が徹底的に指導致します……」

「魔法はウチらでも教えられるし! ベルガさん、なんかいやらしいって! 眼鏡とか!」

「なっ⁉ 眼鏡のどこが嫌らしいのですか、カグラさん!」

「シャルさんが勇者になって、皆さんのモチベーションが格段に上がっている……なにやら下心を感じるけれど……あれ、リュートさん、どちらへ……?」

「いや、ある魔王軍の立て直しを依頼されてな……そちらのスカウトに行く」

「ま、魔王軍のですか⁉」

「そうだ、今度会う時は敵同士かもな。それじゃあ、達者でな、イオナくん……」

 身を翻したリュートが颯爽と街の雑踏の中に消えていく。

                  ~第1章完~


お読み頂いてありがとうございます。

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしています。


(23年12月28日現在)

これで第1章が終了になります。次章以降の構想もあるので、再開の際はまたよろしくお願いします。

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