第八話
すみません!更新遅れました!
「な、なぁ蓮哉? 俺が見る限り聖騎士なんて職業がないんだけど……?」
「いや、それは知らん。ただユニークスキルにあるだけって感じじゃ……あ、『聖騎士の素質』があるだけで、なれるとはまだ決まってないんじゃないか?」
葵が聖騎士じゃないと落ち込んでいるが、よく見ると『ステータス』に『聖騎士の素質』というものがある。多分、素質だけはあるんだろう。
「ま、まぁ葵が聖騎士になんて最初からなれる訳ないじゃない」
「そ、そうですよ! 最初から強いなんてチートです。チート! チートはダメです!」
「葵なんかが聖騎士なんて……まだはやい」
落ち込んでいる葵に、女性陣が慰めようと言葉をかけるが……いや、むしろこれ、傷抉ってないか?
「も、もういいよ。俺は職業『剣士』にして、『聖騎士』になれるように頑張るから」
「そうだな、その方いいな。それか、『遊び人』って選択肢もあるぞ?」
「やだよ、そんな戦えなさそうな職業は。俺は『剣士』にする」
そう言って、葵は『剣士』にしたようだ。
剣士って多分色々な派生職あるからなぁ。聖騎士もあるだろ。
「さて、じゃあ葵は次に『SP』の割り振りだな。この『SP』はステータスに振ると上昇値が上がって、今後役に立つ。その他にスキルを取得するのにも使えるぞ」
「おぉ! そうなのか! じゃあ今から決めるわ!」
「おう、そうしろそうしろ。こっちは他に教えてるから」
「りょーかい」
そう言って、葵は『ステータス』を操作し始めたようだ。
さて、こちらも残りやりますか。
「さて、じゃあ他のみんなの『ステータス』もやっていこうか」
「じゃあ私から」
「お、奏からか。じゃあ『ステータス』を書いた紙を見せて」
奏は手に持った紙を俺にみせてくる。
そして、奏の『ステータス』はこうだった。
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名前:上村 奏
年齢:17
種族:人間
職業:無職
Lv.1
HP:100
MP:200
SP:100
STR:10
VIT:9
DEX:13
AGL:9
INT:14
LUK:57
スキル
・調理 Lv.3
・裁縫 Lv.3
ユニークスキル
・魔力視 Lv.―
魔法
なし
称号・加護
なし
次のレベルまで残り2経験値
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「か、奏もユニークスキル持ってるな……『魔力視』? 奏、なんか今までとは違うものとか見えないか?」
奏にそう言うと、奏は辺りを見回し、俺を指さした。
「なんかオーラ? が一番兄さんから溢れ出てる。その他のみんなはあまり出てない」
「そうか……俺が一番か。それなら……MPが一番ってか膨大にあるぞ?」
「ん、じゃあそれが見える。後、それが身体の中を血液みたいに流れてるのが見える」
なるほど、魔力が見えるのか……それと血液みたいに魔力が流れてるか。
よし、少し試してみよう。
俺は右の手のひらを上に向け、魔力を集めるようにイメージしたり、力を込めたりする。
「兄さん、何してるの? 右手に魔力集まってるけど?」
よし、成功だ。これで魔力を動かせることが分かったな。それに、魔力は自分のイメージでコントロールできるのか。
奏がいてくれてよかった。
これで多分魔法が使える。
「いや、魔力が見えるなら、魔力が動くところも見えるのかなーって。だから、色んなことを試して見て右手に集めてみた」
「そうなんだ、それでその魔力どうするの?」
そうだ。この魔力どうしようか……どうやって発射するんだろう? まぁこれは後で考えて、今は集めた魔力を分散させるか。
「兄さんの右手の魔力が身体に戻った」
「お、そうか。それなら良かった。それで、奏もユニークスキル持ちかぁ……その『魔力視』は結構便利だな」
「ん、便利」
「じゃあ、奏も『SP』を振り分けといてくれ」
「分かった」
奏はそう言うと、葵の所へと向かっていった。どうやら、葵はまだ悩んでるらしい。多分スキルだな。
「さて、次は誰かな」
「あ、私です!」
そう言って出てきたのは、愛花さんだった。
そして、愛花さんは俺にステータスを書いた紙を渡す。
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名前:霧雨 愛花
年齢:16
種族:人間
職業:無職
Lv.1
HP:100
MP:300
SP:100
STR:9
VIT:8
DEX:13
AGL:10
INT:13
LUK:61
スキル
・調理 Lv.4
・裁縫 Lv.2
・鑑定 Lv.1
ユニークスキル
なし
魔法
なし
称号・加護
なし
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「oh……」
「ど、どうしたんですか!?」
愛花さんの『ステータス』を見た瞬間、ファンタジーで役に立つと言われるスキルを目にし、思わず声が漏れてしまったようだ。
「あ、ごめん。えっと……『鑑定』ってスキルあるよね? それを使おうと思って何か見てくれるかな?」
「わ、分かりました」
愛花さんにそう言うと、愛花さんはあちこち見て、ある一点を見つめた。
「あの、多分出来ました……」
「お、そうか! それじゃあ紙にその内容書いて貰えるかな?」
そうして、愛花さんに鑑定した結果を書いてもらう。
「あの、出来ました」
「お、どれどれ?」
紙を受け取って、それを見る。
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薬草
食べると体力を微量回復する。
ポーションにすれば効果は上がり、ポーションの質に応じて回復力は上がる。
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「え、愛花さん。この草ってどれ?」
「えっと、これですね」
愛花さんに言うと、愛花さんは俺のすぐ後ろの草むらを指さす。
そして、そこまで歩いていき、それを引っこ抜いた。
「えーと、これが?」
「はい」
よく見てみると、今まで生きてきた中で見たこともない形の草だった。
これは新しく生えたのか……?
「こんな草、前までこの辺に生えてなかったわよね?」
「はい、だから鑑定したんですけど……」
千桜さんもこの草を見たことないようだ。
となると、やっぱり新しく生えたか……。
どうやら、現れたのはモンスターだけではないようだ。
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