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柊君へ  作者: Taさん
第三章
220/254

小野さん ~13~

明るい美少女・・・ちょっと抜けてる小野さんのお話です!

「ほら、そこから階段だからね。」


「了解。」


今、私達は、図書館から出てきて、

自分達の教室へと向かって歩いている。


本来は2階が3年生なのだが、二クラスだけが中二階にあり、

階段を上るのだけど・・・



「・・・ねえ、全然見えないんだけど・・・。」


「そうはいっても灯りなんてつけれないからね。」


「そうだけどさ・・・・。」


柊はひょいひょいと階段を上がっていくのだけど、

こいつは何で灯りもないのに階段が見えているんだろうか?


ただ、柊の助言があるから転ぶこともなく階段を上れているので、

いいのだけど・・・



「やっと着いたよ。」


「・・・やっとだね。」


月明りは逆てになっているためか、廊下側に光が入って来ておらず、

音楽室などがある建物とは逆になっていた。


ただ、廊下側からは教室の中が見えるのだけど・・・



「うわぁ~・・・・。」


思わず感嘆の声が漏れる。


私の目の前には幻想的な光景が広がっていた。

窓際から光が入ってきて、机やいすを照らすのだけど、

その照らし方がすごく神秘的になっていた。


ぼぉ~とその光景を教室の入り口の窓から覗いていると、


ガコ


そんな音が聞こえてきて、そちらの方を振り向くと、

何と柊が・・・



窓枠を持っていたのである!?



「何で窓を外してるのよ!?」


その光景に目を見開いて驚いてしまう!

だって、柊の手に窓枠があるんだもん!!


そうすると、



「学校の窓ってちょっとコツがあってね。

 簡単に外から外れるんだよ。」


テヘへと笑うけど・・・



「いやいや、そんなちゃちな作りなわけ!?」


目を見開いて驚いてしまう!


だって、開くなんて思ってもみなかったもん!!



「そうなんだよね~、だけどこれは廊下側の窓だけで出来るんだよ。」


「そんな情報いらないし!

 なに泥棒みたいなことを言ってるのよ!!」


柊をじと目で見るのだけど、

そんな視線に柊がこたえるはずもなく、

あっけらかんとして、



「まあ、コツさえしればだれでも出来るよ!」


そんなことを言って、なぜか私に教えるのである!



・・・・



「・・・出来たんだけど・・・。」


私の手には窓枠がある・・・


要領さえつかめば簡単にできてしまっていた!!



「これで小野もこちら側の人間だね。」


「いやよ!そんなの!!」


全力で否定するけど・・・出来てしまっていると・・・説得力がないな・・・


私は諦めて、窓枠を元に戻しつつ、

柊に促されるまま教室へと入っていく。



「ほら、どう?」


「うぅ~ん、すごい神秘的な感じがするよ。」


「そうだね、ちょうど月の光がスポットのようにさし込んでるしね。」


柊の言う通りで、本当に綺麗だ・・・



「とりあえず、後はベランダに出ちゃおうか。」


「え!?いいの!?」


「誰が注意するっていうんだよ!」


私達が3年生になるタイミングで、ベランダに出ることが禁じられた。

理由は簡単で、とある男子生徒が暴れて、

1人の生徒を落としそうになったところを

先生に見られてしまったのが原因である。


それからずっと外に出れていなかったのだけど・・・



「確かにそうだね・・・。」


柊に促されるがまま私は禁を破ってベランダにでるのであった!!


一歩踏み出すと・・・



「2階とは言え、景色はいいね。」


目の前に広がるグランドがある。

というか、すっぽっとのように月の灯りが照らしているのがいい!!



「今日これてよかったね?」


「そうだね・・・。」


柊に返事をしながら、私はジッとグラウンドを見ていた。

その後は、ベランダを渡って、つながっている隣の教室へと向かう。



「・・・開かないんだけど・・・。」


「だから言ったろ?外側の窓は開けれないんだって。」


「そんな違いあるんだね・・・。」


私は変な知識を柊から教えられたのであった。


そして、しばらく私と柊はベランダでとりとめのない話をしながら、



「これでやってみたいことの1つは叶ったね。」


「ありがとう!柊!柊のおかげだよ。」


「これくらいどういたしまして。」


「次は・・・。」


「次はなに?」


「夢をかなえる前に、受験を頑張らないといけないかな?」


「まあ、小野なら余裕で合格するだろう?」


「まあ、志望校がレベルが低いからね。」


自分で言うのもなんだけど、底辺のような高校を私は選んでいる。

そのため今の成績があれば十二分に合格できるのである。



「一応、滑り止めも受けるんだろう?」


「受けるよ。柊はどっちを受けるの?」


私達の学区には滑り止めの私立としては、2つあり、

男女共学の学校と、男子部と女子部と言うようにハッキリと

男女間が沸けられている学校がある。


まあ・・・聞くまでもなく・・・



「共学に決まってるじゃん!」


「うん、そんな気がしてたよ。」


そんなことを言って笑いながら、



「私も滑り止めはそっちにしようかな。」


「・・・まあ、お互い入学しないようにしないとね。

 入学することになると、両方とも本命は落ちたことになるからね。」


「確かに・・・。」


二人で笑いながら、将来のこと、今のことをダラダラと話したのであった。


・・・楽しい時間だ・・・


帰りもコッソリと学校から出ていって、

無事に家にたどり着いたのであった!


また機会があれば、もう一回チャレンジしたいな~♪


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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