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柊君へ  作者: Taさん
第二章
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福留先輩と大賀さんと城田さんと時々、私(松田さん) ~3~

積極的な大賀さん、腹黒い福留先輩、奥手な城田さんと松田さんの話です

「陸上部って、推薦組だよね?」


「うん?ああ、推薦組はいるよ。だけど、陸上って種目が複数あるし、

 推薦組は100メートル専門の子が男女で1人ずつしか

 入ってないんだよね、うちの学年だと。

 だから、別に推薦組しか試合に出れないってことはないよ。」


「そうなの?じゃあ、一般で入ってもレギュラーになれるの?」


「なれるなれる。俺は少なくともハードルは選手になれると思ってるよ。

 っていうか、すでにインターハイ予選の選手に入ってるし。」


「「え?」」


「ホントホント。ハードルとリレーのメンバーに入ってるよ。」


「・・・推薦組じゃないのに?」


「まあ、それだけ枠があるからね。だから、推薦組とか気にする必要はないと思うよ、陸上部は。

 陸上部に入るの?」


そう言って、私を見てくると、私は思わず。


「入ります!」


と答えてしまったのであった。


その後は、矢田さんから柊君にお願いして

私を陸上部の女子まで連れて行ってくれたのであった。




「ウェルカム トゥー 陸上部!!」


ものすごいハイテンションな先輩達が私を迎え入れてくれた。

良い人達ばっかりだった。


推薦組で入った人も同級生の子も気さくに話せる子で

警戒していたことが嘘のようであった。


さすがに体験入部のため軽めの練習をこなしてくれたのだが、


「受験明けだとしんどいよね~。」


そう言って心配してくれる先輩達に、


「だ、大丈夫です。」


そう返事をするのが精一杯だった。


その後は、部室に戻って、練習をいつもどうやっているのかとか、

練習は毎日あって、日曜日は基本は休みだけど、試合があるなどの

スケジュールを教えてくれた。


「じゃあ、これにて本日の体験入部は終わりです!みなさん!お疲れさまでした!!」


笑顔の先輩の言葉で締められたのである。


ただ、推薦組の子や柊君たちはすでに試合が近いためか、

私達が帰る時になっても練習をしているのであった。


この時、ハードルを飛んでいる柊君を見とれてしまっていると

同じように見とれている新入生の女子がいたのに気づいたのであった・・・。





「それじゃあね城田さん!」


「うん、バイバイ!」


友達が帰る中、陸上部の練習をもう少し見て帰ると伝えたのだ。


そこにとどまり、ハードルを飛んでいる柊君を私は見いってしまっていた。

部活動紹介の時にも思ったけど、柊君は本当にハードルがないように飛んでいるのだ。



入学式の日に新入生代表の挨拶をしていた柊君をみて正直驚いた。


学校の規則では男子はスポーツ刈りか坊主と言われている中で、

髪を分けれるほどの長さにしているからである。


「・・・あいつ、校則守ってないないよな?」


同じクラスの男子達が小声で話している。


やっぱりあの髪型は校則違反なんだなと思いつつも、

それを着にせずに答辞を読んで、そのまま自分の席に戻っていく柊君をみて、

すごいな~と思いつつ、ちょっとガラが悪そうなため

自分とは接点がないだろうと思っていた。



次の日の学年全体での頭髪・服装検査では案の定、柊君は先生に立たされていた。


「柊!お前なめてるのか!!」


先生の怒声が飛び交う中、


「いえ、なめてませんが。」


そうハッキリと言い返すのに驚きと共に背中に冷たい汗が流れる。


「じゃあ、何なんだよ!この髪型は!!」


そう言って、先生に髪を掴まれる。


「ですが、髪が目にもかからないし、耳にもかからないですが?」


「なんだその舐めた態度は!!

 しっかりと床屋で“○○高校カット”って指定したのかよ?」


「行っているところでは、そんな指定のカットはなかったので、

 校則にある通りの指定を守るカットをしてもらったんです。」


そう冷静に答える柊君に更に、怒声を浴びせていく先生方。


「おまえ、明日までに反省文を書いてこい!!」


「・・・意味が分かりませんが?校則に従う髪型はしていると思いますが。」


「その減らず口が直せ!!先生に対する態度か!その態度が!!」


そう言って、またみんなの前で先生に怒られる柊君であった。



次の日も検査が行われて、一応横を刈上げてきたきた柊君に、

一部の先生が怒声を浴びせていたが、一応、校則に反していないとのことで

何とか合格を貰えていた柊君であった。


本当にその姿を見て私は絶対にかかわらないようにしなくちゃと思っていたのに・・・

私の思いは崩れていくのであった。




「松田ちゃん!こっちこっち!」


先輩に呼ばれて、急いで多目的室へ入っていく。



「それじゃあ、新入部員のみんなに挨拶をしてもらいましょう!」


体験入部期間が終えた最終日の土曜日に、陸上部の短距離・長距離の男女全員が

多目的室に集まって、新入部員が自己紹介をしていく。


「△△中学校から来ました。柊です。専門はハードルです。宜しくお願いします。」


柊君の挨拶が順番に回ってきて、挨拶をしている。

まずは自分の簡単な自己紹介をした後で、先輩達から色んな質問が飛び交う。


「中学の時は何部?」


「陸上部です。」


「100メートルのベストは?」


「11秒7です。」


ここで皆からは歓声が沸く。

どうやら速いタイムのようだ。

その後も、


「最高成績は?」


「ハードルはジュニアオリンピックに出てて、6位入賞です。

 あとリレーで、県大会で3位になりました。」


ここで一層大きな歓声が沸くのであった。

その後は陸上に関係のない個人的な質問へといく。


「彼女は?」


「います。」


「「「マジで!?」」」


みんなからの驚きの声が上がるのであった。


私も思わず声がでてしまう。

ものすごい衝撃発言を平然としている柊君。


・・・思った以上にダメージがある・・・


まだ出会って間もないはずなのに私の心は

ビックリするくらい重たくなっていくのであった。



「どこの高校?」


「□□高校です。」


「出会いは?」


等々のガッツリと踏み込んだ質問をしていくのであった。

聞きたくないけど・・・いや、聞く必要がある!!

これから私の敵となるべき子のことなんだ!!


そう思って、柊君から柊君の彼女についての情報を記憶していくのであった。

生々しい情報も素直に答えてくれる柊君であったため

更には私の記憶力もいいため、忘れたいことがあるけど覚えてしまっている・・・


恨めしい自分の記憶力が・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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