中田くん ~4~
不愉快な章の最終話です。
不快に感じた場合にはすぐに飛ばしてください。
次話を宜しくお願いします。
~追加~
Another Storyを書いていますので、不快になった場合にはそちらを読んでください。
内容は中田くんとは違うのですが・・・お口直しになれば幸いです。
クラスの1人1人が担任の先生と学年主任、教頭、校長に呼ばれて、
面談を繰り返していった。
俺も当然先生たちに呼ばれて、生徒指導室に行くのだが、
「クラスメイト達の話ではお前が原さんを率先して虐めていたということだが・・・。」
俺はこの発言に思わず目を見開くのであった。
俺が?俺がか!?
何を言っているんだこの教師たちは?
明らかにいじめていたのは、西尾達じゃないか!!
俺は少しだけ、手を貸してやっただけなのに・・・
「ブスとか、臭いとか原さんに投げかけたらしいな?」
確かにそんな言葉はかけたけど、それも言い出したのは西尾達であろう。
それを俺が言っただけなはずなのに・・・
その後はずっと教師たちが俺に何かを言ってくるのだが、
俺の耳には届かなかったし、もし俺がそのことを言ったのなら、
西尾に迷惑がいく・・・
あいつに迷惑がかかるのは男として許せない。
だから、俺はジッと耐えていく。この憂鬱な時間が終わるまで・・・。
そんな俺に業を煮やしたのか、
「はっきり言って、このことは内申書にも書かないと駄目だからな。」
その言葉に驚いてしまい、教師たちを思わずにらんでしまうのだが、
「自分のしたことの意味をしっかり噛みしめないと駄目だ。」
厳しい言葉が先生から投げかけられてくるのであった。
面談を終えて、一応終息していったのだが、クラスは嘘のように静かになっていく。
いや、原にも触れないのだが、俺にも触れなくなっていったのであった。
西尾も俺と全く話すことがなくなり、
結局中学卒業するまで話すことはなかった。
高校受験も内申書が原因で、自分の希望していた有名私立高校、
県下有数の公立高校へと進学することが出来なくなり、
自分が全く希望していない馬鹿な人間がいく私立高校へと行くことになったのであった。
ただ、ここでの救いは西尾もその高校にいくことだ。
今はまだ、話すこともできないけど、同じ高校に行けば前のように話すことが出来る。
それだけを楽しみに高校に進学するのだが・・・
高校に入ってもクラスが違って、西尾と話すことはなかったのだが、
ある時、放課後に教室から西尾の声が聞こえてきたのであった。
俺は思わず、その声の聞こえる方に行って、
あと少しで教室の入り口にたどり着くというところで・・・
「中田のせいなんだよね~。」
俺のことを非難する西尾の声が聞こえてきたのであった。
「マジで!?」
「そうだよ~、あいつがいじめてたのに、私も加わってたっていわれてさ~。
中田が教師に私のことを売るんだよ?信じられる?」
「あいつマジでありえないわ。」
「だよね~。私、止めた側の人間なのに、あいつが私に罪を被せてこなければ
こんな学校なんか来なかったよ~。」
・・・何を言ってるんだ、こいつは?
お前が俺に罪をかぶせたんじゃないか?
俺はお前をかぶって、何も言わなかったんだぞ?
「それにあいつが私を追いかけて、同じ高校に来るなってホントに気持ち悪いんだけど。」
「それであいつこの高校に来たの!?マジできもいんだけど・・・。」
「でしょ~、マジでキモイんだって!同じ空気吸うだけで、吐きそうになるもん!」
その後も俺に対する誹謗中傷が続く中、俺の頭の中にはどす黒いモノが支配するのであった・・
そんな時にある言葉を聞くことになる。
「元彼と完全に別れたのも中田のせいなんだよね!」
「あいつなにしたの?」
「クラスであいつがいじめをしてた時にさ、私に罪を着せてきてさ~。
その時、まだ微妙だったんだよね。そこに止めを刺したのだがあいつだよ!!」
「人の恋路すら邪魔する何ってマジでありえないわ。」
その後の記憶は飛び飛びの記憶になっているのだが、
俺は教室の中にいた西尾に詰め寄り、西尾を押し倒していた。
泣き叫ぶ西尾に対して、馬乗りになったところで部活動をしていた生徒や教師たちが
駆け付けて俺を羽交い絞めにしていくのであった。
この後、俺は学校を辞めて、親から懇願されて通信学校に行くことになった。
その後は、高校卒業して親の会社に入ることになった。
そこでは毎日お客に対してヘラヘラする父親を見ることになり・・・
俺はこんな男になっんかなりたくねぇ!!
