福留先輩と大賀さんと城田さんと時々、私(松田さん) ~10~
積極的な大賀さん、腹黒い福留先輩、奥手な城田さんと松田さんの話です。
私の高校での文化祭の時であった。
「松田さん、他校の生徒が呼んでるんだけど・・・。」
そう言って、私を呼びに来た男子がいた。
「他校の?」
「う、うん。」
そう言われて私はその人たちがいる処へと行くのだが、
どうやらその人たちは門の所にいるらしくて、
校舎内からその人たちが見えた。
「・・・・。」
正直関わりたくない人達だったのは言うまでもない・・・
周りの人達に助けを求めようとするのだが、
誰もが私の傍から一歩離れたところにいた。
友達も・・・
男子達も・・・
更には先生達までもが関わらないようにしていたのである。
そんな時であった、柊君が普通に歩いていたのである。
ただ・・・
「松田さん、あいつら知り合い?」
そう聞いてくれたのであった。
「い、いや違うよ。」
「・・・好みの顔はいる?」
そう笑いながら聞いてきたのである。
「ふ、不良はちょっと・・・。」
「了解。」
それだけ言葉を交わすと柊君が歩いていって、
何とその不良たちの所へと行くのであった。
私はその場から様子をうかがっていると、
一瞬殴りかけられたりもしたのだが、
その不良たちを追い払ってくれたのであった。
そして、何事もなくまた校舎の中へと戻っていく柊君。
私は慌てて、柊君のいる方に向かったのだが、
その時は会うことは出来なかったのであった・・・。
部活の時間になって、やっと柊君に出会えたのでお礼をいう。
「今日はありがとう。」
「いや、別に大丈夫だよ。なんだか大変だね。」
そういって苦笑する柊君。
「まあ、モテる人はこういう事もあるんだし、気をつけなよ。」
そう言って、練習に戻っていったのだが、
その後ろ姿を私はずっと目で追っていた。
「助けてもらったの?」
急に私に声をかけてきたことに驚いて、振り返ると
・・・大賀さん・・・
「柊君って優しいからね。」
ニコリと微笑んでくる大賀さんだったが、
何だかそれが一段と怖さを感じてしまう。
「うん、助けてもらったんだ。」
そう答えたのだが・・・
「勘違いはしないでね。」
「・・・え!?」
「柊君は誰にでも優しく接するからね。
だから、松田さんがと特別ってことはないのよ。」
そう言ってくる大賀さんは顔は笑っているのに目が笑ってはいなかった・・・
「ホント迷惑なのよね。」
「・・・え!?」
「松田さんみたいに勘違いする人って。」
「・・・。」
「前に聞いた時は柊君のこと好きじゃないって言ってたよね?」
「う、うん。」
「ウソついてたの?」
「・・・。」
「最低だね。これからは松田さんは私の敵だから。」
そう言って、大賀さんは帰っていったのであった。
私はただ、黙って大賀さんの後姿を見送っていた・・・
「宣戦布告だね~。」
そう言いながら、福留先輩が笑いながら私に近づいてきたのである。
「・・・こ、怖かったです。」
「そう?だけど、貴方が欲しいものを手に入れるには
彼女と戦わなくちゃいけないのよ。」
「・・・。」
福留先輩が言う通りで、柊君と付き合いたいと思ったら、
大賀さんにも勝たないと道は開けないのである。
「それと・・・当然私にもよ。」
ニッコリと笑う福留先輩。
そうだった・・・
この人も敵なのだ。
私、勝てるんだろうか・・・
「それに・・・柊君のこと好きな子は続々と現れてるからね。」
そう忠告をしてくれた福留先輩。
その通りで、最近では学年にもチラホラと柊君のことを好きだという女子が増えてきた。
更には、目下で気にするべきなのは、柊君と小・中学が同じテニス部の先輩が急接近している。
・・・何か本当にうかうかしてられないな・・・
私が高校に入って一番の迷惑を一年の冬の時期に引き起こしてしまう。
その日は期末試験を一週間後に控えており、
うちの部活ではテスト勉強をみんなで行う決まりがあった。
1週間部活は休みとなるが、いつも部活をしている時間が
勉強時間に当てられる。
その日も社会科準備室に陸上部の面々が集まって勉強をして、
その帰り時のことである。
「松田さんは余裕でいいよねー。」
「そんなことないって!一生懸命しないとテスト範囲も広いしさ。」
「そんなこと言って、この間のテスト何点だったのよ!見せてみなさいよ!」
城田さんと私はそんなことを言いながら階段に差し掛かっていた。
すぐ目の前に柊君がいたのだが、
「ダーメ!」
そう言って、私が成績表が入ったカバンを引いたときである。
何とそのかばんが柊君に当たってしまったのだ。
すると押されて一段分下にの段を踏んでしまった柊君。
「ご、ごめんね!!」
慌てて私達が謝るのだが、柊君は大丈夫だよと笑ってくれるのだが
それも次の瞬間には、
「・・・ツぅ。」
一瞬で顔をしかめてしまうのであった。
「大丈夫!?」
慌ててみんなが駆け寄ってくるし、先生も血相を変えて柊君の傍にきた。
「大丈夫です。少し足をひねっただけだと思います。」
柊君はそう言うのだが、先生はすぐに病院へと連れて行ったのであった。
“足首の靭帯損傷で3週間の固定”
これが柊君に下された診断であった。
次の日に会った時には、足首をギブスで固定されて、
松葉杖をついている姿であった。
「だっせー!階段で段を踏み外すとか!!」
そんな風に笑われている柊君を見るだけで
心がものすごく苦しく感じるのであった。
「自分でも情けないわ。段を踏み外す程度で靭帯を痛めるとかって。」
そうやって笑ってる柊君を見ると本当に心苦しく思ってしまうのであった。
すぐに私と城田さんは謝罪に行くのだけど、
「気にしない!気にしない!こんなのハードルやってるせいで、
癖みたいになってるんだよ。だから、気にしなくていいよ。」
そう言って、気にするなと言ってくれるのだけど・・・
教室からトイレに行くにも階段や段差を乗り越えて行く必要があったり、
1階にある食堂に行くには、一年生の教室が建物の5階にあるため遠い。
柊君は手伝わせてくれないけど、松葉杖を使って毎日階段を上る姿が
本当に申し訳なかった。
先生も先生で、一応業務用のエレベーターがあるのだから、
けが人に使わせればいいものの、
「筋力アップ!!」
ということで、柊君の使用を認めていないのであった。
私の中で、この時に柊君と大きな壁が出来てしまう・・・
今まで普通に接していたのが、ここから1年間以上まともに接することが
出来なくなってしまうのであった。
部活で会えば話はするのだけど、
気軽に柊君に話かけることは出来なくなっていた。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




