表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アライグマの教え

作者: 小平  (隆)

香港の動物園でパンダが妊娠したというニュースを知人が教えてくれた。私の近くにも動物園があることに思い至り、アライグマの話しを書いてみた。新型コロナウイルス感染予防には「手洗い」が重要と言われている。まだまだ予断を許さない状況だが、必ずこの感染症を知恵と忍耐で乗り切りたい。

アライグマの教え


ここは動物園、新型ウイルスの感染防止で休園日が続いている。


「だから、言ったじゃない。手洗いが大事だって!」


私はこの動物園で見世物になっているアライグマです。もちろん、私達は頭が良いと思われています。人間よりは落ちるけど、という添え書き付きでね。


しかし、どうですか?今ごろ人間達がやっているのが、「手洗い」ですよ。笑っちゃいますね。


私達がいつから「手洗い」をやっていたかご存知ですか?人間が誕生する遥かに昔のむかし。


私達の御先祖様が食あたりで腹痛をおこし、3日3晩苦しんでいた時、枕元にラスケル様が立たれこう言ったそうだ。


「我が子孫のアライグマ達よ。この世で最高の智慧を授けよう!手を洗いなさい。」御先祖様は「教えを必ず守り抜きます!」と誓ったそうな。


この話を私達は「アライグマラスケル様の教え」として守り続けているのだよ。


しばらくして新型ウイルス騒ぎも落ち着き、休園だった動物園も再開となった。保育園の子供達が先生に連れられてアライグマの前を通る。

        「あー!アライグマだ!」


子供の声があちこちであがった。動物園も休園が解け無観客からようやく賑わいを見せていた。

今は「ステイホーム」の時、日常が必ず戻ることを信じましょう。再び外出が許されたなら、動物園でアライグマがあなたの来園を待っています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