表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

私の好きな人。(3)

いよいよ遠足当日。

相変わらず、葵を見るとドキドキするような気がする。

だけど、それは認めちゃいけないんだ。

認めちゃうと、もう辞めれなくなる…。


だから、そうならないためにも好きになっちゃダメなんだ。


「えー、じゃあケガの無いように、・・はじめっ!」


始まった。

山登りは嫌だけど、

でも、葵に迷惑はかけたくない。

何としてでも、葵を1番にしてあげたい…。


「美緒、ここからは一応敵同士だねっ!おっ先~」

「あっ、麻耶!」


早いな…

「美緒、頑張るのは山登りだけじゃないよね?」

「え?佳奈それどういう意味⁇」


「どういう意味って…葵君のこと好きなんじゃないの?」

「えっっ⁈」


私が…葵を…好きっ⁈⁈

…てゆか何で佳奈が…


「気になってんでしょ?葵君のこと。それとも、もしかしてまだ自分の気持ち、気づいてなかったの⁇」


私が…葵を…

「でもっ、佳奈…葵は…その…皆の人気者だからさ…?あたしなんかじゃ…」


「葵!しっかりしてよ?美緒はカワイイよ。自信持ちなよ、今日だって葵君からペア組んでくれてたじゃない。美緒、頑張って素直になりなよ、ね?」


…佳奈…。

素直になりなよ…か…


「じゃああたしもこれ以上、涼太君待たせちゃ悪いからいくね。また後で話聞くからねっ♪」


あ…行っちゃった…

あたし、葵を好きになっていいのかなんて考えてもしかた無かったんだ。


「おいー、中谷早くいくぞ!」

「うんっ」


考えても、好きにならない努力をしたって仕方が無いんだ。


…もう、好きになってたあたしには何も意味が無かったんだ…。


いつか、葵の彼女になれる日が来るのかな…


「中谷、お前意外と体力あんじゃん」

「え、ウソ⁈ほんとに?」

「うん、俺の予想よりかはな!」


・・・ん?なんかそれって…


「ちょっと、それ失礼じゃない?」


「反応おそっ」


葵…その笑顔には特に特別な理由もなくて、

あたしが今笑ってくれたことに対して喜んでるなんて、

全くわかってないんだよね。


葵…葵は好きな人とかいるのかな?


「どうした、中谷なんか顔赤くねぇ?」

「え…あ…そんなことないっ、大丈夫!」

「あ、そう?あんま無理すんなよ。俺、お前のこと背負って1番でゴールしてもいいしな」


葵…なんでそんなに優しいのかな?


好きになる前は話をしてても

そんなに一個一個の優しさに気づいたりしなかったよ。

でも今は、話す口調も、声も、

笑顔も、気遣いも、全部全部愛おしい位だよ。


あたしの中で葵はどんどん大きな存在に変わっていくよ。


葵の中の私はまだまだ小さいかな?

これ以上大きくならない?


でもいつかは彼女になりたい。

なんて思うのは、欲が深すぎるかな?


でもね、今はまだこのままでいいんだ。

いつか…彼女に、特別にしてくれたら。


あ…そろそろ山の真ん中かな…

ちょっと疲れて来たなぁ…。


「なぁ中谷、ちょっと話あんだけど…いい?」


葵…真剣な顔して…何⁈

「ど…どうしたの…?」


「実はさ……」


葵の言葉は、予想外すぎて、本当に驚いた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