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柊君へ  作者: Taさん
第三章
204/254

田澤さん ~7~

女子高育ちの控えめ女子 田澤さんのお話です。

「いやぁ~、やっぱり田澤じゃん。」


「びっくりしたよ、こんなに美人になっててさ。」


二人は笑みを浮かべて私に近づいてくるのだけど、

私は思い当たる人がいなくて困惑してしまう。


だけど、この2人に対して恐怖心を覚えているので、

この2人の反感を買いたくなくて、返事をする。



「あ、ありがとうございます・・・。」


返事をしているけど、私は本当に困っていた。

ふと先輩の方を見るのだけど、先輩はただただ唖然と見ているだけで

終いには・・・



「ねえ、田澤、アレってお前の彼氏なの?」


そういって、2人組の男子言われて、指を刺されるのだが、



「彼氏じゃないよ・・・同じ部活内の先輩・・・。」


そう答えると、


「そうだよね~、あんなのが彼氏とかありえないでしょう!」


そう言って笑う2人に、ただただ卑屈な笑みを浮かべる先輩。


助けてくれることもなく!


その二人の機嫌をただただ伺う先輩!!



「先輩、もう帰っていいよ。田澤は俺達と遊ぶからさ。」


そういわれると、笑みを浮かべたまま、すぐに



「そうですか!昔からの友達なら仕方ないですね!

 じゃあ、僕は帰りますので!!」


そういって、すぐにその場から逃げて行ったのである!?


何でよ!?


言葉には出なかったけど、心の底から私を見捨てた先輩に

叫び声を掛けたくなってしまう。


この状況で見捨てるってありえないでしょう!?


明らかに私が困っていたじゃない!!



「じゃあ、邪魔ものもいなくなったし、ご飯でも食べに行こうか。」


そういって、私の腕を掴んで、引っ張ろうとするのだけど、



「え、遠慮します。」


そういって、何とか勇気を振り絞って断ろうとしたところで、



「何を断ってんの?嘘でしょうその言葉。」


そんなことを私に言ったとと思ったら、いきなり・・・



パン!!


私の頬をたたいてきたのである。


唖然としてしまう


何が起きたのか理解できないし、

恐怖のあまり言葉が何も出てこないのである。



「お前さ?分かってんの?俺達がお前のせいで大変だったってことをさ?」


「・・・え?」


「お前の親が俺達がイジメてたってことで騒いだせいで、

 俺たちのクラスは学校中から変な目で見られる始末だよ。」


「・・・。」


そこまで言われてこの2人が誰なのかが推測できた。

私の小学校時代の同級生なんだ・・・



「しかもそれが中学でも“あのクラス”って色眼鏡にさらされてさ、

 おかげで内申はガタガタで、俺達は自分の希望の高校にも行けなくって、

 大学なんて悲惨なものなんだよぉ!

 こいつなんて、お前のせいで大学にも行けずに今はニートなんだぜ!」


「・・・・。」


「俺達がせっかく遊んでやってたのに、

 それをいじめとか言ってくれたお前のせいでな!!」


そう言って、私は壁に押し当てられる。



「い、痛い・・・。」


「で、お前はこんな風に幸せそうに生きてるってありえなくないか?」


「いい女になってるしな。

 それならちょっとは俺達に幸せを返してくれてもいいだろうに?」


「そ、そんなの知らない・・・。」


「ああ!?何言ってんの!?

 いいから俺達について来いよ。

 もうカフェとかいいから、ホテルに行こうぜ。」


「しっかりと相手をしてもらわないとな!!」


そういって、グイっと私の手を引っ張る。



「いや!!」


そう叫ぶのだが、それに腹を立てたのか、



「うるせいよ!!」


そう言って、今度は私の髪を鷲掴みにして

引っ張りだすのであった!



「いたい!いたい!」


その痛みに叫び声を上げるのだが、



「うるせいよ!!俺らに黙ってついてきたらいいんだよ!!」


そう言って怒声を浴びせてくるだけであった。

そんな時に、



「なんだ?お前?どけよ!!」


そういって、男の子が誰かに声を荒げていたと思ったら、



「・・・クズが!!」


どこかで聞いた声が聞こえて来たのである!


その声の主に顔を上げようとした時には、



「いってぇえええ!!」


男の子が地面に叩きつけられていたのであった。


もう一人の手と髪を掴んでいた男の子の方は、

その直後に手を放して、



「いってぇ!!」


そちらも同じように地面に叩きつけられたのであった。


顔を上げてみると・・・


そこには・・・



「大丈夫だった?」


そう言って笑みをうかべる柊君がそこにいたのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。


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