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海無き世界で空母を使えるか?  作者: テンユウ
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異世界転移

金欠だった私は、使わなくなったゲーム機を、押し入れから取り出し、中古のカセットを購入しては、面白いものが無いかと探していた。


そんな時に、そのカセットに出会った、ミサイルを放っているのであろうアパッチ、まあ戦闘ヘリと、崩れ行くビル、そして中央に90式戦車がこちらに砲塔を向けるイラストが描かれていた。


「これください。」


『メタトロニオスbook』と言う名前の、買い取り販売の店で見つけたそのカセットは、六角形の升目から構成されるフィールドで、ユニットを、ボードゲームのようにターン制で動かして任務を達成するゲームだ。


戦略RPG


ゲーム自体が古いせいで、AIのターンの時間が長いのが面倒だが、本を読みながらだったり、勉強の合間にとプレイし続けるうちに、数年ほどそのゲームにはまることになる。


特に、海軍ユニットに力を入れた。原子力空母を中心に、航空機や護衛のイージス艦、そして原子力潜水艦。


気が付けば、私はホテルにいた、黒服に守られた部屋でソファーに腰掛け、眼下の街並みを眺めながらワインを嗜んでいた。


ちょと苦い、


「ボス、お耳に入れて置きたいことが。」


私は、手に持ったワインを机に置き、金髪の眼鏡をかけた男の方を見る。


すると、視界がぼやけ、空中に文字が現れた。


『【ジョン・デイビス】

40歳、A国軍出身

役職 陸軍・副官

部隊内での助け合いを信条としており、部下に対して、教育熱心な面もある。通常の陸戦指揮のほか、遊撃活動も得意としている。』


何か変なものが見えた。


軽く目を擦るが変化は無い、いやこいつ誰だと思った時に表情されるらしい。


「どうされましたか?」


「ああ何でもない、続けてくれ。」


自分の口から出てきた言葉が英語だと言うことと、ちょと偉そうな言い回しになっている事に気が付き驚いた。


ん~~現実じゃなさそう。


「実は、周辺海域がデータに無い物に変わっています。偵察許可を……」


そして説明を聞きつつ、この文字ががゲームキャラクターの説明文であることに


そして、この島の場所も……


確かゲームのシナリオは太平洋共栄圏ルートに進めたはず。


「この島は、N国から購入した場所のはずだが、N国やA国軍との連絡は取れないのか?」


「数分前に途切れて以降通じません、」


「わかった、許可する。いや私も状況を知りたい、基地に向かう車を……、いや時間が惜しい何かあるか?」


「ヘリを呼びましょう。すぐに手配します。」


私が、屋上に案内されると、そこには1台のハインドが止まっていた。


「?」


動きを止めた私に、不思議そうにそう声をかける。


「いやハインドは、売却したはずだと思ってな。」


そう、歩兵ユニットを搭載出来る上に、対地戦闘もこなせる低空ユニットだが、金銭に余裕の出来た今は、輸送ヘリと攻撃ヘリの二つのユニットを購入した方が戦いやすいため、売却したはずだ。


練度という名のレベルがMAXになったユニットは、売却しても金になら無いからもう少し早く売れば良かったと嘆いたのを覚えている。


「何を言っているんですか、独立したとはいえボス所有の会社ですよ?」


成る程、レベルMAXのユニットを売却しても金にならない理由が、何かしらのシナリオで語られてた気がする。


まてよ、昔使っていた部隊この島にいるのか?それなら調べれば見つかるかもしれない、兵器の生産と人員の確保が出来るかどうかわからない現状ありがたい話だ。


そう思いながら、ハインドに乗り込む。


「ボス、陸地を発見しました、この位置に陸地があるはずないのですが?おや海岸線に灯りを確認。」


「よし、引き続き探索を続けろ、」


「近海を飛行中のE-8Cより報告、巨大な飛行船を発見、国籍不明。」


「それで?」


「現在航空機による襲撃を受けているようです。」


少し考える。この状況少しでも多くの情報は欲しい、けれどもこちらの存在を知られる恐怖もある。


「これがどの程度の規模かわからない以上、介入するのは、余りに危険だ、軍事レベルも、勢力図も不明、余りにも情報が足りなすぎる。さてどうする?」

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