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ゴールデンウィーク(帰省2日目)


次の日 ゴールデンウィーク2日目


朝から昨日の夜の母の言葉を思い出し悩んでいた。

まだまだ時間はあるけど、私に結婚なんて…………幾度も自分に問いかけズルズルと時間だけが過ぎて行った。


夕方、約束の時間が近づいてきてハッと我に返り準備を始めた。今日は第6回未来の会の集まる日だったからだ。そして集まる場所は初めて集まった記念すべき焼き物屋だ。あの時はアルコールが飲めず悔しい思いをしたけど、今日はちょうど飲みたい気分なのでリベンジだ。





夜7時




()()()同じく、ここのお店は繁盛していた。ただどうしてか、入店すると静かに一瞬なるのはどうしてなんだろ?不思議に思いつつ2階の予約部屋に上がって行くと、桜田さんに鈴木副社長が待っていた。


「こんばんわ〜お疲れ様です。」


「おう!嬢ちゃん久しぶり。」と副社長に出世した鈴木さんと、「よう!テレビで活躍見てっぞ。」と結婚したばかりの桜田さん。


「ははは、恥ずかしい限りです。」


あれから2年が経ってみんなも生活に変化があった。

鈴木副社長の娘の南さんは無事に出産。

そして南さんは出産後に体調を崩す事なく元気に愛ちゃんを育てているみたいだ。

鈴木副社長は孫が可愛くて仕方ないらしく、いつも孫の写真を持ち歩き何かあればすぐに見せているらしい。

今もテーブルの上に置いてある所をみれば早速桜田さんに孫の話をしていたんだとすぐにわかった。


桜田さんは恵さんの親御さんに無事に気に入られて結婚する事が出来た。そしてちょうど今、家を建てている途中。子供はまだらしいが、やはり家が建つとなって恵さんから犬が欲しいと話が出たらしい。


3人が揃った所で店員さんが注文を聞きに来た。


「とりあえず生3つで!」

「はい、わかりました。」


以前と違って誰にも止められず無事に注文は通った。そりゃ〜成人したからね。


ビールも料理も揃い乾杯をしてそれからいつも通りわいわいと近況報告。

それから仕事の話に変わっていった。


「とりあえず避難所は試作型が完成して設置を始めた所。まだまだ改良の余地がありそうだから完成型はいつになるかわからないかな。」


「それでいくら掛かったんだ?儲けは全く無いんだろ?」

と鈴木さん。やっぱり会社を回してるだけあって気になるらしい。


「ん〜〜開発費が1000万ぐらいで、制作費が2000万、備品設備に500万、設置に300万、後は土地の購入がまちまちかな。」


「開発費は抜いたとして、1つ3000万ぐらいか………」


「もっと費用抑えたいんだけどね。」


「黒沢よ〜制作費抑えるのに鉄工所買収した方がいいんじゃね〜か?」

避難所の設計図を桜田さんに見せた時、ほとんど鉄製じゃねぇかって言ってたからね。


「あぁ〜やっぱり?工賃が高いんだよね。でもさこれ以上会社回せないよ私。」


「よし!わかった。わしが建設会社と鉄工所の方を面倒みてやる。まっ、すぐには無理だが半年先ぐらいからなら大丈夫だ。」


「えぇ〜いやだって岩手とか宮城とかあっちの仕事ばかりですよ。」

まさかの提案に驚いた。


「実はな先日社長を説得して無理矢理人間ドックを受けさせたんだ。そしたら血栓が見つかってな、まぁ早期発見だったから薬で対処できるらしい。そういう訳で社長もまだまだやれそうだ。わしもそろそろ現場に出るのもキツクなって来ていたからな引退しようと思ったんだ、どうだ?経営ならあっちに顔を出すぐらいでも出来るからな。」


「そんな………だって前に定年になったら孫の愛ちゃんと毎日遊んであげるって………」


「そうだな、わしはそう言ってた。だがな………孫の愛が楽しそうにして娘の南と一緒にいる姿を見ててな、あぁ母親のいない子になっていたのかと思うと嬢ちゃんには感謝しかねぇんだ。本当に礼を言う。だが礼だけじゃどうしても気が済まないんだ。もうこんな歳だが、嬢ちゃんの為に何かさせてくれ!」

そう言って座ったまま頭を下げ続ける鈴木副社長。


「そんな事ないです。私はちょっと教えただけで何もしてないです。そこまでして貰う理由にはなりませんって。」


「頼む!わしは借りは返さないと死んでも死に切れん!」


ずっと頭を下げ続ける鈴木副社長。いや、鈴木さんに困ってしまったけど頑固なのは昔から変わっていない。あの定年後の鈴木さんの泣いていた姿を思い出して感謝の気持ちがよくわかった。それと同時に本当に良かったと嬉しくなった。


「わかりました、ありがとうございます。それからよろしくお願いします。」

そう伝えると、頭を上げた鈴木さんは満面の笑みだった。


そこで仕事の話は終わり、これからの事をいろいろ雑談ぽく会話していた…………所までは覚えているんだけど、それから記憶が全く無い!


起きたら鈴木さんの家で寝ていて、愛ちゃんの鳴き声で起きた。


朝食を頂いて「ご迷惑をお掛けしました」とお礼を言うと。


「まぁ、まさか結婚の事であんなに悩んでるとは知らなかったが、あんまり焦ってするもんじゃないからな。」


「はい?」

結婚の事なんて言った覚えないんですけど!


「それに…………まぁ、あれだ。下心って連呼してたが、男によって違うからよく見定めて…………な。それと、女性が好きって連呼してたのはどうかとわしは思うぞ。」


「………………………………」



読んで頂きありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
[良い点] いい話だな、と。 やはりこの物語、好きです。 [気になる点] 女性が好きなのはしょうがない
[一言] 酒怖い
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