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しるし(詩集)

頭痛

作者: さゆみ



肌にふわりとそそぐ風は弱々しくてやさしくてなんにも喋らない


洗濯物がゆらりと踊りまわって白いブラウスが羽を伸ばす


見下ろすと緑に飽きてきた植木たちが点呼をとって整列していた


薄日が気まぐれに屋根を突き刺し浸透して灰色や橙色が浮かび上がって目を眩ます


聞こえてしまう車の乱れた走行音、子供の甲高い声、カラスの嘆き、

救急車のサイレン、通行人の靴音、外気の唸り、小鳥の愛らしい囀ずり


空はいつも同じ面積を保ち色は濃淡のバリエーションで雲がついたりつかなかったり


鉄塔が電柱が黙って突っ立ってるからドミノ倒しをやってみたら愉しくなるかもしれない


生命の息吹きが感じられる爽やかな空気に彩られ蛍光色のパンジーがボカロを歌う


穏やかにほっと漏らす時間の小さなため息達にほら またやさしい風は肌を黙ってつつく


あと一本で煙草がきれてしまう 自販機に向かわなければならない


胸の中の生かされてる鼓動と頭の中を削ぎ取られる振動がテンポよく芽吹く


May marchが鳴り出した 


コルネットが横からふいに話しかけてくる (ねえ 行進なんて出来るの?)



五月は本当にうつくしい








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― 新着の感想 ―
[一言] 駄文を書きながら読んで見たら、磨かれた感性を感じました。題名はどうなのか解りませんが飛びぬけて良い言葉が有ります。良いと感じる時と普通の時も有りますが・・また余計な感想書いてしまったかも・・…
[一言] この詩は本当に美しい。 ありがとうございます。
2013/05/12 16:08 退会済み
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