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柊君へ  作者: Taさん
第一章
19/254

上田さん ~2~

寝取り体質?人のモノを欲しがる体質の上田さんの最終話です。

ちょっと不快な話になります。

不快に感じれば飛ばしていただければと思います。


Another Storyで柳川くんと月原くんがありますので

そちらも良ければお読みください。

「保田ちゃん、知ってる?」


私が保田ちゃんに話しかけると明らかに警戒する保田ちゃん。

小学校で仲違いして、今まで話してこなかったのだから、それも当然なのだが・・・


「・・・何のこと?上田さん。」


「柊君の彼女が引越しをするそうよ。」


私の情報を聞いて驚く保田ちゃん。


「・・・どうして教えてくれるの?」


「だって、保田ちゃん、ずっと柊君のこと好きでしょう?

 だから、教えておきたかったの。」


「・・・何かを企んでいるの?」


「ううん、ただ、西尾ちゃんも狙ってるらしいからと思って

 早く教えてあげた方がいいと思ったから。」


「あ・・・。」


保田ちゃんの顔が曇っていくのが良く分かる。


彼女は自己評価が低い。

十分に学年でも上位に入るくらいの容姿なのに、

その自己評価のせいで損をしているだろう。


西尾ちゃんは、学年でも屈指の容姿とスタイルをしているから、

凹んでしまったのはわかるが、私の中では同等ぐらいなのだが・・・


まあ、だけど、好きな柊君のためならきっと積極的に動き出すだろう。


私はそう確信をしていた。



「柊君って、モテるんだね~。」


「はぁ?俺が?いや、別にモテてはいないけど・・・。」


「そんなことないよ。西尾ちゃんって知ってる?」


「西尾・・・いや、知らないけど。」


「テニス部の子で可愛らし子だよ。その子が柊君のことを好きなんだって!」


「・・・そうなんだ・・。」


「嬉しくないの?」


「いや、知らない人から好きって言われてもね・・・。」


「それなら柊君の知っている人も狙ってるみたいだよ。」


この言葉に柊君の眉も少し吊り上がる。


お!どうやら彼の関心を引けたようだ・・・・。


「誰か聞きたい?」


「いや、本人から聞きたいし、そんなことを陰で言われるのも嫌だろうから、

 話さなくていい。」


「誠実だね~、柊君ってさ。」


その後も当たり障りのない会話をしながら、

柊君から相談を受けるような形に導いて話をしていく。


柊君には押して駄目なのは一年以上かけて駄目だったので

効果がないことは分かっている。

だから、今度は柊君の傍に近寄って、相談を受ける形でを狙っていく。


その相談内容は、押して柊君を狙ってくるだろう西尾ちゃんと保田ちゃんについてだ。

2人から押されて、うんざりするところを狙っていく。


今回の私の作戦だ。


そのために保田ちゃんとも接触をしたのだ。


まあ、どちらかに靡いてくれてもいい。

いや、むしろ靡いてくれた方がいい・・・。


そこから私がゆっくりと絡め取っていけばいいのだから・・・


そのことを考えただけでゾクゾクしてくる。

どこかでで私はおかしいのでは?という感覚も湧き上がってくるのだが・・・



予定通りに、西尾ちゃんに靡いた柊君であったが、

西尾ちゃんにはかなりの悪行があることを私は把握していた。


「柊君、西尾ちゃんと付き合いだしたんだってね?」


「ああ、よく知ってるね。」


「だって、西尾ちゃん、みんなに話してるからね。

 知られたくないなら、西尾ちゃんの口をちゃんと塞いどかない駄目だよ。」


「・・・まあ、別に付き合ってるのはホントだし、いいけどね。」


そうはいうものの、ちょっと不快感が湧いているよね?

ちょうどいいタイミングだ・・・


「そういえば・・・何かとんでもないこときいちゃったんだけど・・・。」


「どんなこと?」


「西尾ちゃん、竹花さんにちょっかいを掛けてるって噂を聞いたんだ。」


「・・・。」


何か、思い当たる節でもあるのか、目つきの鋭い顔をする。

ってことは、ここで一押しすれば・・・


「机とか下駄箱に嫌がらせの手紙が届いてるって噂だったよ。」


「・・・そっか。」


「たぶん・・・西尾ちゃんのグループって朝練ある子もいるじゃない?

