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柊君へ  作者: Taさん
第三章
164/254

早川さん ~2~

美人看護師早川さんのお話です。

「さぁ~って、みんなはそれぞれの班の分かれて楽しんできてね~!」


そう言って、みんなと別れて私は私の班に行く。


それぞれが役割を与えられてご飯を作ることになったのだが、

その時、ふと炊事場を見たのだ。


そこには・・・


ああ・・・微妙にコメの洗い方が違う男子がいたのである。


お米は米と米をこすり合わせてないとダメなのに

彼は手を入れてかき混ぜながら洗っていた。


普段ならそのまま無視していたと思うのだけど、

彼の姿を見ると思わず近づいて行ってしまう。



「洗い方が微妙に違うでぇ~。」


そんな風に声をかけると私の声に反応して、こちらに顔を向けてきた。


・・・あ!?


私は・・・


一目で彼に惹かれていった・・・


っというか、好きになった!


顔が赤くなっていくのを感じ、さらにはバクバクと心臓の音が響いてくる!


・・・マジで!?


思わず自分に突っ込んでしまう!


だって、今までこんなことになったことはないのだから!



今までの恋愛は2人の彼氏がいた。

1人は幼なじみで、高校の時に告白されて、付き合うことになった。


この恋愛は・・・恋愛と言っていいのかは何とも言えないのだが、

告白されたので、別に嫌いじゃないので、更には周りの意見もあって付き合った。


だからだろうけど、特に何かがあったわけではないし、

一緒にいることで楽しかったという思いはなかった。


そのためか、少しすると、



「早川が何を考えているのかが分からない・・・。」


そう言われて、私は彼と別れることになったのであった。


そして、別れたにも関わらず、私の中で、

そっか・・・という程度の気持ちになっただけで、

特に悲しいという気持ちにはならかった。


その後は高校時代は誰とも付き合うこともなく、大学生になるのだけど、

その時に一つ上の先輩の先日までいた彼氏と出会い、付き合った。


新入部員として参加した、まさにこの合同合宿で出会った彼であったが、

初めての出会いで私に熱烈にアタックしてきた。


まさにこのご飯を作る時のことだが、

私がコメを洗っている時に声をかけてきた彼氏・・・


・・・ああ・・・


私も同じことをしてるんだな・・・


そう思うと思わず自分の行動を笑ってしまう。


まさに同じ行動を自分が取っているのだから・・・


そんなことを思い出しながら、今目の前にいる男の子に話かける。



「普段からご飯作ってるん?」


「はい、普段から自炊です。」


「へぇ~!?えらいねんな!」


「?そうですか?僕の周りにも同じような自炊している人はいますよ。」


「へぇ~意外!?てっきり、外食ばっかりやと思っててん!」


「・・・まあまあ、失礼ですね~。」


「ふふふ、あとは誰かにご飯を作ってもらってきてると思ってるよ。」


そう言ってニヤリとする。


彼くらいのイケメンだと彼女がいるのは当然だと思うし、

たぶんクラスの女の子達がほっておくなんてことはないだろう。


積極的な子もいるから、きっとそんな女の子から

差入をしてもらったりしてるんじゃないだろうか?

そんなことを思っていると、



「そんなの誰にもしてもらってないです。」


「え?彼女がおらへんの?」


彼からの返答が意外であったため思わず聞いてしまうと、



「彼女はいますけど、彼女は親戚の家に住んでるんですよ。」


「・・・じゃあ、自分の家に来て作ってくれるんちゃうん?」


「いいえ。僕は寮に入ってるんで、女子は禁制です。」


「マジで!?ホンマに!?」


「本当ですよ。何でそんなに驚くんですか?」


「いやぁ~・・・どうして寮なん?

 なんか、イメージでは高いマンションとかに住んでそうなのに・・・。」


「それはイメージを壊してすいませんけど、僕は貧乏なんですよ。

 基本的に学費も生活費も自分で払わないといけないですからね。

 だから、少しでも安い所に住む必要があるんです。」


「マジで!?」


意外過ぎて本気で驚いてしまう!


学費も生活費も自分で払っているって!?


そんな生徒は私の周りには一人もいない!


マンガや小説の中で見たことがあるだけの世界である!


そんな苦労人が目の前にいるなんて・・・


自分の中で、何かできないか?と考えてしまっていた。


そんな自分に気づいて思わず苦笑してしまう。

だって、今までの彼氏誰にもそんなことをしたことがない。

というか、そんなことを考えたこともなかったからだ。


彼氏にも考えたことがないのに、どうしてそんなことを

今あったばかりの人に思うのだろうか・・・

自分で自分に苦笑してしまうのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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