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柊君へ  作者: Taさん
第三章
196/254

前田さん ~8~

女子高育ちの前田さんの最終話です。

「うちの袴姿似合ってる?」


「似合ってるよ。」


「せやったら、もっと褒めてや!!

 なんで、普通に挨拶してくるんよ!!」


「いやいや、最初に会った時の挨拶でも

 

 “似合ってる”

 

 って言うたやんか!!」


「もっと他の褒め方あるやろ?せやのに・・・

 もうちょいボキャブラリーを増やした方がええんちゃう?

 ほらほら、褒めてや♪」


「・・・ここに来てまで辛辣な・・・。」


「せっかく着てんから、褒めてほしいやんか!!」


「それだったら、さっきも後輩から褒められてたやん!」


「うちは柊君に褒められたいねん!!

 どうしてわからへんかなぁ?」


グイっと柊君に詰め寄ると柊君は苦笑しながら、



「よーく似合ってるよ、可愛らしいし。花柄がはえてるよ。」


そう言って、突き出していたうちの頭を優しく撫でてくれる。



「へへへ・・・。まあ、これくらいで許してあげるわ。

 せっかくやから一緒に写真とらへん?」


「いいよ。」


そう言って近くにいた友達に頼んで柊君とのツーショット写真を

何枚も・・・何十枚も撮っていく・・・。



「・・・これ以上はポーズはなにも思いつかん!」


「うちも思いつかへんわ。」


二人で考えられるポーズというポーズをとって、

もう思いつかないくらいまで頑張た!


だけど、もっと一緒にいたいし、

もっと写真を撮って、今日という日の記憶をもっと確保していたいんよー!!

そう思ってたけど、やっぱりなかなか現状は許してはくれへんくて、



「前田さーん!

 部員みんなが集合してるんで、早く来てください!!」


オーケストラ部のメンバーがわざわざうちのところまで

呼びに来てしまう・・・。



「うち、呼ばれたから行くわ。」


「うん、またね。」


「うん、ほなね・・・。」


そう言って、呼ばれた方へと行こうとしたのだが、

柊君の顔を見ていると、



“もしかしてこれで最後になるんやないん?”


そんな思いがいきなり頭の中を過ぎていくのである!


今の今ままで頭になかったことだけど、

今日が卒業式なのだから、当然そうなるやん!?

いきなり不安に駆られてしまってうちは思わず・・・


ギュ・・・


柊君に抱き着いていたのである!



「これで・・・これで最後なんかな・・・会えへんくなるんかなぁ・・・。」


柊君は社会人に、うちは阪大学には残らずに

実家の近くにある都大学の大学院へと進学する。


柊君は社会人としてしばらく・・・一年したら、

戻って来ると言うて張ったけど、それでも大学が違うんやから、

今まで見たいに毎日のように会うことはなくなるんや・・・


それやったら・・・


やっぱり今でもうちの思い伝えなあかんのやない!?


ギュッと決意が固まりそうになったところで、

柊君から優しく、



「大丈夫だって、こっちには1年後には戻って来るし、

 電車で小一時間でそっちの大学まで遊びに行けるんだしさ。

 しっかりと都大学を案内してよ。

 ついでにその辺りの観光名所もね。」


そういって、優しく撫でてくれる柊君。

逆の手はうちをぎゅっと抱きしめてくれていた。


周りからは・・・まあ!?などの歓声が沸いてたけど、

そんなんきにせいへんし!!



「・・・ホンマやな?・・・ホンマに来てくれるん?」


「いくよ。ほら、後輩たちが呼んでるよ。」


まだまだ抱きしめられていたいけど、

もうこれ以上は・・・できへんよね・・・。


ゆっくりと離れていく・・・

さっきまでいた柊君の胸の中での感触がなくなっていく。


めちぇめちゃ思い足を本当に断腸の思いで

一歩離れた位置まで下がってから、柊君を見上げる。



「これで今日はホンマに最後やね・・・ほなね。」


「うん、じゃあ、また。」


そういって、ついに本当に離れるのであった。


結局、うちは柊君に自分の気持ちは伝えてへん。

伝えて今の関係を壊してしまうのがこわかってん。


それにうちが大学4年間で出来た友達らとの関係にも

ヒビがきっと入ってしまう。


せやったら、うちの思いは伝えずに・・・・って思ってんけど、

絶対にさっきの行動でバレてるやろうな~・・・


ああ・・・どないしようかな・・・


けど、友達なんやから、いつか自分の本当の気持ちを伝えなあかんよな・・・


そんなことを考えながら、うちはオーケストラ部のメンバーが集まっている

場所へと、後輩に案内されて歩いていく。



いい思い出やで、大学4年間!


ホンマにありがとう!


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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