だから、7時半には来てるっぽいんだけどね・・・。」


柊君なら確認しに動くでしょう?


案の定次の日には動いていた柊君。

ただ、現場を押さえるまでは納得がいかないようで

数日は行動を起こさなかったようだ。


けど、数日後には柊君と西尾ちゃんの間で別れることになったのだが、

まだまだ柊君に未練が残っている西尾ちゃん。


その思いが折れるところを私は見てみたい思いに駆られていた・・・。



「柊君、私と付き合ってくれないかな?」


「・・・え?」


「ええっとね・・・。何か深田君が先走ったみたいで

 柊君に私が好きだってことを伝えてしまったみたいって聞いてね。

 ちゃんと私の口から言わなきゃと思ったんだ。」


「・・・。」


無言になる柊君だが、君の考えていることは分かるんだな。


恋で傷ついた傷は新しい恋でしか埋まらないって話をみんなからされてるよね?

君の親友の深田君や宮本ちゃん、赤羽ちゃんなんかにね。


それに私のことを一途で柊君のことを小学校のころから思っていたって事も聞いてるよね?


柊君の性格なら、そんな人間を傷つけたくないって考えるでしょう?


・・・もし、この手が保田ちゃんにも使えたのなら、

きっと柊君は保田ちゃんのもとに来てくれるのにね。

だけど、保田ちゃんには使えないから、私が使うの。


「・・・ダメ・・・かな?」


しばらくの沈黙が続くが、私は確信をしていた。


「・・・いいよ。」


「ありがとう!!!」


満面の笑みで柊君に抱き着くのであった。


みんなから祝福の声もらう。

嬉しい気持ちになるのだが、それ以上に・・・


苦々しい顔で私を睨んでくる西尾ちゃん


絶望に落とされたような顔をする保田ちゃん


あなた達の顔が本当に快感へとつながっていった。

ただ、それとは逆に柊君といることでの楽しさは不快へとなっていく。


そして・・・


私には新しい恋心が生まれた


系列は柊君と同じ童顔系ではあるが、2枚ぐらい落ちる男の子。

そんな男の子と下の上か、贔屓目に見て中の下の女の子のカップルが誕生していた。


その男の子に私は恋をした


ここで確信をする。


私は誰かのモノじゃないと満足をしないタチなのだと・・・


だから、すぐに私は柊君と別れた。

呆然としている柊君をしり目に

私は次の恋へと進んでいったのであった。



ただ、この恋もすぐに醒めてしまう。

何の張り合いもなく、男の子から私は告白されて、

私達は付き合うことになったのだ。


だけど、この男の子との付き合いは2日で終了を迎えた。

悲しみにくれる女の子も泣くだけでつまらなかった・・・。


その後も野球部のレギュラーの子とも付き合ったのだが、結局すぐに別れた。

どうやら私は普通に告白されても感情が動かないことが分かった。


登る山が困難であれば困難であるほど

燃えるタイプの人間のようだ。


しばらくすると柊君にはまた彼女が出来ていた。


柊君は優しいな・・・


だけど、その優しさのせいで何人もの女の子を

傷つけていることを理解する必要があるだろう。


女の子の中には柊君が惚れっぽい男と言っている女の子もいるようだが、

柊君から告白しているのではなくて、告白されているのだから

ホレっぽいって事もないだろうにな・・・



今回、柊君が付き合った女の子は学校1と言われる女の子である。

ウソかホントか学校外にもファンクラブがあると噂されている女の子である。


友人を通じての手段も前回試して、

もう今回は使うことは出来ないだろう。


じゃあ、次の手を考えなくてはいけないな・・・


だけど、やはり懐に入って攻めていくのが

柊君の攻略法なのは前回で理解した。


私の頭の中では猛烈に手段を考えていた。

そしてそれがまた、私を快楽へと導いてくれていた。


やっぱり・・・


私は・・・


寝取り体質なんだな・・・


まあ、自覚してしまえば楽なモノである。

それに目の前には獲物(柊君)がいるのである・・・


それでは狙っていきますか・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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