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No.5 親友視点「再会」
今日は彼とデートの日。久しぶりに会う。
彼はとても忙しかった。
私と会う時間がないほどに。
忙しい理由は仕事。——そういうことになっている。
でも私は知っている。
彼が、別の女性と会っていることを。
私以外の女性と、仲良く腕を組んで歩いているところを、友人が見たらしい。
その日のことをさりげなく聞いてみると、彼は「仕事」と答えた。
私の中で、静かに闇が広がっていく。
もう、私たちは終わりなのかもしれない。
キラキラと輝いていた思い出も、
三年も経てば色あせてしまうのだろうか。
ジャラジャラ……
目の前で、小銭が散らばる音がした。
自動販売機の前で、女性が小銭を落としていた。
私も一緒に拾う。
ふと顔を上げると、見覚えのある顔だった。
同じ人を好きになり、
選ばれなかったあの子。
いつの間にか疎遠になってしまった、私の親友。
また会えて、嬉しかった。
「久しぶり」
声をかけると、彼女は少し驚いた顔をしてから、
同じように「久しぶり」と返してくれた。
話せて嬉しい。自然と笑顔になる。
彼がいなくても、私にはこの子がいる。
そう思うと、私の心は強くなっていくのを感じた。
また、あの頃の私たちに戻れると思うと、心が弾んだ。




