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第3話 サリファ・ピンクゴールドが辿り着いた場所

 どうよ、ブラザー。このサリファの漏らしっぷり。


 何度やってもダメ。しかもだ、改めて並べるぞ。


・0回目 トイレを許可しない

 半分漏らして、俺の目の前で野ション。


・1回目 トイレを許可する

 沿道の客に見られながら失禁


・2回目 もっと早いうちに行かせる

 大量の観光客でごった返す大通りで失禁。


・3回目 更に早いうちに行かせる

 馬上でお漏らしパレード。


 早くトイレに行かせるほど、結末が酷くなってんだよ。


 いや、もうな、たった3回で勘づいたよ、これ、収束してるってな。

 全く理由はわからないが、どうやら世界は、是が非でもサリファをこのタイミングで失禁させたいらしい。


 しかもだ、メインターゲットのロゼッタ様は、もう次にでも落とせそうな状態と。

 ロゼッタ様が漏らしたらループ終了、もうやり直せない。

 サリファちゃん、絶体絶命だ。


 で、どうなったのかって?

 まぁ、優秀な部下だし、アレで結構可愛いところもある。

 初回に漏らさせといて何言ってやがる、とは思うかもしれないが、できれば見捨てたくはない。


 考えて考えて考えて……一個だけ、思いついたんだ。



 結論から言うと、俺はサリファを救うことができた。

 できたと、思っている。


 じゃあ、見てってくれよ。

 俺と、サリファの膀胱の、最後の戦いを――

 



 ◆◆




「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁぁああぁあぁぁあああぁあああぁぁぁああぁあああぁあぁぁぁああぁあぁぁあぁあぁあぁぁぁぁっっっっ!!!!」


 ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!




 断末魔の悲鳴と共に、ロゼッタ様の我慢が決壊した。



「と、止まってっっ!! 止まって下さいっっ!! ぐっ! ん゛ん゛っっ! んんんんんんんっっっ!!!」


 ビジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャッッ!!ジョボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボッッッッ!!!!



 出口を押さえた両手の隙間から、金色の熱水が大量に溢れ出し、滝となってロゼッタ様の足元に落ちていく。

 パレードの真っ只中で、我慢していたものを盛大に撒き散らしてしまったロゼッタ様に、沿道の観客たちの視線が突き刺さった。


「見ないで……っ……見ないで下さいっ……お願いです……っ……見ないでぇぇぇぇぇぇぇっ……!!」


 ジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッジャババババババババババババババババッジョバアアアアアアアアアッッッ!!!



 ――バリンッ!



 そして、ロゼッタ様が十分にお漏らしあそばされたようで、俺を捉えていた『黄金牢獄(ゴールドプリズン)』も解除された。






 さて……このまま泣き崩れるロゼッタ様を見ていたいんだが……14:27。


 ダメだな、ギリギリだ。


 486/412ml(118%)(15ml)


 竜鎧の上から見付けたサリファは、内股で腰を引いてガタガタ震えていた。

 限界を通り越して、出る寸前なんだろう。コッチの大騒ぎにも気付いていない。


 だが、これでも上手くいった方だ。

 ロゼッタ様追い込みの最終段階を『ウィニングガコガコロード』で早めていなければ、サリファはロゼッタ様とダブル失禁状態だったはずだ。


 俺は他のスタッフにロゼッタ様のことを丸投げし、サリファの元へ向かうべく、竜鎧から飛び降りる。



 高ぇっ! 怖ぇっ! でも頑張る!

 男の子だもんっ!



 ちょっと涙目になりながらも、無事に着地してサリファの元へ猛ダッシュ。

 30秒くらいで着くと、サリファはぐしゃぐしゃの泣き顔で、右手を脚の間に突っ込んでいた。


「サリファ!」

「きょ、局長っっ!! わ、わた、私っ、ト、トイっ、トイっ、おおおしっ、も、もれっ、漏れちゃ――」

「わかっている、こっちに来い!」


 俺は開いてる方の手を取り、サリファを沿道から連れ出す。


「ああぁぁあぁっっっ!!?! ひひひ引っ張らないでぇぇっ!」


「もうちょっとだ! 我慢しろっ!」


 悶えるサリファを強引に歩かせ、俺は道を奥へと進む。

 やがて人気が完全になくなると、俺はサリファを、裏路地に引き摺り込んだ。

 こっからは、時間との勝負だ。


 470/412ml(114%)(47ml)


「きょ、局長っ、ここ、こんな、ところで、何をっ……あ゛あ゛っ! わ、私――」

「わかってる。だが今は俺の話を聞け。すぐに終わる」


「で、でも、私、もうっ、お、おお、おしっこが――」

「俺は変態なんだっ!」

「へっ!?」


 サリファが素っ頓狂な声を上げ、ようやくしっかりと俺を視界に収めた。

 ここからだ、畳み掛ける。


「しかも、小便を我慢している女に興奮する、極上にアブノーマルな変態だ」


「えっ、あ、えっ、えっ!?」


「お前がもう、漏らしそうになっているのはわかってる。そして、俺はお前に興奮している!」


「ま、待って、待って下さい!」


「元々、お前のことは魅力的だと思っていた。能力も、内面も、容姿も、全部だ! そんな奴が目の前で、小便我慢してもじもじ悶えてやがったら……我慢出来るわけがねぇだろうが!」


