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柊君へ  作者: Taさん
第三章
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日暮さん ~1~

ちょっと重い女子の日暮さんのお話です・・・

私が同じクラスの柊君と初めて出会ったというか、

初めて話の多は、クラスでの初めての授業の時である。



「これって席って決まってるんの?」


私が座っていると、柊君がそんな風に私に尋ねてきたのである。



「分かんない。だけど、別に指定とかはないと思うから

 適当に選んで座ってるんだよ。」


初めての授業のためか、私は前日からあまり寝ることが出来ずに

結局、家に居てもすることがないため早めに教室に来たのだが、誰もいなかった。


それでこうやって座っていたのが、次に来たのが柊君であった。


入学式やガイダンスで有名人であった柊君は、

私は話したことはないが、知ってはいた。


私の目から見ても柊君が有名人になった理由はよくわかる・・・


イケメンなのだ!


そんな人から朝から話かけられるのは、ラッキーだなって思いながら、

柊君が適当に座ろうとするのを目で追っていたのである。



それが柊君との一番最初の会話のため、私はハッキリと覚えている。

ドキドキとしながら、柊君と会話をしていたのだから・・・・


それなのに・・・


柊君は・・・




「日暮さんと普通に話すようになったのは・・・いつだろうか・・・。」


私は、クラスの中でも柊君と仲がいいのは言うまでもない。

そんな私が柊君と話していたのを見たクラスメイトたちから、



「いつからそんなに仲良くなったの?」


とか、



「いつから話すようになったの?」


と話していると聞かれた時に、柊君がそんなことを言いだしたのである!!


柊君の発言にイラっとした私は、



「柊君からでしょう!何で覚えていないのよ!!」


「俺からだった?・・・うぅ~ん・・・。」


「私が話しかけるわけないじゃん!!ホント最低!!覚えてないなんて!!」


私に言われても思い出さない柊君にイライラが募ってしまい、

思わず柊君に怒声を浴びせて、その場を立ち去ってしまうのであった。


・・・


それなのに・・・


何で柊君は私を追ってきてくれないのよ!!!


どうして、自分に非があるのに追ってきてくれないのよ!!


後ろを振り返っても追いかけてくる様子もない・・・


なんて男なんだ柊君って・・・


最悪な気分になりながら、家路へと着いた時だった、


ピロリン!


携帯のメールが鳴ったのである。


・・・もしかして・・・


そう思うと急いでカバンから携帯を取り出して、

だれからの届いたメールなのかを確認すると・・・


やっぱり!!


それは柊君からのメールだった。

私は急いで携帯を開いて、メールを確認すると、



“ごめんね”


そう簡潔に書かれているのであった。


ちょっと嬉しくもあったが、これだけでは

何に謝っているのかはわからない・・・まあ、分かるけど・・・


それでも思い出していないことを思い出して欲しい!!

そんな思いに駆られて、私は、



“何が?”


そんな風にぶっきらぼうに返すのであった、

するとすぐに、



“思い出せなくて”


こんな返事が返ってくるとどうやら私が怒っているポイントが

分かっているんだろうと思える。

そして、今、思い出したんだろうなっと・・・



“それで?”


それでも私は確認を止めたりはしない。

そのまましっかりと思い出したのかを尋ねると、


“一番最初は初めての授業だったね”


そのメッセージを見るとおもわずにんまりとしてしまう。

私だけじゃなくて、柊君も覚えていてくれたんだ・・・

そう思うだけで嬉しくなってくるのだ。



“そうだよ!やっと思い出したか!”


そんなメッセージを返すと、



“すいませんね・・・若年性痴呆が進んでてね”


そんな返事に思わずクスリと笑ってしまうのであった。


その後もずっとやり取りをしている。


私とやり取りをしている間は、柊君は彼女と連絡を取っていないはずだ・・・

そう考えただけで、私は嬉しくなってしまうのだ。


その後もやり取りをやっていると柊君から電話がかかってくる。



「・・・もしもし?」


「機嫌は直った?」


そんなことを第一声にいうのである!

それにイラっとした私は、



「誰のせいでそんな風になったと思ってるよの!!」


電話越しに怒鳴ると、その電話越しからは苦笑が聞こえてきて

ますますイラっとするのだが、



「だけど、そのおかげで一番最初の時を思い出せたよ。」


「・・・え?」


「いやいや、席が分かんなかったんだよね~。

 高校まではキッチリと席も決まっていたし、

 大学に入ったらいきなり自由になるなんってね。」


「・・・そうだね。」


その後は思い出話をしながら家にたどり着いた頃には、



「この音は家に着いたんだね?」


「・・・よくわかったね。」


「まあね、目ざといんで。じゃあ、また明日。」


「え!?・・・あ、うん、また明日ね。」


もっともっと話していたいのに、どうして家に帰ってしまったんだろうか・・・


私は女性専用のシェアハウスに住んでいて、寮母さんがいるため

電話は話しづらいため家にいるとみんな電話をしないようにしているのだ。


はぁ~・・・これなら、帰りにあるカフェとかで寄り道するんだったな・・・

そんな反省をしながら、



「お帰り日暮ちゃん。」


「ただいま。」


シェアハウスの中に入るとすぐに寮母さんから声をかけられたので、

すぐに返事をする。


うちの親は過保護であるためここにされたんだし、

もし1人暮らしをしたいと言っても、

絶対に叶わなかっただろうな・・・と思い直して、

自分の部屋へと戻るのでした。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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