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ワールドスタープロダクション本社②


ジェシカ社長に付いて向かった先は10階だった。不思議な事に外から見たビルは10階以上あると思っていたのにエレベータは10階までしかボタンがなかった。


「さ~てここから居住区になるから覚えておいてね。」


居住区?住む所って事?

意味もわからないまま付いて行くと自動ドアがありその右側にはガードマンが立っていた。反対の左側には何やら機械が置いてある。

ジェシカ社長はその機械に社員証をかざし、暗証番号らしい数字を数回打ち込んでいた。

すると自動ドアが開いた。

これってまるでアレだよね?そう思いながらも付いて行くとホテルの廊下の様な所に出た。

真っすぐな廊下に左右にはドアがいくつも並ぶ光景。マジか…………


「どう凄いでしょ?芸能界の勤務時間って決まってる様で決まってないみたいな感じあるでしょ?私はそれはダメだと思うのよ。ちゃんと働いた時間分のお給料と特にお休みは絶対に必要な事なのよ。美容に悪いもの。でも実際は帰りが遅くなれば終電も無くなるし、通勤だけでも疲れちゃってお休みにならないじゃない。ならどうすればいい?会社の上に住んじゃえばいいのよ。会社から見てもお得なのよ?通勤費はいらなくなるし別に社宅とか準備しなくていいし。社員の安全だって守れるしいい事沢山なの、どう?」


流石にこれには驚いたわ。10階~15階まで全てが居住区に充てられていて中には食堂から大きなお風呂にフィットネス他にもバーやカラオケルームにいろいろな施設が揃っていた。

ちなみに私の為に準備して貰った部屋は14階の広い部屋だった。14階って10部屋しかないんだって、こんな広い部屋に一人で住むとか逆に落ち着かないんですけど?そんな部屋に私と鮎美の荷物を置き会社の案内は続いた。


その案内の中で社長室がどうして4階にあるのかの理由も教えて貰った。簡単な話でジェシカ社長が高い所が苦手と…………


「社長だからって逆にどうして一番上にいなきゃいけないの?社長なら好きな所にいてもいいじゃない。」


そう言われてみればそうですよね。と納得してしまった。


後の案内は…………

1階はロビーの他、資材やら機材などの重い物の倉庫的な目的で使われ。

2階は衣装など小道具などの保管場所とメイク室などもあるらしい。

3階はスタジオとか、歌のレコーディングや映像の編集作業。

4階が社長室と営業企画室など

5階が資料室

7階がトレーニングルーム

8階が社員食堂

9階が仮眠室とシャワールーム


ん?6階は?6階の説明がないんですけど?え?ジェシカ社長の部屋?丸々一階分が?

はい?家族も暮らしてる?え?親戚も?ビルは法人として建てたけど6階は個人として会社から借りてる。


もうお腹一杯なのでいいです。何なのこの会社おかしくない?


1時間ちょっとの会社の案内と説明が終わり、丁度お昼になったので居住区内の食堂に行く事になった。

ホテル的なイメージになっていたからバイキング形式かと思っていたら食券形式で自販機みたいなのが5台並んでいた。随分メニューが多いのかと見てみれば………


1台目は和食と和菓子。

2台目は洋食とケーキ。

3台目は中華とカレー。

4台目が………米?3キロ?ニンジン?キャベツ?等々の野菜。

5台目が………サンマ?アジ?ほっけ?魚介類各種。


初めて見たわ!自炊生活用食券機。

まぁそりゃ~食券の機械だから自販機みたく押したら物が出てくる訳じゃないけし、食券って紙出すだけだけどさ、やり過ぎじゃない?


そう思いながら食券機を見ていたら。


「あっそれ驚いたでしょ?最初は無かったのよ。でもある時ここのメニューに無い地元の料理が食べたいとか要望が出てね。メニューを増やす案も出たんだけど、地域に拠っては同じ料理でも味の違いとかあるじゃない。私としては何とかしてあげたかったんだけど細かく聞いていたらキリがないじゃない。だからもう居住区に住む社員に丸投げしたら最終的にこうなったの。あの時の食堂に集まった人達のバトルは壮絶だったわ。」


