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柊君へ  作者: Taさん
第三章
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日暮さん ~6~

ちょっと重い女子の日暮さんのお話です・・・

柊君から連絡が来ない・・・


メールが来たのは一昨日・・・


何でメールや電話が毎日来ないんだろうか?


何でそんなにひどいことするの?


私はジッと携帯が鳴るのを待ち続けているのに・・・


最初は悲しい気持ちになり・・・


だけど、その気持ちも徐々に苛立ちへと変わっていく!!


どうして私に連絡をくれないのか!!


こんなに私はあなたのことを考えているというのに!!


それなのに連絡一つ寄こさないなんって・・・


一昨日のメールも大した内容でもなかったし・・・


私のことなんてどうでもいいの?


そんな柊君なら私と連絡先交換しなくても良かったじゃない!!


私はすぐに着信拒否設定をするのであった・・・


なのに・・・


それなのにあいつ・・・柊君は・・・


着信拒否していても電話がかかってきていたのなら、

こちらには通知が来る・・・それなのに・・・


柊君からの通知が昨晩は来なかった!!


何で連絡をしてこないのよ!!


どうして、着信拒否をされているのに・・・謝り来ないのよ!!



イライラで全然眠れなかった私はいつもよりずいぶん早く大学に登校する。


この時間帯にはあいつがすでに学校にいつはずだから・・・


朝は、柊君は必ず学食でご飯を食べていた。

そのことを知っていて、学食に一目散に私は乗り込むのであった・・・


すると新聞を読みながら朝食を採っている柊君をすぐに見つけて、

私は柊君の傍に駆け寄るのであった。



「うん?あ、おはよう。」


そういって、私に気づいて爽やかな笑顔で渡しに挨拶をしてくる柊君に

私はイライラが更に溜まってしまう。


どうして・・・


どうしてこいつは・・・



「・・・何で連絡くれないの?」


「え?」


「着信拒否されているのに、何にも思わないの?」


「・・・え?」


ただただ驚いた顔を浮かべる柊君に、私はますますイライラするのであった!


何をいまさらそんな驚いた顔をしているのよ?


それに今、私が欲しいのはそんな顔や返事じゃない!!


私に対する謝罪!


そして、私の傍にいること!


それなのに・・・


どうして私の求めていることをこいつはしてくれないの!!



「もういい!!」


そう言って、私はその場から駆け出すのだ。


何で・・・どうして私はこんな人を好きになったんだろう。


私のことを見ようともしないこんな人を・・・


私を見て!!


私だけを見て!!


私だけのものなのよ!柊君は!!


私がこんなにも恋焦がれているにも関わらず、

いつも通りの柊君に私はイライラがずっと続くのであった・・・


だけど・・・


それでも柊君は私の傍にいてくれる・・・


だから、私は柊君が好きなままなのだ・・・何でよ・・・


どうしてそんなに優しいのよ!!




それは土日に実家で用事があったため金曜日の晩に授業を終えて、

土日だけ帰省して、そのまま家から月曜日の朝出てきた日のことである。


朝一の電車に乗って、何とか学校からの最寄り駅までついたのだが、

雨がひどかっため、いつもは使わないバスを使うことにしたのだ。


ほんの数駅だけど、荷物を持っていたため

濡れないようにと思ってとった行動が最悪であった・・・


いつもの朝の通学・通勤の時間帯でないため

バスに乗ると私以外の乗客はいなかった。


いつも外から見るバスは大勢の学生さんやサラリーマンを乗せている光景だったので、

意外だな~と思いながら、乗っていた時だった、



「大学生?」


「へ?」


私は携帯をそれまで弄っていたが、その声に反応して

顔を上げると、何と鏡越しバスの運転手がこちらを見ていたのであった!!


・・・今のって・・・このバスの運転手の声?


そう思っていると、


「君、可愛いね。何歳?」


そんなことを車内アナウンスを通して、尋ねてくるのである!!


私は恐怖を覚えて、思わず身を抱きしめてしまうのだが、

そんな私に気づいていないのか、更にその運転手は私に声をかけてくるのである!


今バスの中には私とバスの運転手しかいない状況である!


密閉空間の中に、見知らぬ・・・しかも怖い男と一緒にいることに

私は恐怖するのだ!


私はその恐怖に耐えきれずにすぐに降りるボタンを押して、

お金を払って、すぐにバスから飛び降りたのであった・・・


そして・・・


私は柊君へと連絡を入れて、助けにきてもらう。


彼は・・・


絶対に来てくれる・・・


そう思いながら連絡を入れる・・・


そして・・・彼はやっぱり来てくれたのだ・・・



「マジで?」


「ホントだよ!!それで怖かったから、バスを飛び降りたんだよ。

 それで、恐怖で歩けなくて・・・。」


「そうだよな・・・。」


そう言って、今、私の荷物を持って、一本の傘に2人で入って、

学校へと歩いて行っている。


私が電話を入れたら、すぐに電話に出てくれてすぐにここまで来てくれたのである。

本当は授業中なはずなのに、私のために来てくれる柊君。


彼の中で、授業に対して、私の方が重要であることがわかる。

それだけでも先ほどの嫌なこともすぐに忘れることが出来るのであった。

彼が迎えに来てくれてからは、先ほどまでの重かった気分もすでに晴れていた。


やっぱり彼がいい・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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