第一章1『崩れさる日常と、始まる非常』
いつも通りの朝。いつも通りの道を通り学校に通う。
いつも通りの4限をこなし、 昼ご飯も食べ終わり5限を終え、現在6限目。ここまではいつも通りの日常。
主人公 日暮龍輝は覚悟を決める。この6限が終わったら、今日こそは好きな子に告白しよう!と。
だが、彼のいつも通りの日常は、6限目で終わった。
一瞬の浮遊感、龍輝の身体は吹き飛んだ。
──── 地球と共に........
俺、日暮 龍輝は意識だけの中、虚空を泳ぐ。コレが俗に言う、″霊体″と言うやつだろか?。俺は、死んだのだろうか?そんなことを思いながら俺が最後に聞いたのは、
「この星が死んだのは、我々の失態。罪無きこの星の生物よ、責めてもの償いとして、我らの星で新たなる生を........」
そして見た、地球のような...いや、地球で有ろうソレが、更に大きな星にぶつかる瞬間を。
気が付けばソコは草原。周りは岩で囲まれており、その岩には苔が生い茂ってる。風は涼しく肌に吹き付け、どこからか水の匂いがする。最近では、こんな綺麗な自然はなかなか拝めない。此処は天国か?俺、やっぱり死んだのかなぁ。
意識のもうろうとすな中、少しふらつきはするもののどうにか立ち上がる。いつもより視線が高い。死んだからだろうか?そのままよたよたと、水の匂いがする方へ歩き出す。
やっとこさ水場を見つけた俺は、水をすくい上げ顔に掛ける。冷たい、と言うより痛い。まるで酸でも掛けられたようだ。大きく深呼きゅ...う?
あれ??痛い?呼吸?まるで生きてるかのようだ。落ち着こうと顔を洗うため水に手を伸ばす。そこで初めて気がつく。自分の見た目が、竜だという事に。
「ギャオォォォォッッッン!!!《何じゃこりゃぁぁぁぁっっっ!!!》」
俺は、龍もとい″竜″になっていた。
主にファンタジー系の作品に出て来る″ドラゴン″のようだ。
肌は赤い鱗に包まれ、頭からは黄色い角が生えている。口には牙が並び、背中からは羽、お尻からは尻尾が生えている。体高5mぐらいのドラゴン。
── そういやぁ聞こえた気がする。新たなる生がどうとかって。
なんて思い出しながら辺りを見回す。
よく見れば、右上になにやらRPGゲームなどで見る、緑とピンクのパラメーターのような物が見える。触ろうと手を伸ばすとタップしてしまったようで、ステータス画面?に移る。ソコには、
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Lv 0
HP :59
MP :1
SP :29
攻撃力:41
防御力:27
会心 :17
職業 :マジックキャスターLv 1
種族 :火竜 Lv 2
魔法........
スキル.....
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など、ゲームでよく見るものが書かれていた。
.....「グルガルルルルルル?!《マジックキャスターなのにMP1 ?!》」
キャラクター設定間違えてません?運営さん。
俺の第二の人生は、ここから始まった。