「え、あれ? えっと、それって――」

「サリファ、俺の目の前で漏らしてくれ!! 俺は今、お前しか見えてねえっっ!!」


「あ、あの、お気持ちはっ、嬉しくてっ、で、でも、それは――」



 サリファの真っ青だった顔が、今は真っ赤に染まっていく。

 脚は未だに震えているが、あまりの事態に尿意が薄らいでいるんだろう。



 これが、俺がサリファを救うために思いついた最後の策。


 敢えて漏らさせる。


 俺だけの目の前で、プレイとして漏らさせる。

 失禁のショックを与えないようにするんじゃなくて、失禁のショックを最小限に和らげるんだ。


 実は俺の能力には、もう一個謎のゲージがあってな。その正体が、前回――4回目のループでやっとわかった。

 このピンクのゲージ……こいつは好感度ゲージだ。


 そして、目の前のサリファは、そのゲージが91%まで埋まっている。つまりコイツは俺に気がある!


 尚、足りない9%はたった今、性癖を告白した時に下がった分だ。

 ちくしょうっっ!!


 まぁ、それはさておき、サリファは今、大変だ。

 小便は漏れそう。

 憎からず想っている俺は、『お前の漏らす姿が見たい』と、言っている。

 脳内大混乱のはずだ。


 そして、俺は落ち着くまで待ってやる気などない。

 仮に俺が待ってやったとしても、膀胱の中の小便は待ってはくれないからな。


 俺は、上は大火事、下は大洪水寸前のサリファを、少々乱暴に抱き寄せた。


「んはぁっ!? 揺らさないでぇっ!」


 脚をふらつかせたサリファが、俺にしがみついてくる。いいぞ、そのままだ、周りのことなんて忘れてしまえ。

 俺はサリファの膀胱の辺りを軽くさすり、中指でくぃっと押し込んだ。


「あ゛ぁぁあぁっっ!!? おおお押さないでぇっ! 出てっ、しまいます……っっ!!」


「あぁ、出していいぜ。見てる奴は、俺しかいない」


 サリファの腰がガクッと落ち、俺を掴む力が強くなる。

 今ので腰砕けになって、もう1人では立っていられないんだ。


 俺はパンパンの下腹に押し込んだ指を、膀胱の中をかき回すように8の字に動かしていく。

 一時も休まることのない圧力に、サリファの腰がビクンビクンと跳ね回り、スラックスの股の部分は、じわじわと染みを広げていった。


「やめてぇ……っ……きょくちょぉっ……もれっ……ちゃぅうぅ……っ!」


「だから、漏らしていいって」


「い、いや、ですっ……きょくちょぉの……っ……まえでぇっ……ぉ、ぉもらしっ、なん、て……あっ……あぁああぁぁっっ!!?」


 ジョォォォォォォォォッッ!!


 また大きく失禁。スラックスの染みは太股まで広がってきた。

 もう限界なんてとっくに超えてるだろうに、それでもサリファは、俺に醜態を見られたくない一心で、漏れ出した小便を止め続ける。


「俺は、『ソレ』が見たいって言ってるんだ」


「いやぁっ……だめぇっ! はずかっ、しぃっ……ゆるして、くださぃっ……きょ、きょく、ちょぉ……!」


 頑なに力を抜こうとしないサリファ。仕方ない、やはり強引に行こう。

 なんかメチャクチャ嫌がってるように見えるが、大丈夫だ。


 この流れはもう、ループ4回目で経験済み。


 全てが終わった後、サリファは完全に打ちひしがれていたが、その夜俺の部屋を訪れたのだ。

 普段絶対穿かないような、俺好みのピッチピチのホットパンツを穿いて。



 膀胱を、パンパンに膨らませながら。



 だから、俺は膀胱をなぞる指に人差し指を加え、込める力を大きくした。

 さぁ、今回も目覚めろサリファ。本当のお前は『こっち側』の人間だ!


「あぁぁぁぁっ!? やめてぇっ! だめですっ、押したらっ! だめっ、だめぇぇっっ!!」


 ジョォォォォッ!ジョォォォォォッッ!!


 スラックスは膝下までびしょ濡れ。サリファの足元には、先ほどからポタポタと雫が落ちている。


「出るぅっ! もうっ、出るぅぅっっ!! ごめんなさい局長っ! ごめんなさいっ! ごめんなさいっっ!!」


「許してやる。俺が全部許してやる。だから……すっきりしちまいなっ!」


 これで最後。

 俺は親指以外の4本をサリファの腹の上に突き立て、ゆっくりと、だが力一杯に押し込んだ。




「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁぁぁああぁぁぁあああああぁぁあああぁぁぁぁっっっっ!!!!」


 ジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!


 ブジュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!


「あああああああああああぁぁぁっっっ!!! ああああああああああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」


 バシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャバシャッッッッ!!!!


 胸から伝わる震え、耳を振るわせる悲鳴、足元から伝わる盛大な水音。

 顔面を汗と涙と涎でベトベトにして、腰からしたを水浸しにしていくサリファは、俺が今まで見たどんな彼女よりも美しかった。





 ◆◆





 めでたし、めでたし……と。



 どうよ、いい話だろ。

 勿論この後は、ぴちぴちホットパンツで、限界まで我慢したサリファが、俺の部屋にやってきたわけが……こっから先は、18歳未満の良い子達には、聞かせられないな。

 とりあえず、俺のベッドが水没したとだけ、言っておこう。


 さぁ、俺とサリファのパレード裏話は、これで終わりだ。



 ん? サリファはどうしたって?



 そりゃ――



「ブラーダ。そろそろ船のお時間です」


「おぅ、もうそんな時間か」


 滞在中の宿の部屋に、金髪サイドテールの美女が入ってきた。

 お役所時代から変わらず、生真面目に俺達のスケジュール管理をしてくれている。


 尚、退職したから呼び方は『局長』から『ブラーダ』に変わったんだが、口調は硬いままだ。

 理由を聞いたら『その方が興奮するかと思いまして』とか言われた。


 俺をなんだと思ってるんだ。その通りだけど。


 まぁ、こんな感じさ。あの国に置いていく気もなかったんで、一緒に連れてきた。

 おかげで、楽しい2人旅……どうしたブラザー、殺気を感じるぞ?


 おいやめろ、なんだ○ね○ねビームってっ!?

 食らうとカップルが別れるビーム? ホントにやめよろっ!?


「さっきから、何故百面相をしているのですか? 頭に以上はありませんか?」

「酷ぇなおいっ!?」


 ブラザーのビームのせいで、妙な疑惑が生まれちまったよ。

 これが原因で別れたら一生恨むぞ……?


「冗談です。では……んっ……行きましょうか」


「ちょっと待て」


 こいつ、今『んっ』とか言ったよな?


 まさか――



 479/486ml(99%)



「バレて……あぁっ……しまいましたっ、ね……っ」


 よく見ると、サリファの額には汗が浮かんでいる。

 脚も、俺に気付かれて開き直ったか、あからさまにモジモジとすり合わせ始めた。


「おいっ、船に乗る前にトイレに――」

「んんっ! 出港は、あと、10分です……くふぅっ……こんなにいっぱい……している時間は……っ」


「や、でもお前……次の船は……っ」


 今から俺達が乗る船は、海ではなく、どデカい湖を渡る船だ。

 所要時間は精々40~50分。


 小さな船で、トイレはついてないから、乗る前にトイレは済ませておくように言われている。

 つまり今から最長1時間、サリファはトイレに行けないことになる。


「ええ、わかって、んはぁっ、おり、ますぅ……っ」


 そう言いながら、サリファは潤んだ瞳で、怪しい笑みを浮かべた。



 あの日以来、サリファはすっかり、我慢にハマってしまった。

 なんでも、我慢するのは辛いのだけだが、俺の視線が腹に刺さるのが気持ちいいらしい。


 最初は夜だけだったんだが、やがて街中でもやるようになり、ついに逃げ場のない状況でまでやり出しやがった。


「ふぅぅっ……す、水分は……っ……控えております……んっ……1時間……っ……なんとかっ、ギリギリっ……耐えられるかと……!」


 サリファの身体が、ブルルっと震える。

 エスカレートしていく相方に、俺は嬉しいやら怖いやら……だが、『やめろ』とは口が裂けても言えない。


 何故かって?


 俺は結局、こうなったサリファから、目を離せないんだ。




 ◆◆




 尚、船旅は途中で湖の魔獣に襲われ、めでたく30分延長となった。



「げ、げ、限界っ! 限界ですっ! ああぁっ!? こ、こんなっ、はずではっ、あああぁぁっ!」



 そして、サリファはめっちゃ狼狽えてる。

 あれだ、ところ構わずプレイを楽しむくせに、いざ人前で漏らすとなると、まったく覚悟が決まってなかったのだ。


 マジか、サリファ。


「ブラーダっ、助けて下さいっ、んあ゛ぁっ!? このままではっ、ここでっ、漏れて……あ゛あぁっ!? もうダメぇっ! ぶらぁだぁっ!」


 あ、今の発音、まじでbladder(膀胱)っぽい。

 やれやれ、仕方ねえな。


「これは、船上でプレイに及んだ俺のせいだ。でも船長には、一緒に謝ってくれよ?」


「それはっ、どうゆうっ……あっ、待って、待って下さいっ! 今、そんなところ、押されたら……!」



 俺はサリファのbladderを、グッと押し込んだ。



 ジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!

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