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オーバーワールド~略奪系能力を使って異世界最強へ~  作者: Mikumo
序章─転生者・雨宮ユウキ─
6/17

破滅レベルの作戦名

二日間ぐらい投稿してなくてすいませんでした。ここで言っときますが毎日投稿は少し難しいので早くて三日に一本、遅くて一週間に一本といった投稿ペースで行こうと思います。


Mikumo(ミクモ)の気まぐれによって、また体調によって、またまた休みによって一日一本ペースに変わる可能性があります。ご了承ください*

「ねぇユウキ?」


「何だ?」


身長がユウキの半分ほどの少女(アミル)はちょこちょこと共に歩きながら質問する。


「その服、なに?」


疑問に思っていたのは黒学ラン。これは仕方ないことだ、転生前は高校の教室。授業の最中ではないが学校内では規則として制服なのだから。


「これは俺の……んん。何て言ったらいいんだろうな」


元の世界、又は地元、どっちを言おうか迷う。


「まあ、俺の元いた村というか街では学業に励む時必ずこのような服をみんな着るんだよ」


少し早口だがそこまで怪しまれない早さ。かなりこういった場面が得意なのだろう。


「……変か?」


「コクコクっ」


「あ、そうなのね。んじゃ脱ぎますわ」


アミルの純粋すぎる頷きに心が傷つきながらも学ランをその場で脱ぎ捨てる。今まで共に頑張ってきた同級生は、今はもう裏切り者に近かった。だけど嫌悪感もない。一瞬だが"非"を生み出すことが出来たから。


「つーか後どのぐらいで着くの? 結構歩いてるし。おんぶしようか?」


「フリフリっ」


首を縦に振った次は横に振る。「忙しいヤツめ」、とユウキは小さく呟く。


「あともうちょっと」


「正確には?」


「もう、着いた」


「早すぎはしませんかい?」


こんなどうでもいいボケとツッコミが少し楽しくさえ思える。


「さーて早速だけど。分かるか?」


「コク」


先程までよりゆっくり、そして深い頷き。短い出会いだが一緒に山道を永遠と歩いた。話題が消えるまでずっと喋りっぱなしだ。それだけで信頼関係は築ける。簡単だ。


「そーれじゃっ! 『ドキドキっ♡ 奴隷解放大作戦(戦闘型)』、始めていこうか!」


悪魔誕生祭、開幕。


━━━━━━


ユウキとアミルの覚悟が決まった同時刻。探し求めていた商人は……。


「エミルっ! 今回はどんな奴隷が入った!?」


「あぁこれはこれは若旦那様! 今回はこの色濃い奴隷()何てどうでしょう? 性奴隷としても労働奴隷としてもいろんな分野で役立つこと間違いなしです!」


エミルと呼ばれた奴隷商人はかなり太っていて髪の毛がない。その服装や容姿から異世界の悪い商売人、というのが丸わかりだ。

奴隷商人。価値がないと世間で呼ばれる人間を売って儲ける、悪人。奴隷はみんなアミルと同じような格好をさせられている。老若男女関係なく。


「んじゃあ貰おうか」


若旦那、とはもっと若々しい少年の声が聞こえてくる。


「おう、これはお目が高い! この女何てどうでしょうか?」


少年は不自然なぐらいにフードを深く被っている。誰からも見られないように。そんな少年はしっかりと同じようにフードを深く被る少女と手を繋ぐ。


「は? 俺が欲しいのは奴隷さん達じゃねぇよ」


その言葉を聞いた少女は手を離し少年の後ろの方へと逃げる。遠く、遠くへ。


「アンタの命」


利き腕の右拳で躊躇(ちゅうちょ)なく顔面を殴る。飛ばされたエミルは弾丸のように回転して人々を閉じ込めていた檻を壊してしまう。


「さあ逃げろ! アナタ達は自由だ!」


先程の衝撃によってフードから少し顔が見える。その顔は少年らしいしっかりとした顔つき、だが左目は黄色く右目が黒の異様な両目。


「あ、ありがとうございます! この恩は、いずれっ」


「いいから速く遠くへ! アミル、頼んだぞ!」


二人(ユウキとアミル)はお互いに背を向け合いながらも親指をピンと立たせグッドサインを送り合う。再びユウキはフードを深く被り直し、アミルはフードを深く被ったまま人々を誘導する。


「き、貴様……!」


頭から血がダラダラと流れ落ちてくるエミルの様子は滑稽(こっけい)である。


「どうした? エミル。弱すぎて話にもなんねぇぞ?」


「頼む若旦那様! コイツを殺せるのであれば俺が持っている全部の奴隷をアナタに全て差し上げます!」


「うっは~他力過ぎんだろ。笑いが止まんねぇぞ!」


転生してからキャラが壊れつつあるユウキは指をちょんちょんと動かし挑発する。


「カモーン若旦那。瞬殺してやんよ」


「調子に乗るなよ? 若僧がっ!!」


地面を蹴り飛ばし素早くユウキ目掛けて走る。

一目で分かったこの能力(スキル)は『増強系』。身体能力を一時的に高めるシンプルな能力。その分色んなことに活用しやすいというメリットが存在する。

ユウキは周りに人がいないか確認して両手で地面に触れる。


「見せますか! 今のところ、俺のとっておき! 『破壊(ブレイク)』ッ!」


かなりの広範囲。ユウキの言葉と同時に地震が起きた如く地が揺れエミルと若旦那を宙へと浮かびあげる。


「その身に刻め……」


浮かび上がった遠く離れた二人を一瞬で引き寄せ片手に一人ずつの顔を掴む。


「『地獄による破壊(ヘルブレイク)』」


顔面を破壊したユウキは二人を地面に投げ飛ばす。一人だけ綺麗に着地すると。


「命貰うって言ったけどやっぱいいわ。でも、今まで通りの生活は出来ると思うなよ?」


ドヤ顔で言いのけたユウキはアミルが逃げた場所へ走って追いかける。

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