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柊君へ  作者: Taさん
第二章
126/254

坂井さん ~33~

初心者の運転ほど怖いモノはない!!

「じゃあ、私達は戻るね。」


「はい。あ!?」


「うん?」


立ち去ろうとしたのだが、私の手を引っ張ってきたので、

思わず柊君の方へと向き直す。



「天野さんの運転は・・・


 怖いですから。」


「え?」


「すでに朝一で横に乗せられた・・・。」


疲れたような顔をする柊君。

その顔を見るだけで、朝からどんな目にあったのかが想像できる・・・



「・・・だ、大丈夫だった?」


「・・・乗らなくていいなら・・・一生乗りたくはない。」


「何をそんなにハッキリと言うかね!!」


柊君の言葉に天野が噛みついてくる。



「だって、そうじゃん!!

 赤信号でもツッコムし!

 ブレーキは遅いくて人をはねそうになるし!

 細い道でもガンガンスピードは出すし!!」


「ちょっと見落としてただけじゃん!信号は!!

 それにあの人は向こうが飛び出してきたんじゃん!

 その後のブレーキは・・・ちょっとこっちが驚いて反応が送れただけだし!

 スピードはちょっと急ぎたいな~って思ったから、出しただけだし!!」


「・・・それを危ないって言ってるんですよ。」


「もう頼まれても乗せないからね!」


「ええ、むしろそっちの方が望ましいですわ!!」


「むむむ!!ああ言えばこう言う!!」


「人聞きが悪いわ!本当のことを言ってるだけじゃん!!」


「まあいいわ・・・。

 見てなさいよ!

 あとで坂井を乗せて運転するから、名誉返上してあげるわ!」


「名誉を返上してどうすんだよ!

 それを言うなら、名誉挽回!!」


「じゃあ・・・汚名挽回?」


「何で尋ねてきた!?

 それも汚名を挽回してどうするの!!

 それは返上するの!汚名返上!!」


「・・・いちいち細かい男だな・・・。」


「人をけなす前に自分の無知を反省しろよな!」


「むむむ・・・。」


柊君と天野がにらみ合いをしているとチャイムが鳴り、

先生が来たので私達は自分達の教室へと戻っていく。


天野はまったく納得していないようで

ずっと柊君のことをブツブツと言っているのであった。



「これが・・・坂井の手作りチョコか。」


ぱぁ~と花が咲いたような顔をする天野。

とりあえず渡して良かったと思っていると、



「これは私からのチョコレートだよ。」


「ありがとう。

 ・・・結構大きいんだね?」


そう言って、私は袋から大きな箱を取り出して

ラッピングされた表面に貼られている詳細を見るのだが・・・



「天野・・・コレってチョコレートケーキ?」


「そうだよ!ここのチョコレートケーキ美味しいから、

 丸々一本プレゼント♪」


渡されたチョコレートケーキはカステラのように四角い箱に入っており、

大きさが・・・思った以上に大きい。

それと・・・



「天野、これって要冷蔵って書いてあるんだけど

 柊君に渡したのは何か保冷剤とか入れてるの?」


「え?・・・柊なら大丈夫よ。」


「もう!天野!!柊君に伝えておかないと!

 陸上部の冷蔵庫があるから、そこに入れておくように言っておきなよ!」


「はーい!」


そう言いながら天野はスマホで柊に一報をいれていた。


貰ったことは嬉しいのだが・・・


これ賞味期限が今日までになっているんだけど・・・


さすがは天野だ・・・




授業という授業はなく、先生から簡単な連絡事項を聞いて、

出席をとっただけで授業は終了となった。


一応、国公立の受験組はまだ残って勉強をしたりするようだが、

私のように私立組や天野のような推薦組は本日の学校はこれで終わりである。


一限目が終わって天野と一緒に教室を出て、帰る時のことであった。



「また柊は貰ってるね~。」


天野が私にわかるように指をさす。

その指がさす方向を見ると・・・


渡り廊下の部分で、そこに柊君と共に、

あの上履きの色だと一年生かな?


今まさにチョコを柊君へ渡そうとしていたのであった。



「・・・ちょっとは彼女がいるんだから、柊君も遠慮すればいいのに・・・。」


おもわずこぼれた私の声に、



「嫉妬?ねえ、嫉妬した?」


「・・・。」


しまったと言う思いで口を塞ぐのだが、すでに時が遅い。

私の言葉をきいた天野は・・・


ニヤニヤしているし・・・



「いや~、坂井を嫉妬させるとはね~。

 柊もダメな男だね~。」


「・・・。」


「だけど、坂井も覚悟を決めないとね。」


「・・・覚悟?」


「柊がモテるのは仕方がないことだし、

 1年間・・・いや、もっと長い間遠距離恋愛をすることになることをね。」


「・・・そうだよね・・・。」


私は柊君の姿を横目に下校するのであった。

私の中で色んな葛藤を生み出しながら・・・


そんな私の気持ちを知ってか知らずか・・・

天野の車に乗り込むのだが・・・


地獄へと落としてくれる!!



「ちょっと!!天野!止まってよ!!」


「あんなところから自転車が飛び出してくるのが悪い!!」


その後も色んな事が起きて、ひたすら急ブレーキを踏み続ける天野・・・

私の家に着いたときには私はぐったりとしていたのであった。



「まあ、しっかり考えなよ。柊とのことをね。」


しかも何気に私の心をえぐって帰っていくというおまけつきで・・・


柊君はモテるんだよね・・・


そしてこれから私は関西に行く。

柊君はどうするんだろうな~進路・・・


柊君ならどこにでも行ける


その頭の良さ・・・


その陸上の実力・・・


彼の進む道は無数にあるのだ!


私が・・・邪魔になってしまうかもしれないな・・・


そんなことを考えてしまったバレンタインデーであった。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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