入河ちゃん ~1~
入河ちゃんの話開始です!
高校の合格発表がされる日。
私は2度目の登校をしたのだが・・・
「ここ・・・どこだろう・・・。」
私と友達は途方にくれていた。
「発表直後は、人がいっぱいいるだろうから、少し時間をずらしていこう!」
「そうだよねー!いい考えじゃ!」
私達は発表から1時間ほど遅れて高校へと向かった。
バス停を降りると、どうやら発表を見た学生がいっぱいおり、
喜びまわっている人、逆に呆然としている人、泣きじゃくる人などなど
そんな生徒で歩道が溢れていた。
私達はその流れに逆らって高校へと向かうのだが、
「確か、正門入って右手の方に貼りだしているだったよね?」
「そうそう!そこにドーン!と掲示板があるはずだよ!」
最初は楽しみだね~とか言いながら、歩いていたのだが、
近づくにつれてだんだんと足が重くなっていってしまう。
・・・落ちてたらどうしよう・・・
一抹の不安が頭をよぎる中、友達と共に目的の場所へと向かう。
「はい!正門発見!」
「じゃあ、そこから右だね。」
2人で正門をくぐって右への歩道に従って歩いていくと・・・
「何か・・・
違うよね?」
そこにはなぜか日本庭園があったり、オブジェがあったり、くつろぎようのベンチがあった。
ただし、掲示板らしきものは一つもなかったのである。
「ええ!?もう片付けたとか??」
そう言いながら、2人で辺りを一生懸命探すのだが、
それらしきものは一切見つからず、
終いには自分達がどこの道を通って
ここに来たのかを忘れてしまうのであった・・・。
そんな時だった。
「何してるの?」
見知らぬ男性が声をかけてくれたのであった。
見れば、ここの高校の制服を着ているので、
たぶん先輩なんだろうということが分かる。
そのため、
「あの・・・
合格発表の掲示板ってどこですか?」
「え!?」
私の質問に驚いたような顔をする男性であったが、
すぐに、
「こっちだよ。」
そう言って私達を案内してくれたのであった。
男性の後ろを歩いてついて行っている時に、
「どこから来たの?」
「バス停から降りて、公園の横を通ってきましたが・・・。」
「ああ、そういうこと。」
何やら納得したようなのだが、
私達には意味が分からない。
「どういうことですか??」
「たぶん、君達が通ったのは裏門だね。
裏門を通って右の通路を歩くと、確かに校舎の中庭にたどり着くよ。」
そう言って、苦笑している。
「あんな立派なのに裏門なんですか!?」
「そうだよ。バス停から来たら裏門にたどり着くんだよね。」
「・・・知らなかった・・・。
だって、みんなあそこを通ってるから、
てっきり正門かと思っていましたよ・・・・。」
「よくあることだよ。だから、別に君達だけじゃないよ。」
そう言って、慰めてくれた。
そんな会話をしているとすぐにグランドに出ることが出来て、
「ほら、あそこが合格発表の掲示板だよ。」
そう言って指をさして教えてくれたのであった。
「ありがとうございました!!」
私達2人はお礼を言って、急いで掲示板へと向かうのであった
「あったよ入河ちゃん!2人ともあったよ!!」
「やったねー!おめでとう!」
「ありがとう!入河ちゃんもおめでとう!」
「ありがとー!」
2人で抱き合って喜んでいると、
「おめでとうございます。」
先ほど案内してくれた男性が私達に声をかけてくれたのだ。
「「ありがとうございます。」」
2人でお礼を言うと、
「こっちこっち。」
そう言って、私達をすぐ近くにあった自販機へと案内して、
「お祝いにジュースをどうぞ。」
そう言って、お金を入れて、「さあ、好きなのを」と言ってくれたのであった。
私達はおずおずとボタンを押して、ジュースを買う。
「じゃあ、4月に会いましょう。」
そう言って、その男性はそのままグランドの角にある部室?の方へと歩いていったのであった。
「合格したし、ジュースもおごってもらえたし、いい日だね♪。」
「ほんどだよー!ちょこっとだけ、迷子になっちゃったけどね。」
お互い笑いながら高校から帰宅したのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