そう思いながら仕事をする。
ヘラヘラしてまでやりたくないことをする必要なんかないんだ!!
そう思って仕事をしていたいのだが父親から、
「そんな態度でお客様と接するから、仕事もロクに出来なんだぞ。」
やわらかな笑みを浮かべて俺に注意してくる父親に益々イラついていく。
それに“も”ってのはどういうことだ!!
仕事はしっかりしてるだろうが!!
それなのにこんな毎日書類を整理して、押印して、在庫の整理する仕事しか
俺に指示してこないお前の方が悪いんじゃないか!!!
少しお客ともめたぐらいで俺を事務所に置いておく何って・・・
イライラが募る日々を送っている中で、たまたまカフェに行った時に
中学校時代の知り合いに出会った時である、
「中田、お前、来週の同窓会来るのか?」
「同窓会?なんだそれ?」
同窓会何ってやっていたのか・・・
そんな知らせ何かきいてもなかったんだけどな?
その後、その知り合いが取り計らってくれて同窓会に参加することになった。
俺も30歳になって、久しぶりに同級生に呼ばれて
みんながどんな風になっているのかが気になり、少し楽しみになっていた。
俺は父親の小さな会社とはいえ、副社長という肩書を持っているんだから・・・
同窓会に行くと、やっぱり歳をとって冴えない同級生がいっぱいいた。
サラリーマンをやっている者は役職がない者がほとんどで、あっても主任程度。
俺が副社長と聞くと、驚いたような顔を浮かべていたのであった。
そうだよ!
俺はみんなからこんな視線を浴びるべきなんだよ!!
他の同級生と話していても同じようなリアクションが返ってきて、
楽しい同窓会を迎えている中で、遅れて男女が1組入ってきた。
・・・柊か!!!
俺は驚いた。そこに柊が現れたからだ。
今いる同級生達とは違い、何も発してないのに余裕のある感じが醸し出されていた。
それに後ろにいる女も見たことがあるのだが・・・
こちらの女もスーツ姿でキリッとした姿をしており、周りの同級生達とは一味も二味も違う。
柊はすぐに同級生たちから囲まれて話をしているのだが、
その時に一緒に来た女性が竹中であることを知った。
・・・こんなに美人になってる何って・・・・。
二人が来てからというもの、同級生達の話のネタは柊と竹中の話題になった。
そして、どうして話題になるかも十分に納得がいく。
「柊!お前ってあの有名大学まで出てるのか!?」
柊は日本中の人が聞いても、一流だと認める大学を出ているようだ。
「おいおい、これ大手電機メーカーじゃんかよ!!」
名刺を貰った同級生が益々驚きの声を上げていた。
皆が知っている大手電機メーカーの研究員を務めているというのだ。
うちの会社はこの大手電機メーカーから商品を買って、お客に売っている会社だ・・・
さらに俺にとどめをさすように騒ぐ同級生達、
「お前、こっちの名刺にはプロジェクトリーダーって肩書が書いてあるぞ!?
この年でこんな大手電機メーカーでプロジェクトやってるのか!?」
その言葉が引き金となったのであった。
こいつは俺が得るべきだったものすべてを得てやがる!!!
俺が得るべきだったものを!!!
俺は立ち上がって、柊のもとへと向かい、
「・・・バカにしてるだろう・・・・。」
「あぁ?何のことだ?馬鹿になんかしてないけど。」
柊が俺を睨んでくる。
その目が俺は嫌いで嫌いでたまらない。
「柊!お前のせいで俺の人生はめちゃくちゃなんだよ!責任とれよ!」
周りいた同級生たちが俺を羽交い絞めにする。
だけど、柊は誰からも羽交い絞めにはされてない。
こいつらも・・・こいつらも柊の肩を持つのかよ!!!
俺は店から追い出された。
その時聞いた言葉を忘れることは出来ないだろう。
「何で中田なんかに声かけたんだよ。」
幹事が俺を誘った知り合いにそう聞くと、
「いや、お前が意図的に呼んでないことを知らなかったんだよ。
だから、今までの同窓会にこいつの姿がなかったんだな。」
俺はこいつらを許さない・・・
絶対に・・・
気づいた点があったら、追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。