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9 第九話

 ケツァラプターが街を襲ってから早数日。街は以前までの平穏を取り戻している。

 一方で、俺は手に入れられるだけの情報を集め続ける毎日を送っている。


 特にステータスについての情報はすぐに纏めたい。

 魔力も防御力もそうだったが、俺の世界とここでは基準が違い過ぎる。

 恐らく他のものについても同じように差があるはずだ。


 そんなわけで、まずは筋力について調べ始めた。

 筋力はその名の通り、その者の物理的な力量を示す数値だ。戦士系であればだいたい500~1000程が平均だったはず。

 魔法剣士である俺はそう言った戦士系よりも低いものの、それでも250はある。

 まあ、冒険者でも無い成人男性に毛が生えた程度でしか無いけども。


 だがそんな俺にさえ届かないのがこの世界での水準だった。

 平均で20程度だと言う。かなり高ランクの冒険者であってもせいぜい30~40程度が基本だとも言っていた。


 次に重要となるのが体力だろう。

 どれだけ防御力を固めようと、この体力が無くなってしまえばそれで終わりだ。

 これも魔法系の能力か戦士系の能力かどちらを高めるかで変わって来るものの、平均で6000程はあるだろう。

 かなり低めである俺の体力でも1200。

 それがこの世界では多くて三桁届くかどうからしい。


 しかしここまで情報が出たことで色々と腑に落ちた。

 道理で与えるダメージが多く受けるダメージが少ない訳だ。

 どういう訳かはわからない……そう全くもってわからないのだが、俺は数値をそのままにこの世界のシステムで動いているようだ。


 つまり俺は今この世界において文句なしに最強クラスということになる。

 何とも考え難い話ではある。今まで最弱と言われていた俺がここでは最強だなんてな。

 しかしどれだけ考えたところで現実は変わらない。今はそれを受け入れて行動をしていくしか無いんだ。


 



 ということで俺は今、さらなる情報を得るためにも危険度ランクAのダンジョンへとやってきている。


 ダンジョンの危険度ランクはF~Aが存在し、冒険者としての能力によって挑めるダンジョンに制限が出てくる。

 俺もここに来るまでは最低のFランクだったのだが、危険度Aの魔物であるケツァラプターを討伐したことで冒険者ランクがAにまで跳ね上がったのだ。

 そんな訳で俺は今こうしてこう難易度ダンジョンに挑むことが出来ていると言う訳だ。

 ヤツが街に現れた時はどうなることかと思ったが、結果的にプラスになってくれて何よりだな。


 ダンジョンの中は見慣れたものとほとんど変わらない。中の基本的な造り自体は危険度によってそこまでの差異は無いみたいだ。

 

 そうしてどんどん奥まで進んでいく。途中に危険度AやBに該当する魔物が襲って来るものの、今の俺には歯が立たないらしい。

 とは言え油断はしない。いくら俺が強かろうと、さらに強い魔物が出てこないとは限らない。

 と言うより、今回ここに来た目的はそれなのだ。


 今の俺よりも強い魔物が存在するのか。仮にいたとして、どれくらいの種類や能力なのか。

 わからないものをわからないままにしておくのは危険だ。

 少しでも多くの情報を集め、対策を練る。他の冒険者よりもさらに力を入れて、危険を減らす。

 それが最弱なりの冒険者としての生き方だった。


 そのまま進み続け最下層へとたどり着いた俺を待ち構えていたのは、危険度特級の魔物たちだった。

 危険度は基本的にAまでなのだが、一部そこに該当しない強力な魔物が存在する。

 そういった怪物たちに当てられた危険度が特級なのだ。


「ふぅ……ここからが本番だな」


 特級の魔物の群れに向かって俺は一歩踏み出した。

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