上田さん ~1~
寝取り体質?人のモノを欲しがる体質の上田さんの話です。
ちょっと不快な話になります。
不快に感じれば飛ばしていただければと思います。
Another Storyで柳川くんと月原くんがありますので
そちらも良ければお読みください。
私は人のモノを欲しがる性格をしている。
それを自覚したのは柊君と付き合ったことで自覚に至った。
柊君の幼馴染の保田ちゃんと私は小学校5年生の時同じクラスになった。
可愛らしい彼女は、親が中国拳法の教室をしているらしくて、
私も両親が空手教室をやっていたのでお互い共通する悩みもあり
すぐに意気投合する。
それは・・・私が柊君を好きになるまではのことなのだが・・・
保田ちゃんは昔から柊君のことを好きらしくて
柊君が通っている水泳教室や書道の展覧会は良く観に行っていた。
この話を聞いた時点で私は柊君に興味を持っていた。
彼女が柊君のことを嬉しそうに話す姿をみていると
ゾクゾクと何とも言えないモノが背筋に何かが走るのであった。
この頃になると柊君は学校対抗の水泳大会、バスケットボール大会、陸上大会と
3つの学校対抗で選手として選ばれ、同学年の女の子達の注目の的になっていた。
教室でも保田ちゃん以外にも柊君の話をする女の子が増えてきて
その話を聞いているだけだったのに、なぜか私は柊君を好きになっていたのであった。
皆が柊君と話したいと思ってはいるものの
話しかけることを躊躇している間に
私は積極的に話かけていくのである。
廊下で会えば話をするし、放課後も柊君の教室に行って
帰る前の柊君を捕まえて話をする。
そんな姿を見ていると当然女の子達は良い気持ちにはならない
それは小学校を数ヶ月で卒業を迎えようとした時期である。
私が教室に入ると保田ちゃんが泣いていたのだ。
みんなが保田ちゃんを慰めている中、私が入ってきたことが目に入った保田ちゃんは
「・・・どうして?私が柊君のことを好きなの言ったよね?」
保田ちゃんが消え入りそうな声で私に話しかけてきたのであった。
この時、私は申し訳ないと言った気持ちは当然あったのだが、
それよりも、もっと快楽が私を満たしていくのを感じた。
「ごめんね、保田ちゃん。私・・・もう柊君のことをあきらめるね。」
ただ、当然後悔する気持ちもあったので、そう伝えてあげる。
保田ちゃんは複雑な顔をするのだが、
周りの友達からはよかったねっと言う言葉を掛けられており、
一応その場は収まっていったのであった。
私の内心では、泣くくらいなら、
しっかり自分で捕まえれてばいいのにっと思ったのだが、
それを口にすることはなかった。
それに今、私の中では柊君に対してスッと気持ちが覚めて
いったのであった。
私のモノになったんだ・・・
別に私はちゃんと告白したわけではないのだが、
私と柊君が話している光景をを見て、泣く人がいた。
このことを自覚したら、急に柊君に興味が無くなっていった。
泣く人がいて申し訳ないという気持ちではなく、
何か満足した気持ちになったためである。
結局これ以降は小学校では柊君にちょっかいを掛けることはなくなった。
ただ、この熱がまた中学校に入る頃には再加熱をしていく。
中学に入って、しばらくすると柊君に一つ上の先輩の彼女ができた。
これは学年で一番早いカップル成立である。
そして、私達の中では一組しかいないカップルだ。
この事を考えただけで柊君のことが気になりだしたのだ。
そのため久しぶりに柊君に話しかけたのだが、
一度冷めた時には普通に話せていたものの、今はドキドキしている自分を自覚した。
ああ、私、柊君が好きなんだ・・・
そのドキドキは柊君に対して恋をしたためにうまれたためであり、
そのことを自覚した後は私はすぐに行動して、
時間があれば柊君のいる教室に行く。
教科書を忘れたと言って、柊君に借りに行って話をするきっかけを作ったり、
柊君の試合があれば陸上競技場まで観に行ったりしたのだ。
けれど、この時の柊君は私にも笑顔を向けてくれるのだが、
彼女と別れることはなく、私にはなびいた様子を微塵も見せてはくれない。
その態度が私の心を一層強い思いで掻き立てていったのである。
部活動をしている柊君を見続けるために
教室のベランダから暗くなるまで眺め続けて過ごす日々。
当然私だけの行動だけではなく、
赤羽ちゃん達も私の良い所を柊君に伝えてくれる。
更には私の友達の宮本ちゃんに深田くんという彼氏が出来るのだが、
深田君が柊君と仲がいい友人であったため、
深田君を通じて私のアピールをしてもらった。
宮本ちゃんも友達のためだということもあり積極的で、
よく深田君に私の思いの話をするらしい。
「上田ちゃんって、柊君のこと小学校から好きなんだよ。」
「そうなんだ!それは知らなかったよ。」
「柊君に彼女が出来できてもその気持ちが変わることなくてね、
一途ってすごいな~って思う。」
「一途な子って・・・俺的には報われて欲しいと思うな。」
彼の中で、私の評価は上がっていっているみたいで、
柊君と話をした時にも、
「そう言えば、上田って一途なんだってね?」
「そうだよー。見えないかな~?」
「う~ん、悪いけど見た目は見えないよ。
ただ、そういうギャップていいんじゃない?」
「ホント!?柊君も私みたいなタイプは好きかな?」
「そうだね。いいと思うよ。」
「そっかー!じゃあ、柊君にも振り向いてもらえるように頑張るね!」
「別に俺に頑張らなくても、一途な相手に頑張ったらいいじゃんか。」
私のことを一途だと思ってもらったことに笑みがこぼれてしまう。
私はこれ以外にも過度なスキンシップを柊君にするのだが、
冷静な対応しかしない柊君には押せている感触がないくて困ってしまう。
そんなことを一年ほど続けていた時に、
柊君の彼女がどうやら引っ越しをするという情報が
私の元に舞い込んできた。
その情報は正直言ってそんなに嬉しい情報ではなかったのだが、
「西尾さんが狙うらしいよ。」
こっちの情報を聞いた時に嬉しさが込み上げてくる
そして冷静な頭である別なことを考えていた。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。
修正:前書きの言葉を少し変更




