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謎のバイト君

私は、パニックになった。しかしここで自分の存在を悟られてはまずい。


任務はいまだ遂行中だ。


チリンチリンチリン!と新たな客が来て、少し店内に騒音が生まれた。

私はカサカサカサとその身をバックヤードに隠し、震える手を洗ってからレジへ戻った。


レジ台には、眠そうな店主が片腕をついてボーッとしている。たまに常連のテーブルにヤジを飛ばし、注文が入れば「あい」とだけ言って、ウインナーコーヒーを仕立て上げる。


私は店主だけに聞こえる声で、スミマセン!と事情を話した。


私は、人の良さそうな店主が動揺しないように、かなり回りくどく丁寧に話そうとした。

しかし、店主は途中で何か察したようで、レジ台にもたれかかった体勢のまま、キッチンの奥さんに小さく手を挙げ、「おい」と合図した。


奥さんも奥さんで、パフェを組み立てながら、目だけで「あい」と返しただけだった。


そして、注文の品を取りに来たバイト君を引き寄せ、何かを耳打ちした。


三谷幸喜劇場が始まるかと身構えていた私は、拍子抜けしてその場に立っていた。

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