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柊君へ  作者: Taさん
第三章
227/254

小野さん ~20~

明るい美少女・・・ちょっと抜けてる小野さんのお話です!

「・・・ああ、何かきまづいな~!!」


「・・・それを口に出すか?」


「誰かさんがちょっと困った顔をするからだよぉ~!

 こっちはフラれた側の人間なんだからね!」


今日も毎月恒例の私の家族と柊の家族との食事会である。


ちょっと前に柊に告白してフラれたばかりであったたtめ

柊の方がどう対応したらいいのかに困っている様子であった!


私は・・・いつも通りでいいんだけどな。


まったく・・・


だから、柊がちょうどトイレに席を立った時に、

私も便乗してトイレへと向かった。



で!!


今、捕まえて、いつも通りにしろと言っているのである!!



「まあ、そうだね。」


柊も納得する感じであったのだけど、



「あ、だけど、私が柊のことを好きということは忘れないでね!」


「・・・さいですか・・・。」


「それは重要よ!!それは忘れちゃダメなやつだよ!」


「はいはい。」


「うわぁ~軽い!!ほんと、人でなしだねぇ~。」


「・・・散々な言われようだな・・・。」


「だって、それだけダメなことを言ってるんだから

 しかたがないじゃない!」

 

そんなことを言い合っているうちに気づけば、

前と同じように笑い合うことが出来るようになったのであった。


それからの毎月恒例の食事会ではいつも

馬鹿なことを言い合ったりして笑い合えるようになっていた。


それにお互いの誕生日には誕生日プレゼントを交換して、

バレンタインデーにもチョコをあげるのだけど・・・



「・・・盛ってないよね?」


「・・・何を?」


「いや・・・今度試験もあるし・・。」


「・・・今度本当に盛ってあげようか?」


「いや、遠慮しておきます・・・。」


「大丈夫だからね!味見はして、美味しいことを確認しておいたから!」


「なら、ありがとう!後でいただくよ。」


「・・・“なら”?」


ジト目で見ると、



「いや・・・美味しくいただきます!

 いやぁ~楽しみだな~!!」


「・・・最初からそう言っておけばいいでしょうに・・・。」


「・・・そうですね・・・。」


そんなことを言いながら笑い合ったのであった。


私の気持ちはまったく変わることはない。


柊のことが好きだった。


そして、今のこの関係も私にとっては大切な、本当に大切な関係だ。

こんなことを言いあえる間柄の柊を持つことが出来て本当に私は幸せだよ!!


そんなたまにある幸せな時間を過ごしていたのだけど、

ある出来事で大きく変わってしまうのであった!!


それは私が友達と共に街を歩いていた時のことであった。



「君、芸能界に興味はない?」


そう言って、私は声をかけられたのであった!!


そこから私の人生は激変していき始めた!!


当初私自身は難色を示していたのだけど、

私の周りの友人はもちろん、両親までもが私に芸能界に入ることを

勧めてくるのであった。



「・・・で、俺に相談にきたと?」


「そうだよ!柊なら冷静に判断してくれるだろうと思ってね。」


「そうは言っても、分からないからね・・・芸能界って・・・。」


「・・・そうだよね。何か、噂で聞く限り怖いところのように思えるんだけど・・。」


「まあ、人が競い合っているところではあるから、

 みんなが蹴落としあいとかをしているってのは、

 なんとなく想像がつくよね。」


「だよねぇ~!!私もそう思う!!

 ああ、いやだなぁ~・・・・そんな風に人と競い合うのっていやんだけど・・・。」


「確かにね・・・だけど・・・。」


「・・・だけど?」


「せっかく小野は可愛いんだから、それを認められたのなら、

 その才能を活かすのも手だと思うよ。」


「・・・可愛い?」


「・・・やっぱり食いついたか。」


柊はそう言いながら苦笑している。


絶対にそこに食いついてくるとわかっていたからか、

言い難そうにしていたのだけど、

当然そこは私は食いつくに決まっている!!



「柊から見ても可愛いの?」


「・・・。」


だまってしまう柊だけど、

そんな柊に一歩近づいてから、



「ねえ!!答えてよ!!可愛い?」


「・・・可愛いよ。」


「そうなんだぁ~!!柊から見ても可愛いんだぁ~♪」


何だから心がウキウキしてしまう!

だって、自分の好きな人から可愛らしいって言われたんだよ!!


そんなことを言われたら嬉しいに決まっているじゃない!!


そして、その可愛らしいのが私の才能であり、

その才能を活かしてみてはと好きな人から言われたのだから

頑張ってみようと思うのはきっと私だけじゃないはず!!



「・・・私・・・頑張ってみる!!」


「それでいいと思うよ。せっかくある才能なんだから、

 それで一度でも勝負しておいでよ。」


「うん!」


「ただ、ムリそうなら遠慮なく辞めたらいいよ。」


「え?」


「無理してまで頑張る必要はないと思うよ。

 体調を崩したりとかもってのほかじゃん。

 頑張るのもいいけど、肩ひじ張らずに自然体でいられるレベルで頑張りなよ。」


「・・・なかなか優しい言葉じゃん!!」


ちょっと柊を冷やかしながらも

私の心の中では心配してくれる柊に嬉しくなってしまっていたのである。



「だって、噂でしかしらない世界だからね。

 本当のところが分かっていなのだから、ムリはするなってのが

 当然だと思うけど。」


「そうだね~。まあ、ぼちぼちって感じで頑張ってみるね!!」


私の人生はここから急加速をしていく。


きっかけは単純だった。

好きな人から可愛いといわれたことがうれしくって、

それならと一歩勇気を踏み出したのだ!!


頑張るよ柊!


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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