異人間(ヒューマン)の再開
これからは少し説明を省き、解説は後書きの方でさせてもらいます。
愛媛県
「はあ、はあ。師匠待って下さいよ。」
「何言ってんだ葉山!せっかくの旅行だ、何をもたもたしてるんだ?」
「慌てなくても石手寺は逃げませんよ。って言うか、師匠はいつも異人類に関している所が好きですね。」
「そうか?それより、見えてきたぞ。石手寺だ!」
「はあ、やっと着いた。」
「あれ?アンタなにしてんの?こんなところで、」
「ん?」
俺がその声に反応して前に立っている人の顔を見ると、
「久しぶりだね、葉山君。高校卒業以来じゃないの?」
「お前誰だっけ?」
「ほら!高校時代同じ帰り道だった人だよ。」
「帰り道?あ!松井さん?」
「え!?違うけど、」
「それじゃあ高校の時浜ちゃんに告って振られた森川さん!」
「じゃあって何?じゃあって、違うよ。それと浜ちゃんは女の子だから告白しないわよ!ほら思い出して。」
「ん〜いたっけ君のような人が高校時代に。」
「私との思い出の記憶が抹消されかけてる!?」
「お前本当に誰だよ。」
「はあ、堂島ですよ。思い出した?」
「うん、久しぶり堂島。」
「アンタさっきまでの会話全部演技だったでしょ!」
「な、なんの事かな?」
「嘘ヘタすぎ、」
「そういえばまだ死んでいない異人類がいたんだな。」
「自分でもしぶとい事が取り柄だからね、」
「おい葉山、俺を知らないうちに空気にするな。それと、この娘さんはお前の知り合いか?」
「そうですよ師匠。覚えてませんか、堂島風香って名前、昔俺と遊んでたバカです。」
「誰がバカよ!?」
「風香?名前がどこかで、・・・・・・・・・・。」
「小学校の頃お泊まり会に来たこと覚えてますか?神谷さん。」
「その声!思い出したよ風香ちゃん!?美人になったな、どうして愛知に。」
「大学四年生で夏休み旅行にしては、お前変わった所に来たな。」
「バカ、短大に行ったから二年で卒業したわよ。」
「嫌々、こんな別嬪さんになって葉山の知り合いには勿体ない人材だよ。」
「そんな照れますよ神谷さん。あれ?神谷さんと葉山は何処に?」
「師匠!此処に衛門三郎の像がありますよ。見に行きますか?」
「行こう、今すぐに!」
「え!?ちょっと待って下さいよ師匠〜!」
「行っちゃった。本当はアイツを連れ戻しに来ただけなんだけどね、取り敢えず無事で良かった。」
「お前さんこんなところで何しとるんじゃ?」
「貴方は?」
「私の名前は三代目衛門三郎です。」
「三代目?」
この三代目衛門三郎って言うのはフィクションです。あと、剛さんのように嵐山では竹を切っちゃいけません。