御船さん ~11~
真面目だけど苦難が起こる御船さんのお話です!
土曜日は朝一で、研究室の論文検討会があったのだが、
思っているよりもずいぶん早く終わったので、
余裕をもって駅の待ち合わせに行くとすでに柊君は到着していた!!
慌てて私は柊君の元へと走っていって、
「お疲れさま、ごめん待たせて。」
「お!お疲れ!俺も今来たところだから気にしないでや!じゃあ、行こうか!」
「う、うん・・・。」
そう言って私は柊君の後ろをついて行く。
そして電車に乗り込むと、
「大丈夫かな?見学しに行って・・・。」
「先輩達の話を聞くと、たいてい他大学の大学院を受ける時は
先に行きたい研究室に挨拶や見学に行くみたいだよ。
だから、別に今日みたいに見学しに行く分にはウェルカムだってさ。」
「そうなんや・・・。
ってか、わざわざ調べてくれたん?」
「うん。それに手土産とかはいらないってことも聞いてきた。」
「・・・そっか・・。」
私の進路のことなのに柊君も一緒に見学に行ってくれて、
とても心強い・・・
不安な私の傍にいてくれて本当に感謝しているよ・・・
柊君はその後も色々調べてくれたことを私に教えてくれる。
当然私の知っていることもあるけど、知らないこともあった。
「・・・何かどっちが行きたいのか分からへんね。」
「だね・・・。っていうか、御船さん調べてなさ過ぎやろ!!
今から敵の本丸に行くんやから、集めれるだけの情報は集めておかないと!!」
「そ、それはそうやけどさ・・・。
だけど一応は基本的になことは押さえているつもりやねんけどな。
ちょっと柊君の・・・
教授の好きな物ランキングとかって調べ過ぎちゃうか?」
柊君がまとめた資料を見ながら笑ってしまう。
そこには好きな物ランキングに加えて、
更にはカラオケの十八番まで記載されているのだから。
「っていうか、どこでこんな情報を得てん?」
「俺の友達が都大学に行っているからさ、
そこの奴に連絡を取って教えて貰ったら出るわ出るわ。
正直俺もここまで知らなくてもいいんじゃないの?
って思ったんだよね。」
「柊君もかい!!」
二人で笑いあう。
お互いが思っていたとは・・・特に柊君は資料をまとめた方なのに!
その後も確認しながら電車を乗り継いで目的の都大学へと向かった。
都大学では教授自らが案内をしてくれて、
細かい方向性、更にはどんなことをやっているのか、
そして私が入った場合にはどんなことをすることになるのかを教えてくれたのである。
都大学への見学は、正直に言っていってよかったと思う成果を得られた!!
やっぱり私がやりたかった内容をそこではやっていて、
これを私はやりたいと強く思ったのである。
帰りの電車の中で柊君に私はお礼を告げるのであった。
「柊君、今日はありがとうね。」
「いいよ別に、それに初めて都大学に行けたから、
俺は俺で楽しませてもらったしさ!」
そう言いながら柊君は戦利品が入った袋を指さしていた。
柊君の趣味は、その地域にあるキーホルダーを集めること、
それと各大学にあるそこの学校名が入った文具を集めることである。
だから、今日の研究室の見学よりも・・・まあ、柊君のしたいこととは違うから、
そんなに興味が湧かないのは分かるけど・・・・
見学よりも大学生協に寄った時のテンションの上がり方には、
思わず私は笑ってしまうのであった!
「うぉ!!大学名の入ったシャーペンがある!!」
「・・・何でそんなんでテンション上がってん・・・。」
思わずそんな柊君をジト目で見てしまう。
ちょっと・・・テンション上がりすぎで、
むしろ恥ずかしいんだけど・・・一緒にいるとさ・・・
その後も生協内をくまなく歩いて、
戦利品を次々と籠に入れていく柊君。
「・・・そんなに買って大丈夫?」
「しばらくは・・・節約生活しますので・・・。」
「そこまでしても欲しいわけ!?」
たかだか文房具を買うために生活費を切り詰めるって!?
・・・柊君って変なところで変わってるな・・・
だけど、まあ、段取りしてくれたのも柊君だし、
本当に柊君には感謝だな。
「そっちの収穫はどうだった?」
「うん、きてよかったよ。」
「それなら良かった。やっぱりやりたいことをやらないとね。」
「そうだよね・・・。」
「そうだよ!やりたいことがあって出来る環境にいるんだかさ、御船さんは!
だったらやりたいことをやった方がいいと思うよ。」
「そうだね・・・。」
「そう!一度しかない学生生活だし、
たぶんやりたいことがやれるってなかなか出来ることじゃないし、
学生だからこそやりたいことをやれるんだと思うしね。」
「うん・・・その通りだよ。」
そう言って、柊君に改めてお礼を言う。
柊君の言う通りである!!
私は進路を内部進学ではなく、外部へと切り替えた。
そして自分のやりたいことをやろうと決めたのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




