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柊君へ  作者: Taさん
第三章
246/254

中畑さん ~5~

素直になれない中畑さんのお話です。

そこから数日して、お互いの部活が休みの休日に

柊の家で勉強会をすることになったのであった。



「あらあら。」


そう言ってニヤニヤとしながら私の服装を見てくるお母さん。



「・・・何?」


「いや~、服装に気合が入ってるわね・・・しかも化粧までしちゃって。」


そういって上から下までしっかりと見てくるお母さんを

私はキッとにらみながら、



「休日の私はいつもこんな感じよ!」


そうちょっと怒り気味で答えるのである!!

そんな私の返答に笑いながら、



「ちょっと待ってね・・・。」


そういって小走りに奥に消えたかと思ったら

すぐに奥から戻ってきたお母さんは、



「ほら、これでちょっとは大人びて見えるんじゃないの。」


そういってその場で少しまた化粧を整えてくれたのである

どうやら奥に行ったのは化粧道具を取りに行ったようだ。



「・・・するならちゃんとしてよ。」


お母さんにそういうと、また一段とニヤニヤしながら、



「そうね!せっかくの勝負の日なんだから。」


「勝負じゃないから!ただ一緒に勉強するだけだから!!」


そんな私のセリフをまたニヤニヤしながら受け流し、

私をお母さんの部屋まで連れて行って、

私の化粧を整えてくれるのであった。



「ほらぁ~!あなたにはこっちのほうがいいのよ!」


そういって私に鏡を見せれてくれるのだけど、



「・・・本当に?」


「本当よ!どうしてかわいい娘に嘘をつかなきゃいけないのよ!!」


お母さんも私の化粧を見て満足げな顔をしており、

どうやらお世辞で言っているようではないようだ。



「じゃあ、そろそろ時間だから。」


気がつけば、あと5分ほどで約束していた時間になる時間になっていた。


普段であればここからあわててとなるけど、

柊の家までは本当に1分ほどで着く距離であるため

あわてる必要がない!



「そういえばどこで勉強するの?

 図書館?それともマクドナルドとかなの?」


「・・・相手の家・・・。」


「ええ!?」」


ものすごい驚いたような表情を浮かべるお母さんに、



「・・・大丈夫!何かあったらすぐに電話できるようにするから。」


「いやいや、そっちは心配してないわよ!

 それよりも相手の家に行くのなら粗相がないように

 菓子折り一つでももっていかないとだめよ!」


「・・・え?」


菓子折り?


そんなの必要なの?


友達・・・うん、今は友達・・・友達の家に行くのに

お菓子を持っていく必要があるのかな?



「じゃあ、ちょっと下に行きましょう!」


そういって、私はカバンをもって、お母さんは財布をもって、

一階へと一緒にいく。


ここで本当に便利だと思うのが、

一階にはなんとケーキ屋さんが入っているのである!


・・・うちの故郷にはケーキ屋さんって

本当に周りにはなかったな・・・


私たちが誕生日の時は、ちょっと離れた町にお母さんやお父さんが

私たちのために車を出して、買ってきてくれていた!


こんなにすぐそばにあるなんて・・・



「相手の子が好きなもの知ってる?」


「・・・知らない。」


「あらあら、じゃあ、今日一緒に勉強した時には、

 相手の好きなものを聞いてらっしゃい。」


「・・・なんで?」


「そしたら、次回にはそのお菓子を用意するっていえば

 また会う機会が作れるじゃない!」


「大丈夫・・・これからしばらくは勉強を教えてもらえるから。」


「そうなの!!もしかしてその子頭がいいの?」


「・・・5番て言っていた。」


「本当に!?あなたの言っている学校で5番てことは、

 ここらへんだと本当に優秀なんじゃないの!?」


目がますますキラキラするお母さん。

「これは優良物件ね。」そう呟いていたのを聞き逃すことない!


やっぱりお母さんから見て、そう見えるんだな・・・・


なんだか柊のことが誇らしく思えてくる。

自分のことではないのはわかっているけど・・・


お母さんが5個ほどケーキを選んで、



「向こうの家の人が何にいるかはわからないわよね?」


「・・・うん。」


「なら、とりあえずこれだけ買っておけば何とかなるでしょう。」


そういって、ケーキを5個にさらには焼き菓子までつけてくれていたのであった

会計を終えて私にそのケーキやお菓子を持たせて、



「しっかり勉強してくるのよ!」


満面の笑みで私を見送ってくれるのであった。

その笑顔を私は無視して、そのまま柊家へと歩いて向かう。


途中でお母さんが見ていないか気になって振り返ったのだが、


・・・


やっぱりこっちを見てるじゃん!!


どうしようか・・・


すでに柊の家は目視できる距離にある!!


早くお母さん戻ってよ!!


そう思って、帰れのジェスチャーをするのだけど、

それに対してお母さんはどう思ったのか、

嬉しそうに手を振り返してくれるのであった・・・


そんなことを求めてない!!


すでに距離があるため大声を出さないと

こちらの意図は伝わらない距離になっている。


もう!お母さん!!


そもそもそんなことをするお母さんが恥ずかしいのに!!


さらにもう柊の家のすぐそばにまで来ているのに!!


お母さんが見られることも、柊のことが見られることも嫌なんだけど!


ああもう!!っと思っていると、



「おはよう、中西。」


気がつけば柊の家の前まで歩いて着いていた・・・


で、入り口から出たところに柊がいたのだ。

きっと私が迷わないように待っていてくれたんだろうけど・・・


こんな時に待ってなくていいわよ!!



「どうぞ。」


そういって、入り口の扉を開けてくれたのだけど・・・


ちらりと後ろを振り返ると・・・


お母さんがまじまじとこちらを見ていたのであった・・・


・・・最悪・・・

気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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