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柊君へ  作者: Taさん
第二章
99/254

坂井さん ~6~

ワニ肉・・・食べたことありますか?

「科学部へようこそ!!!」



私の友達の天野はテニス部兼“科学部”にいる。


なぜ科学部に?と聞くと、



「実に面白い。」


そう言いながら、かけてもいない眼鏡を上げる仕草をする。



「あ、うん。もういいよ。」


どうやら天野が科学部に入ったのは、とあるドラマの影響らしい・・・



「ひどいな~、それ以外にも大事な理由があるのに~!!」


「なぁに?」


「白衣って・・・


 エロくない?」


「・・・聞いた私がバカだったわ・・・。」


天野の話を少しでも興味を持って聞いた私がバカだった・・・



「・・・こんにちは。」


「お、やっと来た!!」


そう言って天野が入り口付近に走っていく。

入り口に来たのは柊君であった。



「さぁ~て、毒見が集まったから・・・・。」


「「ちょっとまった!!」」


私と柊君が同時に声をだす!



「毒見ってどういうこと?」


「不穏な言葉が聞こえましたけど・・・。」


私達2人の言葉にしばらく黙った後で・・・



「今日はわざわざ科学部にお越しいただきありがとうございます。」


「私達の質問に答えてよ!!」


「あ、ごめんよく聞こえない。」


「いやいや、聞こえてたでしょう!?」


「今日は暑い?エアコン入れようか?」


「言ってないし!!私の質問の回答は!?」


「ああ、飲み物がないって?ごめんごめん、すぐに出すね。」


そういって、どこからともなくお茶を出してくれる天野・・・



「・・・そう言えば、今日課題の提出〆切日だけど出したの?」


「え!?マジで!?何の課題だったけ?」


「・・・聞こえてるじゃない・・・。」


「・・・汚い奴め・・・。」


「どっちがよ!!!何よ、毒見って!!」


「・・・今日は新鮮な肉が手に入ったのよ。」


「「・・・それか!?」」


思わず私と柊君の声がハモる。

2人ともが毒見の意味が分かったのだろう。



「ちなみに何の肉?」


「・・・当てたら、ご褒美あげるわよ♪」


「なにくれるんですか?」


「わ・た・し♪」


「「ごめんなさい」」


「何で2人そろって息ピッタリなのよ!!

 もういいわよ!

 しっかり食べてもらうから!!

 当ててもご褒美なしだからね!」


そういって、調理にかかる天野を覚悟を決めて私は見ているのであった。

そんな天野を後目に私はふと思い出して、



「そういえば、この間の試合3位だったんだよね?

 おめでとう!これで今度は地方大会?」


「ありがとうございます。

 はい、次は地方大会です。」


「すごいね~、この間まで中学生だったのに高校生になったと思ったら、

 2、3年生を押しのけて勝つなんって・・・。」


「日頃のおこないですかね~。」


「・・・日頃の行いなら市内大会敗退じゃない?しかも予選で。」


「・・・僕の日頃の行いをどんな風に思ってるんですかね・・・。」


「だって、聞いたよ!

 うちの部活の新入部員の男子の彼女が落ちたのは柊君のせいだって!」


「はぁ~!?どういうことですか?」


「もともと柊君って、もう一個上の高校狙いだったんでしょう?」


「そうですよ。」


「それなのに1つランクを落として、ここの高校に来たんだったね?」


「ええ、その通りです。」


「そのせいで、その男子の彼女が落ちたんだって。」


「・・・それ不可抗力じゃないですかね?」


「私もそう思うわよ。

 だけど、当の本人達からしたら違うんじゃない?

 理解はできないけどねー。」


「・・・ひでなー。」


苦笑する柊君に私も同意してしまう。

言いがかりもはなはなしいだろう・・・。


だけど、彼女が落ちてしまったのならそうは思わないんだろうね・・・



「と、いうことで、バスケ部男子の1人からは猛烈に嫌われてるからね。」


「・・・そんな情報いらないっす。」


「まあ、そんなことをしているんだからバツがあってもいいでしょう。」


「・・・その場合、僕だけじゃなくて、

 他にも多数の人にバツが落ちてもおかしくないでしょうか?」


その時だった。



「何々?柊、嫌われてるの?まあ仕方ないよね~。」


「何が仕方ないんですか!?」


「みんなから恨みを買うタイプじゃん!

 ホント夜道を歩くときは注意した方がいいよ。」


「・・・そんな忠告まったく嬉しくないですけどね・・・。」


「めんどくさい話はここまで!

 出来立てほやほやの料理を食べてみてよ~!」


そういって、私達の前に出されたのは・・・・


からあげ?


まごうことなき唐揚げがそこに出されたのであった・・・



「唐揚げ?」


「そうよー。いったい何が出てくると思った?」


「いや~・・・だけど、肉が普通じゃないんでしょう?」


「・・・。」


「そこで黙秘をしないでくださいよ!!!」


「男は黙って食べなよー!!」


そう言って、箸でその唐揚げを取って、柊君に食べさせようとする。

渋々ながら柊君はくちを開けて食べると・・・



「・・・美味しい。」


「え?」


「美味しいですよ、坂井先輩。」


その言葉を聞いてちょっと興味がわく。

ただ、そのドヤ顔で私に食べさせようとする天野の顔が気に食わないけど・・・


天野に差し出された唐揚げを食べるのが・・・



「・・・美味しい!?」


思わず目を見開く。

結構ささみのような感じなのだが、それでもしっかりとした味があり

かなり美味しい唐揚げである。



「ちなみにこの肉は・・・


 ワニ肉だからね♪」


「「ワニ!?」」


初めたべたワニ肉は美味しかった・・・

あんなゲテモノのような容姿をしているのに・・・



「じゃんじゃん食べてよ!!

 まだまだ大量に仕込んでるからさ~!」


「・・・どんだけ食べさせるつもりですか?」


「うん?ああ、これはほとんど部内のメンバーで消費するつもりだから

 気にしなくていいんだよ。」


・・・どんな部活のメンバーなんだろうか・・・


こんなゲテモノ肉を食べる何って・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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