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柊君へ  作者: Taさん
第一章
14/254

西尾さん ~1~

西尾さんの話が始まります。

ちょっと不快な話になります。

不快に感じれば飛ばしていただければと思います。


Another Storyで柳川くんと月原くんがありますので

そちらも良ければお読みください。

「私の旦那様、慶〇の付属出身だから、当然息子も受けさせるつもりなの。」


「さすがは清水部長の奥様の息子さんですね。」


いつも一緒にお茶をする奥様との会話。

皆が笑顔で私を褒め称えてくれる中で、1人の奥様は緊張した面持ちをしていた。

彼女は、今日初めてこのお茶会に参加している。


「そう言えば、貴方はお子さんは?」


緊張しているようなのでほぐしてあげようと思い声をかけてあげると、


「あ、はい。うちには一人子供がいます。」


「どちらに通わせるの?」


「うちは、そんな・・・国公立の幼稚園に入れようと主人とは話しているのですが・・。」


「まあ!?それはいけないわ!」


「え?」


「国公立何って!大切なお子さんなのだから、しっかりとした然るべき所へ入れるべきよ!」


「そ、そうです・・。ですが、うちはそんなに生活にゆとりがあるわけではないので・・・。」


「そう言えば、貴方のご主人はうちの主人の部に転勤してきたんでしたわよね?」


「は、はい。主人のことをよろしくお願いします。」


「そうね・・・主人に話をしておきますわ。」


「良かったですわね。清水部長の奥様からご主人に頼めば、

 出世間違いなしですわよ。」


その後も私を持ち上げていく話をしていく皆様方。


「清水部長の奥様のところ車を新しくされたんですよね?」


「ええ、ベンツなんですけどGクラスのモノを購入しましたのよ。

 どうしても子供の送迎もありますから。万が一に備えてね。」


「うらやましい!!私の主人にも伝えないといけないですわ。」


先ほど話をしてから一言も言葉を発しない新入りの彼女に、


「お宅はどちらの車を?」


「え!?あ、う、うちは・・・国産車を・・・。」


「まあ!?そうなの。」


私の驚きに周りも同調して、驚きの声を上げていく。


「やっぱり外国車じゃないといざって言う時に困ったりするわよ。

 だから、絶対に外国車を買わないといけないわよ。」


「そうですか・・・。」


「まあ、確かに平社員のうちは難しいかもしれませんけど、

 うちの主人のようになれば買えますからね。それは仕方ないかもしれないけど、

 お子さんのためには少し無理をしてでも購入した方がいいわよ。」


「・・・検討してみます。」


「そうよ!学校の件も御主人に相談してみなさいよ!

 もし受かれば私の息子と同級生になるのだから、何かとお互い協力出来て、

 お互い助かるとおもうし。」


「・・・それは・・・私も主人も公立出身なので公立でも十分だと・・・。」


「まあまあ!ですけど、うちの主人みたいに慶応出身であれば

 部長になることも可能なんですよ?息子さんもきっとなりたいと思いますわ。

 だから、しっかりと子供の時から然るべきところに入れるのが必要と思いますわよ。」


「・・・検討してみます。」


周りの奥様方も私の意見に大いに賛同してくれる。

私は間違ったことを言ってないのよ、あなたのためを思って言っているのよ。


「そういえば清水部長の奥様は明日から帰省されるのでしょう?」


「ええ、父と母にも孫を見せてあげないといけないので。

 それに私も同窓会があるから、それに参加する予定ですわ。」


そう、今度の中学校の同窓会で皆がどうなっているかを見てあげたいと思って

今回の同窓会に参加するのだ。


まあ、柊君と・・・あの竹中がどうなっているのかをね・・・




柊君のことを知ったのは、中学校に入ってすぐに出来た友達伝いに聞いた。


私は中学から引っ越してきたばかりであり、誰がいるとか、

どんな人がいると言うのには疎かった。


一年生の時にすぐにできた友達は上田さんや赤羽さん、宮本さんというグループで、

この中の中心実物である上田さんが、


「柊君っていうカッコイイ人がいる!」


連日騒いでいたのである。

そう言われてみるのだが、まあ、確かにレベルは高かった。


だけど、他にもレベルの高い人はいると思ったのだが、

テスト結果が発表されるとその見た目だけではないことが分かる。


へぇ~、柊君って頭もいいんだな・・・


私の中ではポイントは上がるのだが、まだそれほどではなかったのだが、


「陸上の試合で優勝したんだってよ!」


「県の強化選手に選ばれたって!!」


みんなからの尊敬のまなざしを浴びている柊君に

私の中で合格点に達したのだ。


その頃には上田さんのグループから離れていた。

上田さんを中心としたグループだから、色々とめんどくさい・・・


だから、別のグループに入って私は、


「柊君のことが気になるんだよね」


そう言いだしたのである。

これが結果、上田さんのグループとは亀裂を生んでしまうのだが、

上田さんがクラスでも嫌われていたため

私のグループは私を中心にまとまっていった。




柊君が彼女と別れたという噂を聞いて、

私はすぐに柊君に告白をすることを決めた。

知っている、柊君を同級生の何人かがねらっていることを。

それに上級生や下級生も狙っている。


同級生達も自分の顔を見て判断しているのだか?

上級生なんだから、自分らの周りにいる男の子達で十分だろうし、

下級生も自分の周りにいる男の子達で満足していればいいものを・・・


柊君の噂について、すぐに友達に頼んで柊君に確認をとり、

別れたことを確認してから私は放課後に告白を手伝ってくれると

言ってくれた友達と共に柊君を教室に読んだ。


「柊君、好きなの。私と付き合ってほしいの。」


単刀直入に告白をする。

柊君から部活で時間がないと言われたし、

私も初めての告白で何を言っていいのかが分からなかった。


「・・・申し訳ないけど、そもそも君のこと知らない。」


柊君からの第一声に驚いてしまう。

何で私のことを知らないんだろうか?


「ええぇ~!西尾ちゃんって可愛くて有名じゃん!」


「上級生からも告白されてるんだよ!」


周りの友達から柊君に批難が及ぶ中で、


「だから、ごめん。」


断りの言葉が柊君から告げられたのだ。


「・・・どうして?」


「まず良くも知らない人だし。」


「これから知ればいいじゃん!!」


「それに俺別れたばっかりで、付き合うって気分にはならないんだよね。」


「そんなの柊君の問題じゃん!西尾ちゃんの問題じゃないじゃん!」


「それなのに断るってひどくない?」


私の友達が私をかばってくれる。

そんな中・・・


「・・・ご、ごんね・・・柊君の気持ちも考えずに・・・。」


泣きながら柊君にあやまる。


「うわぁ!!西尾ちゃんのこと泣かす何ってひどい!!」


「泣かして責任も取らない何ってありえないんだけど!!」


その後も続いた柊君への抗議に、柊君も


「・・・泣かせたことは悪かったよ。・・・とりあえず、友達からってのは駄目なの?」


「・・・恋人前提で・・・ならいい。」


「・・・分かったよ・・・。」


柊君の返答に思わず笑顔になってしまう。

やっと柊君が私のモノになった。

友達から注がれる視線に、優越感を感じてしまう。


気づいた点は修正・追加します。

拙い文章で申し訳ないです。

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