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柊君へ  作者: Taさん
第一章
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西尾さん ~2~

西尾さんの話です。

ちょっと不快な話になります。

不快に感じれば飛ばしていただければと思います。


Another Storyで柳川くんと月原くんがありますので

そちらも良ければお読みください。

「今日一緒に帰ろう。」


「部活があるよ。部活が終わるのが遅いんだ。そんなに待たせるのも悪いし。」


その言葉に友達が指摘をしてくれる。


「部活と西尾ちゃんどっちが大切なのよ?」


「はぁ?・・・じゃあ、遅くなってもいいならいいけど・・。」


「うん、待ってるよ。」


私の気持ちはかなり上がっているため柊君に

待ってあげることを告げる。


一緒に帰る夜道で柊君と手をつないであげて帰る。

途中のコンビニで、


「ジュース買ってよ~。」


「はぁ?・・・まあ、いいけど。」


ケチ臭いのはいただけないけど、買ってくれたのでまあ良しとして一緒に帰る。

色んな話をしてあげるのだが、歩き方とかの気遣いが出来ているのに気づく。


前に彼女がいたからか・・・


男としては及第点なのだろうけど、

前の彼女によって教え込まれたであろうその仕草に

不快感が湧いてくる。


一から私に尽くすようにしていかないと・・・


それが柊君との付き合いだした初日だった。



それからも放課後に送ってもらうのだけど、

柊君が習い事がある時は、うちにまで来ても玄関先で帰っていく。

それがあまりに続くものだから、


「私と習い事ってどっちが大事なの?」


私の問いに即答で習い事と答える柊君とその日はケンカをしてしまう。


何で私じゃないのよ!!大事でしょう、私は!!


次の日に事件が起きる。

私とあれだけケンカした次の日なのにも関わらず、

学校に行くと柊君と柊君の周りにいつもいる竹中さんが談笑していたのであった。


・・・私とケンカした次の日に笑うってありえなくない?


柊君との会話を終えて、竹中がこちらに向かって歩き出し、

私の顔を見ても特に反応しない彼女に思わず私はにらんでしまう。


「・・・人の男に色目を使わないでよね。」


すれ違いざまに柊君の傍にいた竹中に釘をさしておく。


柊君はテスト結果が張り出されると必ず上位に名前があるし、

陸上部でもすごい成績をおさめていて、この間は高校の先生が

柊君に会いに来たと聞いている。


そんな彼に相応しいのは私であり、

ちょっと成績がいい程度の竹中ではない!

周りに友達も、


「竹中さんってちょっと頭がいいからってね~。」


「けど、柊君に近づこうとしてちょっと悪ぶってんじゃないの?」


「気をつけないと西尾ちゃん!」


「やっぱりそう思う~。今日なんか、すれ違いざまに

 “人の男に色目を使わないでよね”って言われんだよ・・・。」


「ええぇ~、おかしいじゃん!」


「西尾ちゃんの彼氏だよね!!」


「竹中さんの彼氏でもないのに!!」


「ちょっとそれで困っちゃってさ~。」


「分かった!みんなで竹中さんにちょっかいかけないように伝えないと!!」


「そうだよねー!」


私はいい友達を持った。


その後は私は直接なにかをしたわけではないのだが、

竹中には友達から柊君に近づくのを止めて欲しいと言ってもらった。


ある時、昇降口で竹中が下駄箱の前で固まっており、

その手には手紙のようなモノが握られていた。


「あれ、その手紙どうしたの?」


私が声をかけると、その手あった手紙をくちゃくちゃにした。


「・・・別に。」


そう言って、立ち去っていく竹中を見送って、

私は竹中がごみ箱に捨てた手紙を見た。


“人の男に色目を使ってんじゃね!このビッチが!!”


そんなことが書かれていた手紙であった。



柊君の友達の深田君にも相談する。


「最近竹中さんが柊君と仲が良すぎるように思えるんだよね~。」


「そう?元々仲が良かったじゃんあの2人。」


「そうだけどさ・・・やぱり彼女としては女の子と仲がいいのは不安になっちゃってね。」


「まあ、そうなるか・・・。分かったよ。何かの折に柊には言っておくよ。」


深田君もいい人だね。

私の相談事も真摯に受け止めてくれる・・・。


柊君もあんな風に真摯に考えてくれれば

こんなに心配しなくてもすんだのになっと思っていた。


柊君と付き合い始めて一か月ほど経過した頃である。


今までに私が見たことがない目をした柊君が私達の前にいた。


「・・・なかなか、面白いことをしてるじゃんか。」


そういって、私達に突きつけたのはある手紙の山だった。

それは、竹中に毎日のように届いていたものである。


私達が押し黙ってしまう中、


「まあ、ご丁寧に毎日のように下駄箱や机に入れてたみたいじゃん。」


「・・・竹中さんがいったの?」


友達が柊君に聞くと、


「あいつが言うわけないだろう?俺が気づいたんだよ。

 偶然、竹中が手紙を握りしめてゴミ箱に入れようとしたところで、

 一枚ゴミ箱に入らずに廊下に散らばったんだ。

 その時に書かれていることが目に入ったんだよ。」


柊君の声が恐ろしいほど冷たく感じた。


「この紙を使っているのお前たちじゃん。

 西尾がいつも俺によこす手紙と一緒だしね。」


「この手紙なんか誰もが使ってるじゃん!!」


「俺この三日間程毎日早く来て、竹中の下駄箱と机の中を確認してたんだよ。

 まあ、それでこの量になったんだけど・・・。

 そしたら、今朝、入れてるのを見たんだよ。わざわざこんなことのために

 あんなに早く登校しているとは思わなかったよ。」


「!?見てたの!?最低!!」


「まあ、最低なことだと思うけど、それよりも最低なことをやってたんだろう?」


「・・・西尾ちゃんは関係ないよ・・・。」


「はぁ?」


「やったのは私達で西尾ちゃんはやってない!!」


「そうだよ!!西尾ちゃんは知らなかったんだよ!!

 私達が勝手にやったんんだよ!!」


「それに柊君も悪いだからね!西尾ちゃんがいるのに

 ほかの女の子と仲良く話したりする何ってさ!!」


「はぁ?友達と話して何がわるいんだよ?」


「友達って女の子なのに?男の子同士で話せばいいじゃん!

 それなのに女の子と話してる何って不潔だし!!」


「・・・まあ、どうでもいいけどさ。

 そもそも西尾が知らないってことはないだろう。」


「・・・私は知らなったもん・・。」


私は柊君の指摘を小声で否定する。今にも泣きそうになりながら・・・


「ウソをつくなよ。お前、前に竹中が捨てた手紙を

 わざわざごみ箱から拾ってみてただろう?

 そこで、その手紙を見てニヤニヤと笑ってたじゃん。」


「え?うそ!?」


あの場面を見られていたなんんって・・・

私は悲しくなって涙を流し始める。


「柊君が西尾ちゃんを泣かせた!」


「さいてー!」


「・・・悪いけど泣いたところで何も変わらないからな。

 俺達はこれで終わりだ。

 ああ、それと深田まで巻き込むな。」


それだけを言って私達の元を去っていったのであった。

私が泣き止まないでいると


「大丈夫!きっと柊君もすぐに戻ってくるよ!」


「そうだよー。西尾ちゃん可愛いしさ!」


「私達、柊君の誤解を解いてくるよ。

 西尾ちゃんは何もしていないって!」


一生懸命慰めてくれる友達に感謝しつつ嬉しさがこみあげていった。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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