うっとりと思い出して楽しそうに話すジェシカ社長。

どんだけ激しいバトルだったのだろう。ちょっと見てみたかったかな。


そんなこんなんで4人でお昼ご飯となった。




____________________________________






ワールドスタープロダクション社内の出来事①






受付から始まる社内チャット



受付A「橘さんが女の子2人連れてきた!!!」


事務A「え?久しぶりにスカウト?」


事務B「どんな子?」


受付A「1人は見たこともないくらい美少女!もう1人は巨乳」


営業G「何歳ぐらい?」


受付B「多分高卒ぐらい」


事務K「面接?」


営業E「今4階の廊下ですれ違った、めっちゃ可愛い!」


営業D「俺も見た!美少女!でも面接にしては荷物多くない?」


音響A「14階の噂の新人?」


映像B「梶さん徹夜してる動画の子?」


事務A「新規居住区申請はあがってないよ」


事務C「今見たら例の14階の部屋入居中になってる!!!」


営業B「社長だ!」


受付A「どういう事?」


事務B「申請無しの即許可出来るのは社長だけ」


音響A「誰かランクアップしたんじゃないの?」


映像C「14階ってランク6位~15位以内だよな、新人でいきなりとかありえない」


事務A「ランクアップ者今月無し」


営業F「居住区の食堂に社長発見!」


受付B「お昼ですもんね」


事務B「午後から新情報期待!お昼しま~す」


営業A「お昼」



読んで頂きありがとうございます。って今気が付いた!

後書きって2千文字以内じゃなくて2万文字以内なんだ~って多っ!!!


何か勿体ないと思ったので即席の物語を一つ書いてみよう。


題名   『聖女の嫁は恐ろしい』


1話目  嫁は背後から…………


「マジかよ!」


逃げる様に裸足で玄関から外に飛び出した。

後ろからは教会で代々家宝とされている短剣を振り回す嫁が…………


俺は以前、異世界に召喚された勇者だ。

よくある物語の様に無事に魔王を倒し現代に戻って来たのだが、帰る時に2つの選択肢があった。


1、第一王女を嫁にして異世界で王になる。

2、聖女を嫁にして現代に戻る。

3、一人で現代に戻る。


そして俺は2つ目を選んだがそれは間違いだったのかもしれない。


嫁が聖女と聞こえはいいかもしれないが、ちょっと考えてみて欲しい。


聖女の得意な事と言えば何かわかるよな?


そう回復魔法が得意……………………得意って事は夫婦喧嘩の時どうなると思う?


躊躇(ちゅうちょ)無く物理的に刃物で刺してくるんだよ!

それも魔物を倒したりした経験もあるから急所を避けて、それも痛みが強い所とかを……………………


そりゃ~俺だって異世界で勇者なんてやってたから、ある程度の痛みには慣れたよ。でもさ、慣れたとは言っても痛い事には変わらないだよね。


特に背中って痛い訳よ、何でだと思う?


腹とか胸とかなら刺された短剣も自分で抜けるけどさ。背中って抜けないじゃない自分で…………


最近の嫁の狙いは背中らしい。今日だって背後から来たし…………


そうそう今日の襲われた理由って何だと思う?


自分で言うのもビックリだけどさ、料理の塩加減がちょっと間違ったらしくてしょっぱかったんだよね。

本人も「塩加減間違っちゃった♪」みたいに言うから、「そうだな~ちょっとしょっぱいな。」って返したら襲われた。


ここまで説明したけど、別に嫁さんは俺を殺したい程憎んでる訳じゃないからね。

逆に殺気がなくて避けるのが大変なくらいで、本人が言うには愛情の裏返しみたいな事言うけど裏返ったら憎しみだとも思うけどそうじゃないらしい。


保険金だって掛けられてないと思うし……………………掛けてないよね?


子供もいるしさ。今は中学2年生になった長男。


小学生の頃までは「お父さん逃げて!」って言ってくれたのに最近は何も言ってくれなくなったのはお父さん悲しいぞ。

お父さんは今も背中から血が出てるからね。あぁ~ヒールしたいけど背中だから届かないし…………


現代に戻って来てから俺何回刺されたっけ?


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― 新着の感想 ―
[良い点] 聖女の嫁って [一言] 感想の小話だけですでに物語になっている。すごいです。
[一言] 15階が1~5位、14階が6~15位とすると、13階が16位~35位、12階が36位~ですかね? で、10階と11階が社員寮でいずれも独身用と。さすがに家庭を持ったら出て行かないと足りなくな…
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