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柊君へ  作者: Taさん
第三章
207/254

田澤さん ~9~

女子高育ちの控えめ女子 田澤さんの最終話です。

柊君への募る想いを伝えることを出来ずに

気づけば四回生を迎えていた。


想いを伝えようとした時もあったけど、

自分の中で、ポジティブに考えることが出来ずに

ネガティブなことばかりを考えてしまっていた。


もしダメだったらどうしよう・・・


とか、


これで今までのような関係が壊れたらどうしよう・・・


そんなことばかりが頭の中を過ってしまう。


それに目の前に告白して関係がギスギスしてしまっている人がいるから

尚のこと慎重に、そして深く考えてしまうのだ。



実際に日暮さんは柊君に告白していたが、

結局2人は付き合うことはなかった。


今まで通りのような笑顔も二人・・・柊君はあるけど、

日暮さんの顔からは消えているの現状だ。


柊君はいつもどおり日暮さんに接しているのだけ、

それをむしろ不快に思っており、より苦々しく睨む日暮さん。


その気持ちは私にもわかる・・・


あれは妬み恨み、嫉妬・・・そんな感情に溢れているんだよね?

それに自分は告白したのに、どうして?という思いが溢れてしまっているんだよね?


周りの人からは、



「あんなのみっともないのにねぇ~。」


「ほんとだよ~、告白された方って大変なんだよぉ~。

 それをちゃんと過去の溝をしっかりと埋めようとしている態度の

 柊君が可哀想だよね~。」


そんなことを言われているけど、

私がフラれた時に日暮さんと同じようにならない?かと言われたら、

ならないとは、ハッキリと断言することは出来ない。


むしろ、私も同じ道をたどってしまう気がするし・・・


好きな人には自分だけを見て欲しいし、

自分だけのモノにしたいという気持ちは私にだってあるのだから。


だから、柊君が他の女子達と話しているのを見るのは、

正直に言って心が本当に辛い・・・


自分のモノでもないのはわかっているけど、

自分の彼氏ではないのはわかっているけど、

私だけを見て欲しい・・・


彼が困った時に私に手を差し伸べてくれたのを思い出す。


あの時、柊君が助けてくれた・・・


すごい怖い思いをしている中で颯爽と現れてくれた・・・


その時は私だけを、私だけを見ていてくれた・・・


私のことだけを考えて一緒にいてくれたんだ・・・


あの時間は本当に幸せだったと思う。

あの時間をもう一度・・・そう思ってしまうのだ。


いいや、もう一度なんかよりももっと強欲に、

ずっと続けていたいというのは、やっぱり私のわがままなのだろうか?


私はずっと頭の中で葛藤をしている。


誰か教えて欲しい・・・私は・・・どうすればいいのかな?


柊君から、私は直接



「俺は就職するよ。」


そう言われた時のショックは想像以上であった。


てっきり進学するものだと思っていたのに、

どうして就職という道を選んだのだろうか・・・


一年後に戻って来ると言われても、

本当に戻って来るの?絶対に?

そんな疑問も不安もどんどん湧いてくるのである。


それなら、自分の思いを伝えた方がいいじゃないのかな?と思うけど、

それでも私は前に一歩進めないでいた。


どうしたらいいんだろうか?


どうしたら・・・


誰か私に答えを教えて欲しい・・・



“他人が出す答えに従うのは簡単だよね”


柊君が私に教えてくれた言葉を思い出す!!


そうだった・・・


私が研究室を決める時に私に手を差し伸べてくれたのは

柊君の言葉であった。


無責任に言葉だけを私にくれたわけではなくて、

その言葉の責任をとるように一緒に探してくれたんだった。


あの時、日暮さんの言葉に従わなくて

自分で探し当てたことに“今”すごく満足しているし、

そのことで私は頑張れていると思う。


そうだよね・・・


今回もまた私が私自身で決めないといけないことなんだよね・・・


そうだ!!


だから、このことは誰かから答えを与えられるのを待つのではなく、

自分で・・・必死で考えないといけないんだ!!


例えそれが大変なことであったとしても

例えそれが苦難に満ちていたとしても

自分自身で探し当てないといけないんだ!!



・・・自分が情けないな・・・


その事を何度も柊君に教わっているといるというのに

忘れてしまっていたことが・・・


だけど・・・


今度は自分でしっかりと答えを出そうと思う!!


それできっと後悔することがあるかもしれないけど、

それでもこれは自分で答えを出さないといけないことなのだから・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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