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柊君へ  作者: Taさん
第二章
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入河ちゃん ~2~

入河ちゃんの話です!

「この高校失敗したな~。」


友達がそうボヤくのは、彼女が中学から入ろうとしている部活がバスケ部なのだが、

ここの高校はバスケには力を入れているため基本的にレギュラーになれるのは

推薦でうちの高校に来た生徒なのだ。


ただ、推薦とはいえ、3人ほどしか推薦で入ってこないので、レギュラーの可能性もあるが・・・


「私のポイントガードのポジションは推薦組なんだよ~!

 しかも・・・


 県選抜の子だよー!!」


絶対3年間レギュラー何か無理だよー!と嘆く友達に、


「そんな絶対何ってないよ!」


「それにもし怪我とかしてもさ・・・一つ上の先輩も県選抜の人なんだもん!!

 私に出番が回ってくるわけないじゃんかー!!」


しょんぼりしてしまう友達だった。



私達は高校に入るまで推薦組のシステムを知らなかった。

友達は調べていて、バスケの強豪校であり、進学校であったので

ここの高校を選んだのだが、その強豪校を支えているのが推薦組だとは・・・


「確かにうまい人がいっぱいいるな~っておもってたけどさ・・・。」


そして、推薦組がいない部活は全くと言っていいほど

学校側からの支援はないことも初めて知った。


私は中学ではテニス部だったので、

高校もテニス部にと少し考えていたのだが、

グランドにコートが一面しかないことに驚いた!


確かこの高校って軟式、硬式両方のテニス部があったし、

どちらも男女の部活があったと思うんだけど・・・


それも部活動紹介で判明したのだが、

どうやら週に一度か二度だけ、コートを使って練習することが出来るらしい。


「他の日は何をしているんですか?」


部活動紹介で新入生から先輩に質問が行くと、


「自主トレになってます。」


そんな回答が返ってきたのであった・・・。


う~ん・・・どうせ、勉強もしないといけないし、

部活はやっぱりやめておこうかなと考えていた時、

陸上部の紹介を見て私は考えを変えるのであった。



「僕たち陸上部は日夜練習に励んでおり、このような肉体を手に入れております!」


そう言って、脱ぎだした先輩達に笑いが起きた。


「まあ、こんなジョークはここまでにして、実際、陸上部でレギュラーを張っているのは

 一般入試組です。ですけど、九州大会に出場をしたりしております。」


ここで新入生からは歓声があがる。


「皆さんも活躍したくありませんか?」


そんな言葉をささやきながら、


「まあ、そんな簡単には信じられないと思いますので、

 実践をさせていただきます。」


そう言って、先輩達がハードルを用意するのだが、


「そこの彼女こっちに来て。」


何と私が指名されたのだ!

私は促されるままにそのハードルの傍に行くと、

ハードルの高さが異常に高いことに気づく。


「ご覧のように彼女の腰骨の位置よりも高いハードルです!

これが一般男子のハードルの高さなんです!!」


・・・こんなの飛べるのかな???

私がそんな疑問を持っていると、


「じゃあ、これをみんなに飛べるようにしてみます!」


そういって、先輩は奥に座っていた生徒を指名するのであった。


・・・あれ?


この人・・・・


どこかで・・・


そんなことを思っていると、その生徒が飛ぶデモンストレーションが行われた。


まずは一回目、大きく飛んでハードルを飛び越えた。

みんなからは感嘆の声があがる。


そして、そこからがどうやら本番のようで、


「ちょっと、彼に飛び方を教えますので少々お待ちください。」


そう言って、先輩がその生徒になにやら耳打ちをしている。

その横顔を見て私は思い出したのであった!!



“あの時、案内してくれた人だ!!”


・・・ということは、先輩じゃん!!


新入生のフリしてる!!!


そんな驚きが湧いてきたけど、言葉には出さずにジッと見守る。


「それでは伝授完了したので、彼に飛んでもらいましょう!!」


そういって、先輩が飛ぶように促す。

ゆっくりと歩を進めており、これで飛べるの?と疑問に思ったのも束の間で、


ヒュルリ


ハードルがないように股くのであった。

飛ぶとも言えないその行為に私は驚いてしまう。


・・・キレイ・・・


私の本心からの言葉であるし、

それ以外の言葉が見つからなかった。


そして、先輩が拍手をすると新入生達も拍手をしだした。

当然私も拍手をするのだが、私はこの先輩に見とれてしまっていたのであった。


その後の陸上部の紹介は、


「陸」


その言葉を言った先輩が上半身裸でポージングをする。


「上」 


また別の先輩がポージング。


「部」


また別の先輩がポージング。


「を」


また別の先輩がポージング。

そして、


「「「「宜しくお願いします。」」」」


4人の先輩がポーズを変えて、一斉に発したのであった。


笑いに包まれた陸上部の紹介だった。


「あんな筋肉ムキムキになるの?陸上が!?」


「ねぇー!ビックリした!私の周りの陸上部の子何ってひょろひょろだよー!」


みんなが陸上部のことでもちっきりだったのは言うまでもない。


ここで休憩がはいったので、私は、部活動紹介を終えた

陸上部の先輩たちの所へと急いでいき、目当ての先輩の腕を掴む。



「え?あ?迷子の子!」


「ふぇ!?いや、そうじゃなくて・・・いや、そうなんですけど、今は違うんです!!」


「うん?」


「私も・・・


 私も先輩みたいに飛べるようになりますか?」


その先輩に尋ねるのであった。

すると、


「なれるよ!きっとなれる。」


「じゃあ、私!陸上部に入ります!!」


そう宣言してしまったのであった。


「マジで!?」


「あんなので!?」


「あんなの言うなよ!俺の筋肉がここまで魅了するとは!!」


「「「そんな訳あるか!!」」」


そんなボケとツッコミをしている先輩達を見ていると

面白くなり、私はきっとこの部活で頑張れるなっと思ったのであった。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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