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仲間が強すぎて困っているリーダーの話

作者: 僧侶A

「アルファ!敵がそっちに流れていったわ!」


「任せろ、サンダーボルト!こっちは倒した!後はベータの敵だけだ」


「唯我の一刀!」


魔法使いのアルファと剣士のベータの巧みなコンビネーションによりミノタウロスの群れを倒した。


「お疲れ。アルファ、ベータ。今日はここまでにして帰ろうか」


「そうね。これ以上倒しても持ち帰れないし帰りましょう」


「そうだな。帰るか」


俺たちはこれ以上ダンジョンに潜るのをやめて帰ることにした。


「これが換金結果ですね。お疲れ様でした。最前線でここまで成果を出してくるのは相変わらず凄いですね」


「ありがとう。アルファとベータがとても強いからね。そのおかげだよ」


そんな会話を交わし2人の元に戻った。


「お疲れ様。これが今回の結果だよ。これが君たちの取り分で、これは俺たちに何かあった時の保険として残しておく分。そして残ったこれが俺の分だね」


そういって3:3:2:1の比率で配分した。


「ありがとう。いつもこれだけ貰ってるけど本当に良いの?もっと貰っても良いのよ」


「そうだぞ。俺らの大事なリーダーなんだから」


「気持ちだけで嬉しいよ。でもダンジョンであんまり活躍できてないし」


「そういう問題じゃないわよ。シグマはヒーラーなんだから。私達の調子が良ければその分活躍する場が減るのは仕方ないじゃない」 


「それにシグマは優秀なヒーラーだってことは俺らが一番分かってる。そんなお前が一緒に居てくれるだけで安心して戦えるんだ」


そういって2人から半ば押しつけられるようにお金を渡されて解散した。


本当に申し訳ないと思う。


こんな日々が半年くらい続いているのが悩みだ。


それまでは俺もちゃんと活躍していた。2人を俺の魔法で防御を上げたり回復をかけたりして時間を稼ぐ。そして2人が超高火力の一撃を与える。


そんな相手の力をこちらの力でねじ伏せる戦法を得意としていた。


しかし半年前のクラスアップを契機に全て変わった。


俺たち全員がエクストラクラスになったのだ。


3人全員等しく強くなったので良かったように思えた。


全員がいつもの戦い方をさらに強化するようなクラスアップだった。


その直後はその強化された戦法を使った。


実際にその時点で無敵に近かった。


元々国の中でトップとは言わないが中々強かったが、その時点で最強と言えるレベルだった。


しかし途中で気づいたのだ。射程と威力が伸びたので相手の範囲外から攻撃すれば良いんじゃないかと。


そこからだ。大きく変わったのは。


相手の範囲外から高火力を押しつける。そんな戦法を取るということは俺の補助はほとんど不要になる。


慣れない内は補助する機会も多かったが、慣れていくうちに必要無くなっていた。


そもそも戦闘にならないのでヒーラーが魔法を使う必要がない。


こうして俺は実質的に不要になった。


いくら回復力が上がっても、防御を上げる魔法が強化されても攻撃を受けなければ活躍の機会はない。


何か活躍できないかと模索はしているが未だ見つからない。


俺はどうすれば良いんだろうか。


味方が強すぎてやることがない。

読んでいただきありがとうございます。他の作品も読んでいただければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] う~む。どうすればいいんだろう? ついつい親身になって考えてしまいます。 今夜はこのまま夢の中でも考えそうです(笑)
[良い点] 善い人なのにうまくいかない、 そういう切ない感じすきです。 [一言] 連載頑張ってください。
[一言] 主人公がこの先どう動いていくかなど今後の展開が楽しみです。ブックマークに登録させていただきました。今後とも執筆頑張って下さいませ。
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