ファンクラブ
久しぶりの更新です。
朝にもう1話更新します。
これは黒沢優紀が『神代姫華』としてデビューする前のファンクラブの話である。
ファンクラブ会長 熊谷鮎美
ファンクラブ副会長、金田 智明
2000年インターネットが普及するようになって普及率は37.1%にまで増加していた。
大きな流れと言えば検索サービスで有名なグー〇ルがサービスを開始したし、アマ〇ンもサービスを開始した年でもあった。
電話番号も10桁から11桁へ変わったばかりで、カメラ付き携帯電話もまだまだ珍しい物だった。
携帯の画面もやっとカラーになりだした頃だ。
そんな中、金田はネットで自作のホームページに更新情報を掲載していた。
黒沢優紀…………いや姫のファンクラブである。
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お知らせ 1999、9、21
姫の芸能デビューが決まり『神代姫華』として新たな一歩を踏み出します。
私的ファンクラブとして活動してきましたが、本格的に公的ファンクラブの設立(2000年3月)となり私的ファンクラブホームページは2000年2月で閉鎖となります。
それに伴い公的ファンクラブに加入する方は(有料)事前連絡を頂ければ今の会員番号のままか繰り上げ登録致します。
ホームページを見れない他のファンの方にも伝えて頂けます様にお願いします。
副会長 金田 智明
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お知らせ 1999、10、24
近況報告
ドラマ撮影開始しました。なんと主役でその上主題歌も歌うそうで女優と歌手として同時デビューです。
追伸
私的ファンクラブ閉鎖に伴う公的ファンクラブへの登録(有料)移行は約7割完了致しました。
移行希望の方はお忘れの無いようお願いします。
副会長 金田 智明
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お知らせ 1999、12、24
移行に伴う公的ファンクラブ登録(有料)ありがとうございました。
初回移行者には会員証の発行とデビューCDの送付、プロモーションビデオの送付に決定しました。
ドラマの公開は4月との事ですので、CD、プロモーションビデオも4月にお届けできると思います。
副会長 金田 智明
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お知らせ 2000、2、11
今月で私的ファンクラブは閉鎖となります。
いろいろな企画を皆さまと考え行ってきました。ご協力感謝致します。
成人式での企画は公的ファンクラブに移行しても続行いたします。他の企画に関しましても所属事務所に申請中です。
会員番号 00 会長 熊谷鮎美、会員番号 01 副会長 金田智明、両名はこの度ファンクラブから脱退致しますが、会長はマネージャーとして副会長の私はファンクラブ運営委員として活動していきます。
これからも共に一ファンとして皆さまと応援する所存です。皆様ありがとうございました。
副会長 金田 智明
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ホームページに最後のお知らせを更新した金田は載せた言葉を読み返し感慨深く浸っていた。
私的ファンクラブが今や公的ファンクラブにまで大きくなったのだ。
どれだけ大変だったかの証明は簡単に見て取れる。部屋にあるノートの数が物語っていた。
ファンクラブ会員者全員の名前に連絡先を手書きで纏めているノートは50冊以上。全て1人で作った。会長の鮎美は……………………いや、何でもありません。
そんな金田が頑張ってこれたのも姫の接し方があったからだろう。
異性として意識されていないのが悲しいとも思う所だが、鮎美との接し方より密着度が大きく違っていた。
会えば髪の毛を心配され頭を触られ、時には胸に顔が埋まる事もあった。
どんな意味があるのか後ろから抱き着かれ腹を腕で絞ろうともしてくる事もある。
異性なのに異性でない感じ…………本当に親友と思われているのが実感できた。
そしてファンの中でも自分だけという優越感もあった。
そんな金田だったが本来の運命が近づいてきていた……………………
読んで頂きありがとうございます。




