御船さん ~7~
真面目だけど苦難が起こる御船さんのお話です!
人混みの中を無事に通り抜けると、自然とつながっていた手は離れていく。
ものすごく寂しくて、辛いけど・・・
これが私と柊君の今の現状なんだ・・・
それを悲しいけど痛感する・・・
「それでどこに向かえばいいの?」
「・・・あ、ええっとね。こっちだよ。」
我に返って柊君を案内する。
そうだ!
今日はせっかく二人でいるのだから、楽しまなくちゃ!
そう!二人だけなんだから!!
そんな単純な言葉で私のテンションはまた上がっていく!
我ながら単純すぎだよ・・・
そう感じながらも柊君との会話を楽しみ始めていた。
一緒にいることを楽しんでいたのである。
傍から見たらしょうもないことでも楽しい。
そばめしを始めた柊君はものすごく興奮していた!
「マジだ・・・。」
「いやいや、どういう意味よ?マジだって。」
「いやぁ~・・・本当にそばとご飯が混ざってるんだって・・・。」
「それを知ってて来たんでしょう?」
「それはそうだけどさ・・・。そっちは慣れ親しんだ味かもしれないけど、
知らない人には結構なセンセンショナルだよ!!
「なに?センセンショナルって?」
「衝撃的な事実みたいな意味だよ。」
「そんなにぃ~?」
「そんなに!!」
「それを言ったら、柊君がと一緒に行った豚骨ラーメンのお店の方が
私にとってはセンセンショナルだったよ!」
「お!?さっそくセンセンショナルって言葉を使った?」
笑いながら私の言葉を指摘してきたので、
思わず柊君にグゥパンチをおみまいする!
「暴力反対!!」
「こんなの可愛らしいもんやんか!!」
「それは人それぞれでーす!
俺にとっては暴力です!!
ほら!!殴られたところがあざになって・・・。」
「なってないから!!なに人をゴリラみたいに言うわけよ!!
私はそんなに力はないからね!!」
「・・・。」
「なにかいいなよ!!それだと完全に私がゴリラだって言っているようなものだよ!!」
ちょっと怒ってみせるのだが、それでも柊君は私の言葉に反応することはなく・・・
「豚骨ラーメンで不思議なことがあった?」
「話を逸らすな!!もう!!」
そういって、頬を膨らませながらそっぽを向く!
それに対して、やっと、
「ごめんごめん。」
「・・・誠意が足りないけど?」
「さーせん!」
「さらに誠意が感じられなくなったんですけどね!!」
「気のせいだって!こんなに謝ってるのに・・・。」
そういって、泣き真似をする柊君。
それに対して私は・・・
「涙が出てないけど?」
「そんなことないよ!」
そう私に反論してくるのだけど、
「カラッカラよ。」
「・・・これは、心がひねくれた人には見えない涙なんだよ。」
「・・・私の心がひねくれているとでもいうわけ?」
「・・・。」
「よぉ~し!表にでようか!!その身体に刻み込んであげるわよ!!」
「暴力反対!」
「その暴力を使わせてのは誰よ!!」
「・・・御船さん?」
「何で私になるのよ!この場合はどうあっても君だよ!柊君!!」
「さぁさぁ、冷めないうちにそばめし食べようよ。」
「話をすり替えるな!!」
そんなやり取りをしていると周りに居た人達から
クスクスと笑われだしたことに気づいて、
周りに平謝りをしながら、そばめしに手を伸ばすのであった。
「・・・ご馳走様でした。」
「えらい不服なご馳走様だね。」
食事を終えて、店の外にでたのところだ。
やっぱりここも柊君が出してくれた。
出してくれたことは嬉しいし、ちゃんとお礼も言いたいのだけど・・・
「誰がこんな風にさせたと思ってるのかな?」
「・・・あそこの店主?」
グゥパンチをまた柊君におみまいする!
「くぅ・・・これで、明日から入院するかもしれない・・・。」
「そんなわけないじゃん!!私は非力なんだし!!
それに何で明日からなのよ!
普通に今日痛めたのなら今日から入院でしょうに!!」
「いや、今日はせっかくなので関西を楽しみたい。
だから、入院は明日からで。」
「いやいや、そんな理由!?」
「大事な理由じゃん!!」
「そ、そんなに力説しなくてもいいじゃん・・。」
柊君がさらに続けている関西観光について苦笑しながら、私は聞いていた。
その話を聞きながら、私が普通だと思っていたことも柊君に取っては、
凄く新鮮なことなんだなぁ~と思っていた。
その後は私はの生まれたところとか、通っていた学校をなぜか案内することになったり、
少しまた電車に乗ったのだが、私が住んでいた町を観光する。
異人館では・・・
「こんな所に住んでいたんだ・・・。
和室がないと俺は住めないな・・・。
どこかに和室を設置できないかな?」
「何で住むこと前提で考えてるのよ!!」
とか、次に向かった全国展開している雑貨系デパート?のお店に行ったのだが、
どうやらそこも柊君は初めてのようで・・・
「すごい!?文房具から、ビールまで売ってるし!!」
目を輝かせて店内をめぐる柊君はまるで子供のようだった。
こんな一面もあるとは・・・可愛らしいね。
結局色々なところめぐりを一日かけてした。
感想は・・・めちゃめちゃ楽しかったな~。
正直に言って、今日の夕飯を家で食べると言わなければ良かったと思う。
だって、そのせいで夕方には家に戻らなければいけなかったのだから・・・
「今日はありがとう。」
「ううんや!こちらこそご馳走様でした。」
「それは案内をしてくれたお礼ってことでね。」
「案内って言ってもそんなに案内はしてないけどね・・・。」
「そんなことないやろ。色んな所に行けて面白かったよ。
たぶんあのお店に一人ではよーはいらんからね。」
「まあ、初めはね。だけど、これで一人でも入れるんじゃない?」
「前向きに検討しておきます。」
「政治家か!!何?その答え?」
いつまでもじゃれ合いながら私の家まで柊君に送ってもらって、
楽しい一日が終わってしまうのであった。
本当に楽しくて幸せな日だった。
こんな日は、たまにあって私の中では十分に充実した大学生活を送れていたのだが、
ここから少し時間が経過したところで事態が一変してしまう!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




