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柊君へ  作者: Taさん
第二章
42/254

児玉さん ~3~

柊と児玉さんの話です。

「よくこんなところ知ってるね・・・。」


私は柊の話しか聞いておらず、初めて来たのだが、

そこは地下一階にあるちょっと小汚い食堂であった。


もっと雰囲気のあるお店を選ぶべきだったか・・・


ちょっと年上としてどうなんだと自問自答しているが、

柊のお気に入りなので、まあ今回は仕方がないと思いつつ席に着く。



「いらっしゃい!小鉢はどうする?」


そう言って、ザ・おかんという感じの店員さんが水を出しながら聞いてくる。


「え?小鉢??」


メインではなくて、小鉢をなぜ聞いてくるのだ??


「ここ、メニューは日替わりだけなんですよ。

 それと小鉢をここにある6種類から選んでいくんです。」


そういって、黒板に書かれたメニューを指さす柊。

そんなシステムなんだ・・・


初めての体験にドキドキしていると、


「ここの刺身の盛り合わせの小鉢がおすすめですよ。」


「そうなの?じゃあ、それにしようかな。」


そう言うと店員さんが「あいよー」と言ってそのまま奥に行くのであった。


「何か・・・すごい所だね・・・。」


「ああ・・・すいません、児玉先生。こんな所、女性が来るところじゃないですね。」


そういって苦笑する柊が・・・また可愛いのだ・・・。

お姉さんの心をグッと掴んでるぞ!!こいつ!!


「いいのよ。美味しいんでしょう?」


「ええ、それにボリュームが凄いんですよ!」


柊が屈託のない笑みを浮かべる。


・・・もう・・・お腹いっぱいだよ・・・


ご飯を食べる前からお腹がいっぱいなんですけど!!



「まずは小針だよ~!」


そう言って、届けられたのは・・・


・・・小鉢?


私の知っている小鉢ってのは5センチ角の器に入ったようなモノのだったのだが・・・


大皿?


30センチの大皿に豪快に盛られた刺身が出てきたのであった。


「美人さんにはサービスだよー!」


店員さんからそんな事言われて、「ありがとうございます」と返すのだが、

すぐに柊の方を向いて、


「いつもこんなの???」


「いえ・・・この半分くらいですかね・・・。」


それでも半分なの!?

・・・あ、私、この刺身だけでお腹いっぱいになりそう・・・


出された刺身は美味しかった。

しかも一種類とかではなくて、数種類の刺身の盛り合わせで

お得なんだけど・・・


「おまたせー!」


そう言って、ついに日替わりのメインが出てきたのだが・・・


ごめん、ギブアップ!!


そこにはエビフライと唐揚げが大量に積まれた定食が現れたのであった。


「ご飯は、あそこの炊飯器から食べたい分だけ盛ってね。

 お替り自由だよ。」


店員のおばちゃんの優しさが私には呪いの言葉のように思えてしまう・・・


「・・・500円?」


柊に確認をする。これで本当に500円なのかと・・・


「ええ、500円ですよ。」


そういって、ご飯を山盛りついでおり、私は?と聞かれたのだが、

丁重にお断りさせてもらった。


結局、柊にかなり食べてもらうことになった・・・


これは、2人で一人前にしないとだめだわ・・・

今度友達と来ることがあったら、そうしようと心に決めたのであった。


帰り際、車の中で柊が寝ていた・・・


コッソリと写真を撮ったのは言うまでもない・・・




柊も陸上部の試合が始まったようで、毎週バイトに来れるようではなくなったが、

試合がない時には来ており、来た時には結構話すようになっていた。


「そう言えば、岡田、最近合わないですね??」


柊と今、一緒にしているのは別のバイトの子である。


「ああ・・・岡田君ね。別の分校を中心に頑張ってるみたいよ。」


岡田君は、同僚を狙っていたのだが、

どうやらこの間のお疲れ様会で、酔っぱらっている同僚の胸を触ったらしくて、

同僚がバッサリと切ったらしい。


そして、塾長に相談したらしくて、

塾長が別の子を希望して、他の分校に岡田君は行くことになった。


まあ、本当に駄目な奴だったわね・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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